タコって何類?タコについてのあれこれ
昨年発売されたスプラトゥーンシリーズではシリーズ2に登場する「タコボーイ」「タコガール」「タコ」のamiiboが発売されました。細部まで完璧に造られたボディーはボーイもガールも、もちろんタコも。
ピンクと黒を基調とした艶やかな仕上がり。全力でかっこ可愛い・・というのはゲームでのお話。ここからはリアルなタコについて全力でご紹介していきます。
タコの見た目の特徴
体長は約60㎝、足と云われるその8本は実は腕の部分です。頭だと認識されている丸く大きな部分は実は胴体であり、同じ構造であるイカと同じ「頭足類」に分類され、その柔軟な身体はほとんどが筋肉です。そして、自身を守る為に擬態スキルを持っていて状況に応じて皮膚の色や模様や凹凸までもを変える事ができます。
タコの生態・生息域といった特徴
大きく膨らんだ場所が頭だと認識されがちですが、その部分は内臓は詰まった胴体。頭はその胴体と腕の間にあります。この一箇所に脳・目・口が集まって構成されていて、つまりはその一体から腕が生えているという事になります。
よくあるイラストではタコの丸い部分全体に顔が書かれていたりしますが本当はもっと下の、かつセンター寄りに描くのが正しいのであります。
吸盤は全部で約1600個
食べる時にコリコリとした食感がたまらない吸盤ですが、その数は1本につき約200個。これが8本で約1600個という吸盤の数になります。そして切り落とした部位の吸盤は、約1時間程度はその能力が落ちないという事実もあります。
生息域はタコの種類によって様々
スーパーなどでよく見かけるマダコは水深40㎝程の珊瑚礁に生息します。反して、食感の柔らかいミズダコは水深100~200mの海底に。と思いきや、食用としては認知されていないムラサキダコなんかは海の表面近くを浮遊していたりと、生息域はその種類によってそれぞれ違います。
タコの釣り方は?
タコ釣りのベストシーズンは5月から10月の夏場です。冬でも釣れない事はありませんが夏場に比べ活性が低いのでヒットする数は少なくなります。時間帯は夜行性であるタコが活動を始める、陽が落ち始めてから。
また、その習性から障害物の隙間であったり防波堤の継ぎ目に身を潜めている事が多いですから、これらのポイントを狙うのがおすすめです。仕掛けは、タコエギ、タコジグ、タコテンヤ。大きくわけてこれら3種類を使います。タコ釣りに必要なアイテムや詳細についてはこちらからどうぞ。
場所によっては禁魚されているポイントも
毎年、必ず問題となるのが漁業権によって指定されている場所での密漁。レジャーとして釣りを楽しむ事は許されていても、その釣り方や、釣った魚介類のお持ち帰りはNGとされている場合もあるので、事前にそれらのチェックをしてからのタコ釣りをお勧めします。
タコの食性は?
エビやカニ、小魚や貝などの甲殻類まで腕の付け根にある丈夫な口ばしのような部分からバリバリと食べる雑食です。余談ではありますが、海中、大量の貝殻がある所にタコが潜んでいる事がある、という話もあったりします。タコ自身、実はかなりの美食家なのかもしれません。
外国ではあまり食べられない?
タコ焼き、お刺身、タコの唐揚げ。どれも美味しくお酒のアテにも最高なのですが。なんと海外でのタコといったら宗教上の事情もあり「デビルフィッシュ」と忌み嫌われるという悲しい事実も。
タコのアヒージョやタコのガリシア(後半のレシピで紹介します)などが有名なヨーロッパなど。その他、一部地域を除いては食材として扱われる事はほとんどありません。次に紹介するヒョウモンダコを除いては、見た目はさて置きとっても魅力ある食材なのですが。
絶対に食べてはいけない!有毒性のあるヒョウモンダコ
殺人ダコとしての異名も持ち合わます。そのグロテスクな生体の筋肉や表皮、唾液腺。ありとあらゆる部位に猛毒であるテトロドトキシンを含み、外敵からの防衛や反撃といったスキルを持った悍ましいヒョウモンダコ。
その猛毒、テトロドトキシンは同量の青酸カリの500~1000倍の毒性で、たった2~3㎎の摂取でも冥界逝きとなりかねません。
ヒョウモンダコの生態
近年では、日本近海でも見られるようになったヒョウモンダコ。本来は太平洋側の亜熱帯や亜熱帯地域での生息だったのが、海水温度の上昇により日本海側沿岸にまで姿を現す事が多くなってしまいました。生息域は、比較的浅い海のサンゴ礁や岩礁に身を潜めています。お気付きの際は絶対に刺激を与えぬよう、退散するのが賢明です。
ヒョウモンダコの特徴
危険を察知すると体色がオレンジ色に変化。さらには全体に色鮮やかな不気味なマリンブルーのリング状の模様が滲み出してきます。その不可思議な警告色がヒョウ柄に似ている事から「ヒョウモンダコ」という名称を与えられました。その体長は10㎝~15㎝と小柄。
美しい物には棘があるように、不気味な美しさを放つヒョウモンダコはアクアリウムでも売られていたりもします。ですが、レジャーにおいての遭遇にはくれぐれもお気を付けください。
タコの驚くべき臓器の実態
タコの脳みそは、アーモンドチョコレート程のサイズしかないにも関わらず非常に賢いとさえれ、その知能は3歳児ぐらいという研究者もいるほどです。問題解決能力にも優れていて、蓋の閉まった瓶に閉じ込めれてもいとも簡単に蓋をこじ開けて逃げてしまうという実験結果もあります。
そして、基本その触腕は8本と認識されていますが、三重県志摩市にある志摩マリンランドには96本の触腕を持つタコの標本が展示されています。
心臓が3つあるというラスボス感
海外では「海の悪魔」とも言われるタコ。日本ではタコ焼きになどには欠かせないタコ。そんなタコですが心臓を3つも所持しています。1つは全身に血液を送る心臓、残りの2つは鰓心臓と呼ばれるもので、筋肉に酸素を送る役割をする心臓です。
そしてタコの中を流れる血液はドス黒い青色。想像してみたら物凄いラスボス感全開の生物であります。タコ焼きのタコはプリプリして大きければ大きい程美味しく感じるものですが、実は美味しいだけじゃない、驚異的な身体の持ち主なのであります。
脳が9つもあるというラスボスよりも強い中ボス感
そして、もう1つ。恐るべき事に、タコは脳を9つも所有しています。胴体の中枢に位置する大脳、そして残りの8個は触腕の根本にも脳が備わっています。外敵から身を守る為に自分の触腕を自ら切断します。ぶつ切りにされた触腕がそれぞれうねうねと動き続けるその画は、タコ焼きのタコなんて忘れちゃいます・・。
タコの旬はいつ?おいしい時期を知ろう!
スーパーで主にみかける「ミズダコ」や「マダコ」。水揚げは1年を通してされています。ちなみに日本でのタコ水揚げ量トップをほこる北海道は全体の約53%を占めます。第2位が兵庫県。和風だしで溶いた、タコ焼きとはまた一味違ったあっさりした味わいの明石焼きで知られる赤石のタコです。そんなタコ一味にも旬があります。
タコの味はプリっとして濃厚な味!
ほどよい弾力と、吸盤の部分のコリコリ感がたまらないタコ。お料理には様々なレパートリーをもたらしてくれます。そして単品だけでも十分美味しく感じるタコの旨味成分でもあるタウリンには中性脂肪の減少に働きかけ、血中濃度を正常に働きかけてくれる嬉しい作用も。
では、タコだけ食べていれば痩せるのか、というのは間違いで、美味しいタコと適度な運動、そしてパランスのよい食事は必要不可欠です。
タコの旬は種類による
1年を通して水揚げされるタコですが、旬とよばれるものはそれぞれ違います。ミズダコよりも高級とされるマダコは6月から7月と10月から1月にかけて。しゃぶしゃぶにすると美味しいミズダコは12月から2月。そして卵を抱えた雌ダコが美味しいといわれるイイダコなんかは12月から3月に旬を迎えます。
おいしいタコの見分け方
普段、スーパーなどでタコを選ぶ時、どのような基準でタコを選んでいますか??タコに美味しいとされる見分け方があります。どうせ買うなら、その特徴を掴んで美味しいタコを選んでプリプリとした感触を余すことなく味わいたいです。
吸盤
吸盤をじっくり気にしてみた事はないかもしれませんが、大きさが不揃いで大きなものがボコっとついていたりするのは雄のタコです。雄ダコは弾力があり実が締まっていて雌に比べ歯ごたえが硬いのが特徴。
反して雌ダコは吸盤が規則正しく並んでいて吸盤の大きさも小粒です。繊維が細いのでやわらかく雄ダコに比べて食べやすい、というのが特徴です。しかし、硬さは好みに寄りけりですのでお好みに応じて選別してみるのがベストです。
ゆでダコは弾力があるものを
茹でた状態で売られているタコを購入する際には、先ほど紹介したお好みにより吸盤を見分け、次になるべく足(触腕)が太く先の方までくるくると巻かれてあるもの。そし粘り気がなく皮までしっかり張りかあるものを選びまましょう。
粘り気は見た目ではわかり辛いかもしれませんが、くたびれて皮がヘニョヘニョになったものは鮮度が落ちているとみていいでしょう。
タコの捌き方をチェック!
捌き方自体はイカの捌き方と大差はありません。最初はヌメヌメしていたり、目玉を落としたりする事にちょっと抵抗があるかもしれませんが慣れてしまえばこっちのものです。自分で捌いて調理すると、美味しさも格別。是非、チャレンジしてみて下さい!
① まず、タコの頭に手を入れ中心の一箇所の連結部分を断ち切る
イカの捌き方同様、頭の部分(目の辺りに隙間があります)に豪快に手をいれたら中心部分の連結された箇所を切ります。この時、包丁での作業に不安な方は調理用ハサミを使ってみるのもおススメです。
② ひっくり返して、さらに解体していく
靴下をひっくり返す要領で、頭をひっくり返したら内臓を剥がしていきます。剥がし辛い場合は、ここでも調理用バサミで裁断していくと綺麗に剥がせます。この時、内臓や付け根にある大きな内臓に入っている墨袋を破らないように注意して下さい。内容物が飛び散って大変です。
③ 頭(胴体)と足(触腕)を両断
目の下に切り込みを入れて、頭と足を2つに切り離します。そうしたら、頭の部分の目玉と足に残った口ばし(硬いので触ればわかります)をそれぞれ切り落とします。目玉は摘まむようにして押し出すと切り落としやすいです。
④ ぬめりをとって、すりこぎで叩いたら完了
解体作業が終わったら全体的に塩をまぶし、汚れやぬめりを取ります。出来ればしっかり汚れやぬめりを取る為に30分程置くといいです。その後、身をしっかりしごいたら流水で軽く洗い流して水気をふき取ります。そして最後にすりこぎで軽く叩いて身を柔らかくしたらタコの解体ショーは終了です。
ワンポイントアドバイス
足を茹でる際は、足と足の間を切っておきましょう。こうする事により、茹で上がった時に綺麗に丸まって美味しそうな見栄えになります。
こちらの動画で捌き方をチェック
タコの解体をばっちりマスターして、貴方もタコマイスターになってみてはいかがでしょうか??続いて紹介するタコレシピにもたっぷりのタコを使ってお料理を楽しむ事ができますよ。
釣ったタコの〆方はこちらの記事がおすすめ。
タコのおすすめ料理3選:生タコレシピ
まずは、生で頂くタコのレシピからです。みずみずしいタコは何もつけずにそのままでも美味しく食べられます。生のタコを最大限に生かした3種のレシピのご紹介です。
タコのお刺身
タコのシンプルレシピといったらまずはお刺身から!さわび醤油とアクセントにすだちやレモンを一振りすると、タコ旨味がフレッシュさと同時に一層引き立ち、ハイボールなどのお酒などにぴったりです。
材料
- 生タコ
- すだちorレモンのスライス
- 大葉
- わさび
料理レシピ
今回は吸盤の食感も残したいので剥がさず調理していきます。全体のぬめり、汚れの残りやすい吸盤を綺麗にしたら身を転がしながら吸盤以外の皮を徐々に切り取っていきます。そうしましたら、真横に吸盤を向け斜め上からスライスします。スライスしたらすだちかレモンのスライス、大葉を添えると見栄えもグッとお洒落になります。
調理のポイント
スライスする際は、吸盤は真横に向けましょう。真下に持ってくるとまな板に張り付いてしまいスライスし辛くなります。そして、必ずよく切れる包丁での作業をおすすめします。切れない包丁ではスライスできません。
タコのカルパッチョ
見た目のお洒落さとは反対に気軽に作れて、大人数の席でもばっちり活躍してくれるタコのカルパッチョ。手軽に、かつお洒落に、お家レストランのメニューにいかがですか。
材料
- タコのスライス
- 赤玉ねぎor普通の玉ねぎ
- ◎レモン汁
- ◎オリーブオイル
- ◎にんにくのすりおろし(ニンニクチューブでも可)
- ◎塩胡椒
- パセリ
料理レシピ
玉ねぎは薄くスライスして水にさらし辛味を抜きます。取り出したら水気を切ってお皿に敷き、その上にタコを重ねるように丸く盛り付けたら◎の調味料を合わせたものを回しかけます。最後にパセリを散らしたら完成です。
調理のポイント
食べるの直前まで冷蔵庫で冷やすとより美味しく召し上がれます。また、タバスコを少々ふってアクセントに辛味をつけてもgood。
たこわさ
定番の居酒屋メニュー、たこわさもお家で簡単に作れちゃいます!ごま油も入れてちょっと中華風味も漂うたこわさレシピ。おいしく簡単に、あつあつのご飯にのせても絶品です!
材料
- タコ
- 薬味ネギ
- ◎わさびのすりおろし(なければチューブでも可)
- ◎薄口醤油
- ◎ゴマ油
- 鷹の爪少々
- 大葉
料理レシピ
タコはお好みの大きさに切っておきましょう。タコと薬味ネギ、鷹の爪をあわせたら◎の調味料を入れあえます。全体がなじんだら大葉の千切りをのせて盛り付けます。
調理のポイント
わさびだけでもぴりっとして辛さはあるので鷹の爪はお好みで入れてみて下さい。調味料に入れるゴマ油を食べる直前に和えてみるのもおすすめ。中華風味が際立ちます。
タコのおすすめ料理3選:煮つけレシピ
タコは和ものの一品にもぴったり。お醤油や砂糖をベースにした出汁で甘辛く煮つけるとタコの旨味と風味が一層際立ちます。お洒落な料理だけじゃない、お野菜にもタコの旨味が沁み込んだ、心温まる一品をご紹介です。
タコの桜煮
おもてなし料理や、お祝いの席でのちょっとした一品にもぴったりのタコの桜煮。大根のおろし汁を使う事によってタコの柔らかさを引き出します。
材料
- 生のマダコ
- 大根の絞り汁
- 小豆20g
- 料理酒100cc
- 水300cc
- お砂糖30g
- 醤油 大さじ2
料理レシピ
お鍋に、水・大根の絞り汁・料理酒を入れ沸騰させます。沸騰したらタコを入れアクを取り除きます。火を弱火にしたら小豆を入れ30分程弱火で煮ます。途中、水分が少なくなってきたら水を足して全体が浸かるように調整します。
次に砂糖を入れて30分、最後にお醤油を入れ10分、軽く煮込みます。タコが柔らかくなっているのを確認したら火を止めて味をしみ込ませませ、味が漬かったら完成です。
料理のポイント
タコは事前にすりこぎ棒で叩いておくと、柔らかい歯ごたえになります。またお水の代わりに炭酸水を使うのもおすすめ。こちらもタコを柔らかくしてくれる効果があります。
タコの甘辛煮
日本酒にぴったりのタコの和ものといえば、この甘辛煮という方も多いのでは?作り方は実にシンプル。タコ本来の旨味と濃い目の調味料で、シンプルですが飽きのこない定番料理の1つです。
材料
- 茹でダコ
- インゲン
- ◎水(または炭酸水)100cc
- ◎料理酒 200cc
- ◎みりん 100cc
- ◎醤油50cc
- ◎砂糖 大さじ3
料理レシピ
お鍋に◎の調味料を入れ、沸騰させたらタコを投入します。すぐに火を弱火にして30分煮込みます。インゲンはタコと同時に投入してもいいのですが、別のお鍋で柔らかくしたものをお皿に盛り付ける時に添えると、緑の色合いが鮮やかに華を添えてくれます。
調理のポイント
タコは強火で煮込むと、一気に身が硬くなったり煮崩れを起こしやすくなったりします。煮物料理の基本は弱火でコトコト、じっくり煮るようにして下さい。IHでの調理だと160度設定でもグツグツする場合もあるので、150度設定でも十分です
タコと里芋の煮物
里芋のとろみとタコが相性抜群、里芋は皮つきのまま売られているものを使ってもいいのですが、皮を剥いたり煮込んだりする過程を省く為こちらのレシピでは冷凍の里芋を使います。
材料
- 里芋(冷凍)
- マダコ
- だし汁 500cc(調味料和風だしでOK)
- 砂糖大さじ 5
- 酒 大さじ4
- 醤油 大さじ4
料理レシピ
お鍋に、だし汁・酒を入れて沸騰させます。そこにお好みの大きさにカットしたタコを入れたら15分間弱火で煮込みます。次に里芋とお砂糖を入れさらに10分、最後にお醤油を足して15分煮込みます。里芋を煮込む際は、煮崩れを防ぐため、アルミホイルやクッキングペーパーで落し蓋をして下さい。