ということで、お粥、片栗粉と小麦粉を使った目止めの手順をそれぞれご紹介しました。これらを使ったやり方が一般的にはよく知られている方法になりますが、目止めができるのはこれらだけではないようで、なんと牛乳を使っても同じような効果を得られるといわれているのです。
牛乳でも目止め効果はバッチリOK
牛乳を使った方法も今回ご紹介する以上その効果はハッキリしていて、やり方としてはお粥などと同様の下準備をしてから鍋に牛乳を入れておいて弱火の状態でゆっくりと過熱していき、へらなどを使って鍋の縁など隅まで牛乳がかかるように行えば良いです。
カゼインがデンプンと同じ働きをする
牛乳には米や片栗粉などにあるでんぷんは含まれていません。このでんぷんが穴を埋めてくれるとご紹介しましたが、それが無い牛乳でなぜ効果があるのかというと、それはカゼインという物質があるからです。これがでんぷんと同様の働きをしてくれるので、穴をふさぐのにも使えるのです。
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土鍋の目止めはお米のとぎ汁でもできる?
お粥などいろんなものを使って目止めをすることができるということがお分かりいただけたかと思われますが、最後にもう1つ目止めができるものをご紹介しましょう。それがお米を研いでいる時に出てくるとぎ汁を使った方法になります。
デンプンが薄いのでお粥を炊く方がおすすめ
手順としては、まず同様の下準備をして乾かし終えてから鍋に8割程度入れておき、弱火で片栗粉などの時と同様の時間をかけてじっくりと沸騰させていきます。時間が経ったら火を切って鍋が十分に冷めるまで老いておき、その後中の汁を取り出し洗って乾燥させれば完了です。
このとぎ汁の中にもでんぷんが含まれていますので効果はあるといえばあることになるのですが、お粥を使った方法などに比べるとでんぷんの濃さが薄めになっています。ですので効果的かどうかを比較した場合お粥などに軍配が上がりますので、どちらかというとお粥などのやり方の方がおすすめです。
IHでも同じことができる?
いろいろとやり方をご紹介しましたが、水を沸騰させるときはどれもガスコンロで火にかけて行っていました。ではこれをIHで行う場合はどういったやり方になるのでしょうか。ということで、ご自宅にIHがある方たちのためにそれでのやり方もご説明しましょう。
布巾を使っての目止め
まずIH調理機で行う場合はキッチン用の布巾やタオルなどを用意して厚さが3センチ程度になるように折りたたんでおきます。そしてそれを土鍋の底に敷いておくのですが、このとき底と器が直に触れあってしまわないように敷いた布などの上に器を置いておきます。この状態でご紹介した手順で粥などを入れていきます。
IHでの目止めをする場合、鍋に直に器を置くとその置いてある箇所だけが集中的に熱されてしまい、温度の差が大きくなってしまいます。これがヒビを入れたり破損の原因になってしまいますので、布巾などを噛ませることで水が行き渡り温度が一定に保たれるのです。
土鍋を長く使うための上手なお手入れ方法
ここまではお粥から始まり計4つの目止めのやり方をそれぞれでご紹介しました。土鍋は様々な料理を作るのに使うことができ非常に便利です。そんなアイテムを入手したのですから、できれば長く使いたいと思うのは当然かと思われます。そう思うのならば、上手なお手入れの方法を覚えることをおすすめします。
土鍋はやさしく洗ってよく乾燥させる
まず料理に使ってから洗う時ですが、ごしごしと洗うのではなく優しめに洗いましょう。意外にも傷つきやすく荒い洗浄方法ではひびが入るなどの原因に繋がってしまいます。そうならないよう目の粗いスポンジなどは使わず、またカビなども生えやすいので何度もご紹介しているように十分乾燥させて保管しましょう。
土鍋にカビが生えたときはお酢で処理
もしも乾燥が十分でないなどの理由でカビが発生してしまった場合には、お酢を使って除去を行いましょう。土鍋の中に水とお酢を入れておいて沸騰させ、煮沸させることで殺菌作用が働き、カビを落とすことができるのです。
土鍋の匂いは茶殻を使って落とす
購入して直後の土鍋というのは匂いが結構強いものです。時間と共に薄くはなっていきますが、もし気になるというのであれば茶殻を使って匂いを落としましょう。お茶に入っている成分が鍋の特有のにおいを吸収してくれるためです。
匂いの落とし方に関してですが、まず土鍋に水を8分目まで入れておいてそこに緑茶などの茶殻をひとつまみ分入れておいてから10分程度沸騰させておきます。後は目止めの時と同じように十分に冷えたことを確認してから水と茶殻を取り出し、水洗いと乾燥をさせれば完了です。
焦げ付きは重曹で効果的に落とす
料理の中で焦げ付きが鍋に付いてしまったという時には、前述しました通り落とすためにたわしなどの荒いものを使うのはやめましょう。重曹を焦げ付きのある部分に付けておき、時間を置いて優しくこすると落ちていってくれます。
目止めは最初だけでなく定期的に
今回ご紹介した目止めに関してですが、これは購入して直後だけにやればよいというわけではありません。面倒かもしれませんが、使っている中ではどうしても小さい日々などが入ってしまうこともあります。ここで行えばそのヒビがこれ以上拡大するのを防ぐなどの効果がありますので、定期的に行いましょう。
調理中も温度変化に気をつける
調理に使用した後に行う焦げ付きを落としたりカビを取り除くといった手入れについてご紹介しましたが、調理を行っている最中も扱い方に気をつけなければいけません。それが、急激に温度を変化させないということです。
ヒビを入れる原因に
土鍋というのは急に温度が変わるのに弱くなっていて、保管してあって冷めている状態からすぐに強火にかけたり、逆に強火にかけて暑い状態から冷たい水をかけたりするとやはりヒビが入ってしまう可能性があるからです。
目止めで土鍋を長持ちさせるための第一歩
土鍋で行わなければならない目止めの行う意味や必要なものとやり方、お手入れに関してなどをご紹介しました。定期的な手入れなどが必要になるので初めのうちは面倒かもしれませんが、慣れれば手早くできるようになりますしご紹介しましたようにそこまで難しいことでもありません。
それに秋や冬などの寒い時期を始めとして食べたくなってくる暖かい鍋料理などのいろんな料理を作り出すことができる便利なアイテムです。ちゃんとした目止めのやり方をしっかりと覚えておいて、長く使えるようにしましょう。