世間を賑わせたスタンフォード監獄実験。実験内容をモチーフにした映画がある?

ここでは一緒に不気味な後味が好きな人におすすめの記事も紹介します。

スタンフォード大学監獄実験はイカサマだった?

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実はスタンフォード大学監獄実験には、ジンバルドー教授が看守役に強気に出るようヤラセの指示をした、囚人役には仕込みで狂乱を演じさせた、という疑惑があります。実験は本当に公平な状態で行われたかという言及をしている研究者も多く、それについて詳しく見ていきます。

ジンバンドー教授の素顔

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ジンバルドー教授には多くの批判が集まっています。ジンバルドー教授のほとんどの受賞歴がこの実験に起因するものだからです。彼に対し批判的な研究者は彼のことを、「例の実験で大きく名前を広めた一発屋の研究者」だと痛烈に揶揄しました。

また本人の性格も(カリスマ性があることは間違いないのですが)脚光を浴びることを好み、テレビに出たり、科学をバラエティー向けに通俗的に解説することもしばしばです。スタンフォード監獄実験はこれまで3度映画化されており、2015年の『プリズン・エクスペリメント』のプレミア試写会には招かれていました。

被験者の声

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実験が終わって暫く経つと、元看守のスタッフからの内部告発が出てきました。ある元看守はサディストな振る舞いをあえて行ったという。それはジンバルドー教授が指示をし、研究者にそういった振る舞いが期待されていると感じたからだと言っています。

彼はわざわざいい仕事をしていると告げにきました。実際、人間の性質の理解に多少なりとも貢献したので、何かいいことを行なったような気がしていました(元看守)

上にあるように、サディストな振る舞いに対して責任者が肯定をすればそれはgoサインと同じということになります。加えて、囚人役は警棒も用意されているので、視界に入っただけで威圧感を与えるものを持たせるのは公平と言えるのか?という疑惑も残ります。

その他の研究者の見解

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スタンフォード監獄実験の後、何人かの研究者が慎重に再現を試みました。しかし殆どの実験ではドラマチックな結果は得られず、実験への疑念が持たれることとなりました。また、ジンバルドー教授はこの実験において、中立な観察者ではなく積極的に参加していたと認めています。

ジンバルドー教授はこの実験の様子を録音していました。その一部をヨーロッパの他の研究者に公開した際、積極的でない囚人役の人間にもっと積極的にやるよう指示し、影響力の行使を行っていたことが判明し、さらに疑惑が固まってしまいます。

スタンフォード監獄実験を基に作られた映画「プリズン・エクスペリメント」

この映画の公開は2015年です。実話に基づいて作られたサスペンス映画になります。映画を監督したカイル・パトリック・アルバレスはサンダンス映画脚本賞を受賞しています。35歳の若手監督になります。脚本はティムタルボットで、この映画がデビュー作になります。

映画の内容

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スタンフォード大学心理学部のジンバルドー教授は、校舎を使って心理実験を行う。被験者は男子学生9名ずつ。看守と囚人という2つのグループに分けて役割を与え、刑務所内での生活を疑似体験させるという内容だった。そこで役割がもたらす心理的作用を観察するのが目的でした。

囚人役は食事も貧相なものを食べさせられ、無駄な腕立て伏せを強要されるなど、フラストレーションをつのらせて行きます。そこで口答えするものが現れ始めます。看守は囚人に暴力を振るうことを禁止していたにもかかわらず、囚人が反抗的だとして看守から暴力をふるわれてしまいそこから歯車が狂っていきます。

映画の出演者や演出について

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出演者も比較的若くキャリアの少ない俳優が多いです。若い監督と新人脚本家という、若い人だらけの作品ですがベテランのような風格まで感じさせるような重厚な構成になっています。不気味さや、これからどうなるのかというドキドキがあり、後半はドアップの連続で見る人を飽きさせないパンチ力があります。

世間の反応

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この映画は恐怖系や不気味系と位置づけられます。ヤフー映画では、この映画の評価は55件で2.98でした。ただ、こういった映画は人によって評価が別れます。このジャンルで評価2.98は十分高いです。他の有名な恐怖系、不気味系の映画と肩を並べる評価となっています。下記に詳細を記します。

評価の良い人はこの映画の忠実さが面白かったと言っています。一方で「es/エス」は少し脚色されていたようです。評価の悪かった人は「es/エス」よりもパンチが弱く、退屈だったと語っています。カメラアングルや構成が評価されることが多く、映画が”分かる人”に対して訴える力がある作品です。

当時被験者だった彼らのいまは?

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このブロックでは当時の被験者について調べてみました。世界的に有名な実験なだけあって、インタビューの動画もあり、信憑性があります。インタビューの中では赤裸々に語られていて当時の状況を知るにはもってこいの情報だと言えます。その中のひとりを取り上げて行きます。

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