ニジマスの塩焼きは絶品!
定番川魚「ニジマス」渓流釣りや、管理釣り場などで召し上がったことのある方も多いでしょう。ビタミンB群が豊富で、川魚の中でも独特のくさみが少なく人気のニジマス。定番の食べ方はやはり塩焼きです。今回はそんな「ニジマス」の魅力をたっぷりとお伝えしたいと思います。具体的な調理方法もご紹介します。
ニジマスはやっぱり塩焼きな理由
地味ながら綺麗な模様を持つニジマス、川魚ということでさっぱりとした淡白な味わいを楽しむことができます。ふわっとした食感に、ほんのり甘みがあるので塩をかけていただくことで素材を存分に楽しみ味わうことが出来ます。
ニジマスって実はどんな魚?
ニジマス(虹鱒、学名:Oncorhynchus mykiss、英名:Rainbow trout)はサケ科に属する魚。食用魚であり、釣りの対象にもなる。(引用:wikipedia)
サケの仲間なんですよ。名前の通りの美しい虹色が綺麗ですね。原産地は北アメリカ東部です。
ニジマスは要注意外来生物?!
ニジマスは環境庁の要注意外来生物リストに載っている魚です。放流されたものが野外に定着した場合、海外では他のサケ科魚類を駆逐するなどの事例が報告されています。
他のサケ科魚類の産卵床を掘り起こしたり、餌や生息地をめぐり競合する可能性があります。日本国内では北海道では定着が進んでおり在来のサケ類を駆逐している可能性が指摘されています。他の地域では定着しづらく、放流などもされています。
ニジマスの生態・特徴・生息域
日本には1877年(明治10年)に移入されたニジマス。食用魚として養殖が盛んです。成長が早く1年で20センチ、3年で45センチ、1キロ、最大で80センチまで成長する個体もいます。甲殻類や昆虫を食べる動物食性ですが、大型化するに従い魚食性が強くなります。
冷水性の魚で25℃前後の高水温にも適応できるため養殖が盛んに行われています。エラから尾びれにかけて桃色の縦帯が広がり、ほぼ全身に小さな黒点が散りばめられています。その美しい模様からニジマスと名付けられました。幼魚の頃は頭部後方から尾にかけての線があり、上に複数の黒斑があります。ヤマメと似ています。
分布はカムチャツカ、アラスカからカリフォルニアです。本来は降海する個体も多いですが、日本で海で採れることは珍しいです。基本的に河川の中・上流域や湖に生息します。ヤマメやイワナと比べて流れの緩いところを好みます。
ニジマスの種類
ニジマスは基本的には川や湖の淡水で生活をしています。川で産まれて、海に降下するニジマスのことを「スチールヘッド」と呼びます。まるでサケですね。海で生活するため見た目も大きさも変化します。サケのように大きくなります。昔は別の魚と考えられていました。なんとも不思議ですね。
ニジマスに旬ってあるの?
野菜も果物もそうですが、やはり魚も旬のものが1番美味しいし栄養価も高いです。
ニジマスにも旬はある!
古くから養殖が盛んなニジマス。たくさん研究されてきました。マス類やサケとの交雑種も存在します。その結果年中楽しむことができますが、非常に美味なニジマスは旬のものを味わいたいですね!
ニジマスの旬は春〜秋
養殖により通年楽しむことができるニジマスですが、釣りやキャンプで旬の物を調理してビールとともに楽しみたいものですよね。初夏になると徐々に気温が上昇し、ニジマスの餌も豊富になります。それによってニジマスの身にも脂がのりより美味しくなるんですね。それを塩焼きにすることにより脂の乗った身に甘みが出てジューシーになります。
同じ時期に旬を迎える鮎についてもご紹介しておきます。
ニジマスをおいしく食べるために!
楽に調理できるのが1番ですがやはり、魚なので下処理が必須になります。ひと手間かけることで美味しさが全然違いますし、手間のかかったぶん食べた時の感動はひとしおです。
ぬめりが気になる!ニジマスの下処理は?
いざ、調理しようとなって気になってくるのがぬめりですよね。臭み、水っぽさも気になるところです。きちんとした下処理をしてニジマスをおいしくいただきましょう。
ニジマスにぬめりがある理由
なかなか取れないぬめり。そもそも何のためにぬめりがあるのでしょうか。
「動植物体にひろく分布する、粘液線という外分泌腺でつくられる。体表を保護したり、からだの移動をスムーズにしたり、感覚に役だてたりしていると考えられている。粘液の成分は動物によって違うが、主成分は糖タンパク質である。」(引用:魚の博物辞典)
寄生虫から身を守ります。魚にとっては必須のものですね。
ぬめりは生臭さの素!
いざ調理!と意気込んで生臭いと少し意気消沈してしまいますね。実はぬめりこそが臭みの原因なのです。そもそも臭いの原因は旨味成分が細菌の酵素によって化学変化してしまうことです。上手にぬめりを取って楽しく調理したいですね。
塩振りとウロコ取り
まず基本的な方法の塩振りです。1番簡単で万能な方法ですね。様々な料理の下ごしらえでも行われる方法です。調理する20〜30分前に塩を振りましょう。そうすることで浸透圧によりニジマスから余分な水分とともに臭みが出ます。出てきた水分はキッチンペーパーなどでしっかりと拭き取ってください。
こうすることで手で掴んでも滑らなくなり、雑菌も取り除けます。ただし長く置きすぎは要注意です。新鮮なものだと特にですが水分と一緒に旨味が出てしまい、身のふっくら感も減ってしまいます。
ニジマスの捌き方
ここからは、手順に沿ってニジマスの捌き方をご紹介していきます。
ニジマスの捌き方 手順①
まず、金たわしなどでニジマスをこすりウロコを取ります。お尻の方からお腹へ向かい、包丁を入れていきます。エラの切り込みの手前まで割きます。切りすぎないよう注意しましょう。皮が切れればOKなので刃を深く入れ過ぎなくても大丈夫です。
ニジマスの捌き方 手順②
写真の通りですが喉の部分に包丁を差し込みます。指を切らないようにご注意ください。そのまま貫通させ喉の部分を切ります。
ニジマスの捌き方 手順③
エラを身から引き離します。喉の部分から指を入れ、お腹側に向かって手でエラを引き離します。
ニジマスの捌き方 手順④
ここまできたら、後は内臓を取り除きます。エラを引き離した時そのままお腹側へ引っ張ると綺麗に胸びれ、内臓も取ることができます。胸びれが残ってしまった場合は手で引っ張り取り除けます。
ニジマスの捌き方 手順⑤
血合い(背骨の黒い部分)を取り除きます。包丁で切り込みを入れ、水で流しながら指で擦れば簡単に取れます。
ニジマスの捌き方を動画で見てみよう!
経験が無いと難しく感じるものですが、手順ごとに確認しながら行えば案外出来るものです。今は動画も手軽に見ることが出来ますし、繰り返していくうちに慣れていきますよ。
ニジマスの串打ちは自分でできる!
テレビなどでもよく見かける串打ちは原始的な食べ方ながらニジマスを美味しく食べるには最適な方法です。古来より海に囲まれる日本ではこの方法で魚を食してきました。竹串やステンレス製の串を使用します。ステンレスだと中まで熱が通りやすいですよ。
ニジマスの串打ち 手順①
串を口からさし込み、エラから串先を出します。1センチくらい先の身にまた串先を刺します。ニジマスの皮は案外硬いので手の怪我には気をつけて下さい。
ニジマスの串打ち 手順②
ニジマスを軽く折り曲げ串先を反対側まで突き刺します。
ニジマスの串打ち 手順③
最後に尾を上げるように串先を差し込みます。完成です。最初は慣れないかもしれませんが、コツを掴むと簡単に出来るようになります。
ニジマスの串打ちを動画で見てみよう!
ニジマスが泳いでる姿をイメージできる串打ちは楽しいものです。串打ちをして塩焼きを焼く、なんとも趣のある時間を過ごせます。是非マスターしたいですね。
ニジマスは魚焼きグリルでもアウトドアの味に!
アウトドアで炭火焼きで食べるニジマスは勿論美味しいですが、自宅でもアウトドア気分で美味しい塩焼きを食べたいですよね。魚焼きグリルは家庭にある優秀な調理器具です。素材の味を引き出してくれるので使わない手はありません。