うなぎの旬を徹底解説!天然と養殖の旬の違いをご紹介!土用の丑の日では無い?

うなぎを食べるのが好きな人は沢山いると思います。ですが、うなぎの旬をきちんと知っている人はどのくらいいるのでしょう?「土用の丑の日じゃないの?」と思われた方は、是非この記事を見て新たな発見をしてください。では詳しく紹介しましょう。

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うなぎの旬について

最近ではスーパーに行くと、1年中うなぎが手に入ります。そのためあまり考えたこともないかもしれませんが、旬は一体いつなのでしょうか?そもそも旬だと何か変わったりするのでしょうか?まずはその疑問点について簡単に説明していきます。

そもそも旬とは何なのか

旬とはだいたいの人が思っている通り、その食材について一番美味しく食べることができる時期です。ただ、美味しいだけではなく、その食材に栄養素が多く含まれている時期でもあります。

旬の食材を使って料理をするということは、健康食である和食の考え方にもとづいており、今もなお変わらず大切にされている日本人の考え方の一つです。

うなぎは大きく2つに分けられる

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うなぎについては品種ももちろん種類はありますが、それよりも馴染み深い分類としては、天然ものか養殖ものか、という分け方があります。天然ものは自然で育った、養殖ものは人の手によって育てられたうなぎです。

うなぎの旬は種類によって違う

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実は旬については、天然ものと養殖もの、それぞれによって違います。同じ魚なのに、旬の時期が育ち方によって違うというのは不思議な話です。

天然と養殖のそれぞれのうなぎの旬を解説!

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ここまでで天然と養殖とでは、旬の季節に変化が出ることをお伝えしました。では、具体的にそれぞれいつなのか、どうしてそのように違いがでるのか、ということをこれからご説明していきます。

天然うなぎの旬はいつ?

まずは天然ものの旬についてです。そもそも天然とはどのような状態のことを言うのか、天然ものが格段に美味しくなるのはいつなのか、旬のものにはどんな素晴らしさがあるのか、の3点をお伝えしていきます。

天然うなぎとはどんなうなぎ?

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先にも書いた通り、天然うなぎは自然で育ったもののことを言います。何と日本から遠い太平洋の海域で生まれ、海を渡って日本にやってきます。稚魚の状態で川を上り、5〜10年かけて育ったものが我々の口にするものとなります。天然うなぎは日本中の川や湖で目にすることができます。

天然うなぎの旬はいつなのか

天然うなぎの旬は秋から冬にかけての時期になります。その理由としては、12月頃から冬眠するのに備えて、10月頃から栄養を体内に蓄え始めるためです。良質な天然の餌を食べて、エネルギーを最高まで蓄えた状態、それが旬の天然うなぎです。

旬の天然うなぎの特徴

旬に取れる天然うなぎについては、見た目からして大きく肉厚で、その溜め込んだエネルギーを彷彿とさせる見た目をしています。お味については、口に入れたときに身のホッコリ感を、噛んでみるとうなぎ特有の程よい弾力感を、口の中に広がる上品な脂の旨味を感じることができます。

もちろんビタミンやDHA、カルシウム、亜鉛等も豊富で、体にあふれんばかりのスタミナを与える超栄養食です。

土用の丑の日のうなぎは旬ではないのか?

ここまでで天然ものの旬が秋〜冬にかけてであることをお話ししました。ここで一つ疑問なのは、うなぎを食べるとよいと言われている「土用の丑の日」は夏であり、旬とはかけ離れた季節になります。

ここからは土用とは何の日なのか、その時に食べられるものは旬のものと比べてどうなのか、ということについてお伝えしていきます。

土用の丑の日とは

昔からの二十四節気などの暦の考え方において、土用は季節の変わり目の期間を指します。立春などの季節の始まり前に土用はあり、春夏秋冬の前で年4回あります。丑の日は日の干支で12日に1回回ってきますので、土用の丑の日とは季節の変わり目の中のある1日を指すと思ってください。

今ではうなぎで有名になりすぎたため、土用の丑の日というと、夏の土用の丑の日を言うことがほとんどです。

作られたうなぎの旬

現在の土用の丑の日の食習慣については、始まりは江戸時代になります。社会の教科書でも出てきた、江戸時代の発明家である平賀源内が、夏場の売れ行きの悪さを相談され、土用の丑の日には「う」のつくものを食べるとよい、夏場に精のつくものを食べるとよい、などのキャッチコピーを考え、江戸っ子たちの間で広まったことが始まりだと言われています。

当初の土用の丑の日はビジネスのために作られたもので、旬とは関係なく、美味しいものが食べられる時期ではありませんでした。

養殖うなぎの旬はいつ?

次に養殖ものの旬について説明します。養殖とはどのような状態のものを言うのか、養殖ものの旬はいつか、などの情報をお伝えします。先の天然ものの知識も合わせると、これであなたもちょっとしたうなぎマスターです。

養殖うなぎとはどんなうなぎ?

養殖のうなぎ、と聞くとスーパーでよく目にする中国産等のパックをイメージされるかもしれません。ただし、それは養殖ものの一部でしかありません。養殖うなぎはまず稚魚の状態の天然ものを河口付近で採ってきます。

その稚魚を人工的に育てたものが養殖うなぎとなりますが、養殖業者の中には水質、餌などの飼育環境について研究を重ね、最高の養殖ものを育てている職人達もいます。

養殖うなぎの旬はいつなのか

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養殖ものの旬については、意外かもしれませんがなんと1年中です。なぜかと言うと、養殖池の水温を変えることにより、季節の変動を考えなくて済むことや、エサの与え方を調節することによって、育ち方をコントロールできるため、最高の状態をいつでも提供できる環境が整っています。

うなぎの旬が夏になった訳とは

天然ものの旬は秋〜冬、養殖ものはそれに対して1年中なのですが、土用の丑の日に食べるうなぎは美味しく、夏を旬に感じるような人もいるのではないでしょうか。ここではうなぎの旬が夏と言っても間違いではない、その理由についてお伝えします。

うなぎの養殖の流れを紹介

うなぎの養殖はまず、稚魚であるシラスウナギを捕まえるところから始まります。シラスウナギを高温に保った養殖池の中で、かつ栄養素の高いエサを与えて育てます。このことにより、養殖ものの成長速度を天然ものの成長速度よりも早めることに成功しています。

うなぎの旬が調整できる?

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水温やエサを調整することにより、養殖ものを天然ものよりも早く成長させることができるとお話ししましたが、これは逆に水温やエサを調整することにより、早く成長しすぎないようにできる、と言うことも意味しています。技術的にはこれらの調整で成長スピードを自在にコントロールすることができます。

土用の丑の日に旬を合わせた

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技術的に成長をコントロールできるようになった後は、シラスウナギを冬に捕獲し、半年間で成長させることによって、最高の状態で土用の丑の日に提供することができるようになりました。なので、商売的な理由で始まった土用の丑の日が、今や最高の状態のうなぎを食べられる旬ともなった、と言うことができます。

ネットで手に入れる!旬の養殖うなぎ

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