鱧の旬っていつなの?いくつもの説がある鱧の旬について解説!

旬は産卵を控えた初夏と、冬眠を控えた晩秋の2度あるとご紹介しました。では具体的に、この2度の旬は何月から何月くらいなのでしょうか。そしてなぜこのこの時期とされているのかのご説明を交えてご紹介していきましょう。

6月~7月にかけて

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1回目の旬が、海水の温度が上昇し、動きが活発になり産卵を控えた6月~7月の初夏。はもの産卵期は8月ですので、6月~7月のこの時期に産卵のために栄養を蓄え始めるので脂がたっぷりと乗っている為と言われています。

10月位の秋の終わりごろ

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2度目は産卵が終わり、冬に冬眠をするために栄養を蓄えて、肥えてくる10月~11月の秋の終わりから冬にかけて。寒いのが苦手なはもは、クマやリスと同じように冬眠をします。産卵が終わると、一度身がやせて味が落ちますが、今度は冬眠に備えて食欲旺盛となりしっかりと脂を蓄える為、10月~11の秋の終わりから冬にかけてのこの時と言われています。

鱧の産地ごとの旬とは?

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前出で産地ごとに旬が違うとのご紹介をしてきました。鱧の産地はいくつかありますが、ここでは京都と大阪、大分に焦点を置いて、それぞれの産地に旬の時期があるのか。また旬と言われれる理由は?など各地域ごとに見ていきたいと思います。

京都の場合

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海のない内陸部で、今ほど交通が発達していなかった京都において新鮮な魚を調達することは困難でした。そのため、暑い夏の時期でも生きたまま運ぶことのできる、生命力の強いはもの旬が初夏となったとみられています。また、7月に行われる祇園祭の別名を「鱧祭」とも言い、「京都の鱧は山で獲れる」といった言葉もあります。

大阪の場合

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京都同様に大阪でも7月の24日、25日に行われれる「天神祭」でも「祭鱧」との別名があるように「天神祭」には欠かせない料理となっており、猛暑を乗り切る為の食材として大阪でもこの時期が旬となっています。大阪の人は「7月まで鱧は買わず、8月になってから買え」という言葉もあるのだとか。

大分の場合

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大分の中津では一年を通して手に入る価格の安い大衆魚とされてきました。難しいとされるハモの骨切りも家庭で行い、食卓にハモが並ぶほど身近な魚なのだそうです。中津での旬は、さっぱりとした上品な味わいの「夏」だけでなく、身が引き締まって脂ののい乗りのいい「秋」の2回迎えると言われています。この地域のものは大きく、魚を入れるトロ箱に入れるとひらがなの「つ」の字に見えることから「つのじ鱧」、「真鱧」と呼ばれています。

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