まずウロコをとっていきます。キスのウロコは目が細かいので小出刃の刃先を使って、ウロコの流れに逆らうように引き落とします。次にヒレを持ち上げ、斜めに頭を落とします。そして包丁で内臓を取り除いたら、ウロコや腹の中の血合いなどの汚れを水で洗います。この時、水気はしっかりと取っておりましょう。
②背中から包丁を入れる
背中側の頭部の切り口から背びれに沿って包丁で浅く切り込みを入れます。その切り込み部分から刃を滑らせるように背骨〜腹側へ切り込みます。この時、骨の方に身が残らないように、骨と身のちょうど間が綺麗に離れるように少しずつ刃の角度を変えながら切り開きます。開いた時に身の厚さが均等になっていないと、調理した時に熱の入り方にムラができてしまいます。
②の補足:おなかのほうも忘れずに切る
切り込みは背骨に止まらず、腹側まで深く包丁を入れます。しかし、腹部まで切ってしまうと2つに別れてしますので気をつけましょう。開いた時に身の厚さが均等になるように刃を入れることがポイントです。
③骨をとる
背骨がまな板側になるよにキスを裏に返して、同じように反対側も身から骨をそぎ落とします。また刃をまな板に軽く押し当てながら、滑らせていくと綺麗に切り離すことができます。何度も身を包丁の刃で傷つけると味が落ちるので気をつけましょう。
腹骨の処理の方法
頭部側の腹の部分にある腹骨も切って落としましょう。身に沿うようにして腹骨を落とします。揚げてしまえば腹骨も一緒に食べることはできますが、小さなお子さんや口当たりが気になる方は腹骨を除くことで、より美味しくいただけます。
キスの捌き方をご紹介②三枚おろし
次に三枚おろしの手順やポイントについてご紹介します。背開きに比べると、少し工程が多く難しいように感じるかもしれません。しかし、三枚おろしをマスターすれば新鮮なキスを味わうことができ、料理の幅も広がります。
キスの三枚おろし:基本情報
まずはキスの三枚おろしについて、簡単に説明します。どの魚をおろすときにも使える技術ですので覚えておいて損はないでしょう。
三枚おろしは刺身におすすめ
三枚おろしは基本の捌き方で、中骨を境にして身を右身と左身、中骨の3つに分けることから「三枚おろし」といいます。主にお刺身料理に向いています。さらに身の表面を炙ることで、淡白なキスの旨味を楽しむことができます。三枚おろしは身が充分にないと調理できないので、20cm以上の大きさのキスに向いています。
三枚おろしは覚えておくと便利
三枚おろしは基本の捌き方なので、お刺身料理に向いているのはもちろん、様々なお料理に活用できます。身と骨を完全に分けることで食べやすく、天ぷらや塩焼き、煮付けなど、どのような調理法方にも適しています。また残った骨の部分を素揚げすると、カルシウム豊富のお菓子として美味しくいただけます。
キスの三枚おろし:手順
キスの三枚おろしの手順とポイントを説明します。文字で読むと難しく感じるかもしれませんが実際の動画を見ながらコツをつかめば簡単にできます。
①ウロコを取り内臓の処理をする
背開きの手順と同様、まず最初にウロコを刃先で引き落とし、内臓を取り除きます。そのあと血合いやウロコを水で洗い流しましょう。布巾などで水気をしっかりととっておきます。
②切れ込みを入れる
背びれの方から背骨に沿って包丁で切り込みを入れていきます。腹側も同様に切り込みを入れましょう。この時、身に骨が残らないように、身と骨のちょうど間を切りましょう。また、一気に背骨と身を引き離さなように少しずつ丁寧に切り進めていくとよいです。
③骨に沿って包丁を進める
頭部側から尾びれに向かって包丁を寝かせるように入れていきます。この時、背骨に身が残らないように、背骨の真上を通るように包丁の刃を入れましょう。尾びれまで刃を入れることが難しい場合は背骨の中間まで刃を入れ、尾びれからも頭部側へと包丁を入れるとよいです。これで半身を切り離すことができます。