全国的にスーパーで並んでいるものの多くはかつおのたたきです。鯖と同様にかつおは生では傷みが早い魚なので、どうしても表面を炙ったたたきの方が多く出回ります。そんなかつおのたたきについて説明していきます。
かつおのたたきといえば高知
かつおのたたきの由来は諸説あります。その一つが土佐藩主が生食を禁止したことに由来するもの。当時刺身で食べられていたかつおでしたが、食中毒を危惧した土佐藩主が生食を禁止し、考えた庶民たちは表面だけ焼いたものを焼き魚と称して食べたといいます。これが思いのほか美味しく、今でも続くようになったというわけです。
かつおのたたきは寄生虫予防の側面も
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かつおにつく寄生虫は3種類、そのほとんどが内臓や筋肉に潜んでいます。テンタクラリアという寄生虫は白色の細長い寄生虫、見た目の気持ち悪さから嫌われていますが人体には無害とされています。気を付けたいのはアニサキス、こちらは胃に穴をあけたりするので注意しましょう。表面を炙るたたきはこういった寄生虫の予防する側面もあります。
かつおのたたきの本場高知の旬はいつ?
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かつおのたたきの由来が土佐に関係することもあってか、高知県はかつおのたたきの本場とされています。かつおは回遊魚なので、漁業場によって旬といわれるものが多少ずれますが、かつおのたたきの本場高知では一体何月が旬とされているのでしょう。
3月〜4月が高知の初鰹の旬
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食品業界では高知で水揚げされたものを初鰹と呼んでいますが、その初鰹の旬が高知では3月~4月となります。さっぱりとした初鰹は脂質が少ない上に栄養価が特に高く、昔から寿命の延びる食べ物、初物として重宝されてきました。
10月〜11月が高知の戻り鰹の旬
脂ののった戻り鰹は高知では10月~11月に旬を迎えます。『土佐の一本釣り』として名前を聞いたことがある人も多い、伝統的な漁法が高知では行われています。一本釣りではかつおに余計な傷がつかず、また冷凍直前まで生かしておくことができるので鮮度の良いものが漁港に並びます。これが美味しさの秘訣でもあります。
高知の旬のかつおの食べ方
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かつおのたたきというとポン酢が一般的ですが、本場の土佐では塩で食べる『塩たたき』が主流なのをご存知でしょうか?鮮度の良いかつおだからこそ、塩で食べることで本来の美味しさを味わうことが出来るというものです。また、薬味と一緒にお酢を加えることも高知ならではの食べ方ですね。
日本人とかつお
日本人にとってかつおはなじみ深い魚、昔から食べられてきました。特にダシ文化のある日本において、かつお節の存在はとても重要な位置付けとなっています。ここまでご紹介してきたように長い歴史の中で食べられてきたかつおですが、実際にはどれほど昔から日本人はかつおを食べてきたのでしょうか?
かつお節の原型は3世紀からあった?
実は3世紀中ごろの弥生~古墳時代には、かつおを干して堅くしたものを調味料として使っていたことがわかっています。鰹という漢字は干して堅くしたものを食べていたことが由来であるとも言われているのです。その後室町時代に焙煎という技術ができ、今のかつお節が完成されました。