シャコとはどんな生き物?
皆さんはシャコと聞くとどういったイメージを思い浮かべるでしょうか。ここではまず、エビとの関係性やシャコの危険性、食べると美味しいのかなどを踏まえつつどんな生き物かをご紹介したいと思います。
シャコはエビの仲間じゃない?
形から連想するとエビのフォルムとよく似ており、同じ甲殻類です。ですがシャコはその中の「トゲエビ亜綱」に属しており、エビは「真軟甲亜綱」に属していて、この両者の親戚関係はかなり遠く、類縁としてはかなり離れていると言われています。
シャコのパンチに要注意
海に住む生き物は毒を持っていたり鋭い牙などを持っていたり様々ですが、シャコもまた危険な生き物です。前脚を使って繰り出す通称「シャコパンチ」は時速80kmの速度で獲物を仕留めます。好物の貝の殻を破壊する威力なので、人に当たると非常に危険ですから注意しましょう。
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実はとても美味しく食べられる
危険を孕んでいるシャコですが、非常に美味な食材として広く知られています。エビよりもさっぱりとした味わいでお子様でも食べやすいのです。食べたことがないという方はぜひ一度味わってみてはいかがでしょうか。
シャコについて詳しく知ろう
シャコという生き物がどんな生物なのかざっくりと紹介しましたが、その生態や生息地はどこなのかといった、さらに詳しい解説をここではご紹介したいと思います。知識を深めたい方にもオススメですのでぜひご参考下さい。
シャコの分類
甲殻類・軟甲綱・トゲエビ亜綱・口脚目・シャコ目・シャコ科に属している、節足動物です。呼び名も様々でエビ・オニエビ・シャッパなどとも呼ばれています。アナジャコという生き物も有名ですが、似て非なるものでまた違う生き物です。
シャコの生息地
北海道から九州までの沿岸地域、または台湾や中国の沿岸地域に生息しています。四季がある比較的温暖な地域に集まっており、その内湾や内海の水深30メートルから50メートル付近の泥の中に好んで生息しています。
シャコの生態
アルファベットのUのような大小1つずつの穴を掘り生活しています。肉食でエビを始めとした甲殻類全般、その他の魚類を非常に発達した前足の高速打撃によって仕留めてエサとしています。シャコの産卵期は5月から8月です。
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死者を呼び寄せる!?シャコに関する怖い都市伝説をご紹介!
シャコにまつわる黒い噂を皆さんはご存知でしょうか。美味な反面、少しグロテスクな見た目は何か腹持ちならない秘密を抱えているようにさえ見えます。こちらではそんなシャコに関する怖い都市伝説をご紹介したいと思います。
自殺した人に群がる
東京湾に生息するシャコは、自殺して水死体となった人間を認識すると言われています。そして水死体となった人間に群がり食い尽くしてしまうため、引き上げた時には死体に群がる無数の奇妙な生物が覆い尽くしその様は非常に恐怖を覚えると言われています。
実際のところはどうなのか
実際肉食なので死体に群がる可能性は確率としてあります。ですがその他肉食の魚も同様に死体に群がる可能性はあり、そもそも死体自体が流れている可能性自体が低いので、たまたま見つかった死体にシャコがついておりそれが次第に事実とは少し脚色されてしまった可能性があるようです。
シャコの旬はいつ?
海産物はやはり旬の時期を狙って食べてみたいものです。シャコは旬の時期ともなればさらに旨みがましてまさに食べごろです。こちらでは旬の時期についてご紹介しますので、興味のある方は押さえておきましょう。
シャコの旬は夏と冬の2回ある?
シャコの旬は2度あります。1度目は春から初夏(3〜5月ごろ)で、この期間はお腹に「カツブシ」と呼ばれている卵巣が発達する産卵期です。2度目は初秋から初冬(9~11月ごろ)で、産卵を終えた後に脱皮を繰り返す時期です。
年2回の旬によって違う味わい
3〜5月の産卵期のシャコは、栄養分をたっぷり抱えているので脂がのっており、お腹のカツブシはコクがあって非常に美味しいです。一方9〜11月のシャコは、脱皮を繰り返したことでシッカリとした身で旨みが増してまた違った美味しさがあります。
シャコは愛知が一番の生産地
シャコの漁獲量がNo.1の都道府県は愛知県だということを皆さんはご存知でしたでしょうか。そして産地でないと中々新鮮な味を楽しめないのです。一般的には茹でて出荷されていますが、その理由をご紹介します。
シャコを生で食べるなら産地へ行こう
海産物を生で新鮮な状態で食したい場合は産地に赴いてみると良いでしょう。知多半島南端の豊浜漁港はシャコの漁獲量が県内No.1の漁港です。新鮮なシャコを味わえるお店もたくさんありますので足を運んでみてはいかがでしょうか。
シャコを産地で茹でて出荷する訳は?
一般的に市販されているものはボイルされたものがほとんどです。シャコは非常に傷みやすく、死後時間が経つとすぐに身が溶けてしまいます。身の状態を保つために茹でてから出荷しているということなのです。
シャコを調理するときの注意点
これまでご紹介したように、シャコは非常に危険な生き物で下手をすると怪我をする危険性があります。ここでは目利きする上での選び方から安心安全に調理を行う為に気をつけるポイントを提示しますので、しっかりと押さえた上で調理を行いましょう。
なるべく生きた大きいサイズを選ぼう
生シャコを選ぶ場合にポイントとなるのはまず、生きた状態のものを選びましょう。死んでいると身が溶けて中がスカスカになっている場合があります。また、身は思ったほど大きくないのでなるべく体が大きいサイズを選ぶと良いでしょう。
シャコの殻のトゲに注意しよう
甲殻類なので体が殻で包まれていますが、その殻にはアジのぜいごに似た尖ったトゲがたくさん付いています。素手で処理しようとすると怪我をする可能性がありますので、ガーデングローブのような厚めのゴム手袋をはめることをオススメします。
シャコの打撃に注意しよう
調理する上で最も気をつけるべきはやはり「シャコパンチ」です。もし当たってしまうと爪が剥がれたり内出血などを引き起こす可能性があります。中には骨折したという方もいるそうなので、捕まえ損ねて会心の一撃を食らわないように十分注意しましょう。
シャコパンチの動画はこちら
シャコの打撃の危険性については、実際に動画を見てもらうとよくわかります。貝殻も一発でヒビを入れるほどの破壊力を持っているので人に当たったらかなり危険な事がよくわかります。生きた状態で調理を扱う際には細心の注意を払って行いましょう。
食中毒に注意しよう
もう一つ注意しておきたい重要なポイントは食中毒です。海産物全般に言えることではありますが、調理の際に十分に火が通っていない場合にはサルモネラ菌やアニサキスなどの寄生虫が体内に侵入する事で激しい下痢や嘔吐などを引き起こしてしまう可能性があります。くれぐれもご注意をお願いします。