ホープダイヤとは
ダイヤは貴重なもの、高価なもの、お金になるものなどの比喩としてよく使われています。その中の一つ、有名なホープダイヤモンドという名前のダイヤをご存知でしょうか?いろいろな謎や呪いという摩訶不思議を持つダイヤについてご紹介していきたいと思います。
持ち主が不幸になると噂の青いダイヤモンド
ホープダイヤが有名なのは大変大きいという特徴もあるのですが、所持した所持者が次々と不幸になり、人の手をコロコロと変化している「呪いの宝石」と言われる不思議やダイヤと有名です。不幸になる呪いという超常現象でそれが本当なのかという証明はできませんが、不幸が起こったことは事実です。
大きさの変遷
人の手をコロコロと変化している宝石なだけあり、サイズがコロコロと変わっています。ルイ14世の購入時は112.50ct(カラット)で、14世がダイヤをハート型にカットさせた為69.03ctになり、今に伝わるサイズは44.52ctとして存在しています。現存するサイズになったのはどの時点でカットされたかということは不明です。
ホープダイヤの産出国や起源
ホープダイヤのサイズの遷移や呪いについて軽くご紹介しましたが、何故いつからそのように呼ばれるようになったのか?またどこで発見されたものなのか?と言った起源についてご紹介していきます。
大銀行家のホープ氏が所有していた
人の手をコロコロと変わり1668年にルイ14世が所持したダイヤは「ブルー・タヴェルニエ・ダイヤモンド」の一部であると考えられています。フランス革命の後、長年行方がわからなくなり、再び史書に登場したのは1839年のことです。英国人の銀行家ホープが買い取ったことからホープダイヤと呼ばれるようになりました。
9世紀にインド南部で発見された!
昔、1725年頃にブラジルで発見されるまで、ダイヤはインドにしか産出しないとされていました。諸説ありますが、9世紀にインド南部にあるデカン高原のコーラルという町の河川で農夫によって発見されたのが起源と一説ではされています。
価値ある物の例え
黒いダイヤは石炭、マグロ、トリュフ、オオクワガタ。赤いダイヤは梶山季之の小説の題名で、小豆を指す。白いダイヤはシラスウナギ、吉野葛(本葛)。黄色いダイヤは数の子、硫黄。ダイヤの原石は今は価値が低いが、その後の扱いにより、磨けば価値の出る人・物のこと。山のダイヤは森林のダイヤは松茸と言われます。
ホープダイヤには呪いの都市伝説がある!
人の手をコロコロと変化しているというのは所持者に何らかの不幸が起こり、次から次へと所持者が変わっていくからです。それを呪いと呼ばれるわけですが、ここでは所持者を襲った数々の事故をご紹介していきます。
持ち主を襲った事故の数々
事故の数々は呪いと言われています。インドでダイヤを発見した農夫はペルシア軍が攻めてきたときに殺されダイヤを奪われる、ダイヤを奪ったペルシア兵は王に献上した後謎の自害、ルイ14世所持直後天然痘で病死、ルイ16世とマリーアントワネットはフランス革命で処刑といった都市伝説が伝えられています。
マリリン・モンローの変死
映画「紳士は金髪がお好き」でかの有名なマリリン・モンローが本物のホープダイヤを身に着けるシーンもあります。映画公開から9年後、1962年にマリリン・モンローが謎の変死を遂げたのは有名かと思います。
最後の所持者、ハリー・ウィンストン
そして最後の所持者であるハリー・ウィンストンは呪いを信じていませんでしたが、彼は4回も交通事故にあっています。そして彼はダイヤを寄贈しました。しかしその後、最高級宝飾ブランドのハリー・ウィンストンはスイスのスウォッチ・グループに買収されました。果たして本当に呪いが無いといえるのでしょうか。
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フェイクニュースが産んだ都市伝説
2019年の2月最後の週に英国を駆け巡ったニュース「MOMOチャレンジ」をご存知でしょうか。「子供を自殺するように仕向ける」と話題になったゲームですが、この一連の話は「フェイクニュース」だとの報道がされました。メディアはMOMOチャレンジによって130人自殺したなど報じたのですが、実際には確固とした証拠もありません。
フェイクニュースの拡散
現代ではSNSで沢山のフェイクニュースが拡散されています。MITの研究チームによると、フェイクニュースは真実の1.7倍のスピードの速さでリツイートされているそうです。またフェイクニュースは2016年のアメリカ大統領選の結果を左右したのではないかとも言われています。現代では簡単に都市伝説が産まれるのかもしれません。
ホープダイヤの呪いは真実?それとも嘘?
ここまで呪いの事故をご紹介してきましたが、果たしてそれは真実なのでしょうか?それとも嘘なのでしょうか?歴史上の記録に沿って考えてみたり、ただの偶然だったかもしれないと考えてみたり真偽を推察してみましょう。
歴史上の記録は存在しない
ルイ14世の話や、フランス革命の話、これらは脚色されていたり、架空の所持者が多く出ていたりと、実はほとんどが都市伝説と言われています。これらの呪いの話は、1909年にロンドン・タイムズにおいて通信員が架空の所持者を含んだ記事を投稿したのが始まりとされていて、実際にはどれも信ぴょう性に欠けています。
確実な資料に基づく内容
ホープダイヤにまつわる話は誇張がされていたりする部分が多いのですが、確実な資料に基づく内容もあります。1668年にルイ14世が購入した際カットされ67と1/8ctとなったこと。1812年9月、英国のダイヤモンド商ダニエル・エリア―損が所持していた記録の存在。このように確実な資料も存在しています。
ただ運が悪かっただけかもしれない
確たる証拠がないわけですから、所持していたから不運にも事故が起きたわけではなく、単に運が悪かっただけかもしれません。このような話が広まった原因として、魅力的な宝石を売買する上流階級への一般大衆の僻みと好奇心からではないかといわれています。
ダイヤを盗まれた寺院の僧侶が呪いをかけたという説もある
農夫によって発見された後、直ちににヒンドゥー教の寺院に奉納されました。しかし、女神シータの彫刻に埋め込まれたホープダイヤを盗まれ、寺院の僧侶が怒って呪いをかけたという話もあります。ただ、このダイヤにまつわる不幸はそれ以前から起こっているため、この話についても疑問は残るところがあります。
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