ベイトリールの性能向上はすさまじい
ここ10年のルアーフィッシングで大きく変わったことは、ベイトリールをたくさん使うことになったことが挙げられます。
特に、今まではキャストするのが現実的ではなかった7g以下のルアーのキャストにもPEラインの併用でどんどん使用されるようになりました。
また、遠投にはスピニングリールのほうが向いているとされていたのですが、電子制御のブレーキシステムが登場し、ベイトリールのほうがむしろ遠くまで飛ぶケースも出ています。
電子制御のブレーキは使用するルアーや風の状況で設定が変更でき、刻々と変わる状況に対応できる仕様となっています。
ベイトリールの使い方に関する記事はこちら
ソルト対応のおすすめベイトリールをご紹介!
10年前はほとんどスピニングリールの使用がメインだったソルトのルアーフィッシングでも次々とベイトリールが使用されるようになりました。
釣具メーカーも次々とシーバスやロックフィッシュ向けのベイトリールやロッドを上市しています。今回はソルトゲーム向けの2019年最新版ベイトリール15選をご紹介します。
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ソルト対応のおすすめベイトリール: その①
シマノの電子制御ブレーキシステム「DC(デジタルコントロール)」を搭載したアンタレス DC XGをご紹介します。こちらのモデルは今まで淡水対応モデルだったアンタレスを外装の防錆処理やコーティングにより錆の対応をした高性能ベアリングをもちいてソルト対応となっています。
【シマノ】アンタレス DC MD XG
淡水専用だった従来のアンタレスに比べスプール径を37mmから38mmにアップし、よりビックベイトとのやり取りに適した仕様になっています。
このスプールの大口径化にともなってラインキャパシティーはナイロン20ポンド、PE4号となっており、安心のスペックです。
4×8 DC MD TUNE
ルアーの空気抵抗や風の状況によってブレーキ力を調整できるシステムとなっています。メタルジグやバイブレーションはブレーキの少ない状況で使用し、大型のスピナーベイトやビッグクローラーベイト等の空気抵抗の多いルアーはブレーキ力を最大限まで活用します。
シーバスやショアジギングゲーム等におすすめです
次にご紹介するのが【シマノ】カルカッタ コンクエスト300です。カルカッタは1990年代から続くルアー用ベイトキャスティングリールのシリーズです。
当初は淡水専用モデルだったのですが、バーツの技術革新によりソルト耐性も持たせ、現在ではソルトのビッグゲームによく用いられています。
【シマノ】カルカッタ コンクエスト300
シマノの特徴である滑らかな巻き心地を実現しているこのリール。遠投を多用するソルトゲームではリトリーブ中のストレスには気を使います。シマノの特徴であるまき心地の滑らかさはそんなソルトゲームでもぴったりのツールとなっています。
鍛造パーツによりリールの剛性を実現
ソルトのビッグゲームに大切な剛性感と滑らかな巻き心地を実現しています。リールの巻いている時の滑らかさは秀逸でギア比に低いパワーギアと間違えるほどです。ビックゲームにおいても不安なく戦えます。
レベルワインダー連動機能で安定したキャストを実現
通常のベイトリールはキャストの時にレベルワインダー(糸をスプールに均等に巻くためのガイド装置)が連動しません。しかし、カルカッタ コンクエストはレベルワインダー連動型です。そのため、太いラインを使用した時のライントラブルの軽減が図られています。
シーバスゲームやブリなどを狙ったジギングでおすすめ
時には80cmを超す大物がヒットするシーバスやジギングゲーム。カルカッタ コンクエストは精密に設計されたドラグシステムやギア特性がもたらす力強さで、ビックフィッシュにも対応できる堅牢さをもっています。
カルカッタ コンクエスト300のスペック
- ギア比:6.2:1
- 最大ドラグ力:7.0㎏
- 自重:325g
- ライン量:ナイロン20lb. 160m
- 最大巻上長:64cm/1巻
ソルト対応のおすすめベイトリール: その③
次におすすめするのがソルトのライトフィネス(軽いルアーでのルアーフィッシング)用にご紹介するベイトリールです。【シマノ】アルデバラン BFS XGという名前になります。最近軽量のメタルジグやメタルバイブレーションを用いるライトソルトゲームが注目されていますが、主にこういったゲームに用いるリールです。
【シマノ】アルデバラン BFS XG
【FTB】フィネスチューンブレーキシステム
ベイトリールで軽量ルアーをキャストするためにはスプールの軽量化が必須となります。通常はスプールの薄肉化や穴を開ける軽量化で対応しますが、ブレーキユニットを搭載しなければならず、軽量化には限界がありました。【FTB】はこのブレーキユニットを本体側に移すことにより異次元の軽量化を実現しています。
マグネットブレーキ移動機構
スプールからブレーキ機構を排除したアルデバランBFSですが、そのブレーキシステムもスプールの回転に合わせて働く力を可変するシステムになっています。そのため、軽量ルアーをピッチングでもオーバーヘッドでも安定したキャストを実現しています。
メバリングやアジングで大活躍
軽量(1~5g)のジグヘッドやメタルジグを用いたロックフィッシュやアジをターゲットとしたゲームが最近、話題になっています。慣れるとベイトタックルのほうがキャストのコントロールはつけやすいことや、0.4~0.6号のPEラインを用いたときに力強いやり取りが出来ることがベイトタックルの利点となっています。
アルデバラン BFS XGのスペック
- ギア比:8.0:1
- 最大ドラグ力:3.5㎏
- 自重:130g
- ライン量:フロロカーボン8lb. 45m
- 最大巻上長:80cm/1巻
ソルト対応のおすすめベイトリール: その④
次にご紹介するのが【シマノ】スコーピオンです。このリール、シマノのミドルレンジに位置するベイトリールなのですが、フラックシップ機に搭載されているDCブレーキシステムを採用しています。DCブレーキを試したいという方にはおすすめの1台となっています。
【シマノ】スコーピオンDC100
DCブレーキシステムはフラッグシップ機とほぼ同等のシステムで3モード内部ダイヤルを用いてラインの素材ごとに適したセッティングでき、最適なキャストが可能となっています。また、5段階の外部ダイヤルでルアーの重さや空気抵抗に応じた臨機応変な変更がかのうです。
バックラッシュを大幅に低減できるDCシステム
初心者がベイトリールに取り組む上で一番気がかりなトラブルがバックラッシュだとおもいます。初心者がいきなりミドルレンジのベイトリールを選択するのはなかなか躊躇するところだと思います。しかし、この気がかりなバックラッシュを一番低減できるひとつの答がDCシステムであるといえます。初心者にこそおすすめしたい1台です。
太目のラインでも飛距離が落ちない
ベイトリールの利点ひとつは太いラインを使用した際にスピニングリールと比較して飛距離の低下が少ないということです。ソルトゲームではバイブレーションやシンキングペンシルやミノーなどの重めの動き早いルアーを遠投して用いることがあります。このような動きの早いゲームにぴったりです。
シーバスゲームや磯でのロックフィッシュゲームに最適!
シーバスゲームで広範囲にバイブレーションなどを使用して手返し良く探るときにベイトリールは最適です。クラッチを切ればすぐにキャスト動作に移れることが最大の利点です。ルアーアクションをつける際なども、ベイトリールの方が扱いやすいのが一般的です。
また、ロックフィッシュゲームなどで足元のポイントをテンポよく狙っていくときもクラッチとサミング(スプールの回転を親指で制御しイのラインの出方を調節する動作)を活用してゲームを楽しめます。
スコーピオン DC 100のスペック
- ギア比:6.3:1
- 最大ドラグ力:5.5㎏
- 自重:215g
- ライン量:ナイロンライン14lb. 100m
- 最大巻上長:67cm/1巻
ソルト対応のおすすめベイトリール: その⑤
次におすすめするのがエントリークラスのベイトリールです。【シマノ】バスライズというリールで名前の通り、バス用のベイトリールですが、海水対応となっています。エントリーモデルならではのイージーマグと呼ばれる初心者でもバックラッシュを防止できるブレーキ機構を搭載しています。
【シマノ】バスライズ
バスライズのおすすめできる点は何といってもコストパフォーマンスに優れる点です。5000円でお釣りのくる価格で購入できるリールでありながら、最低限快適にソルトゲームに必要な機能を備えています。ベイトリールをまずは触ってみたいと思っている方には最適です。
カシータスのパーツが流用可能!
自己責任の範疇になってしまいますが、バスライズはカシータスというミドルレンジのベイトリールと基本設計を同一にしていてスプールなどがブレーキユニットを外せば流用できます。
ベアリングを増強する改造が可能!
また、こちらも自己責任の範疇になってしまいますが、ブッシュという樹脂製のパーツを同サイズのベアリングと交換してあげることにより、ノーマルでは一つしか利用していないベアリングを9個まで使用できるようになります。
マグネットブレーキシステム「イージーマグ」搭載
シマノのベイトリールの多くは合成樹脂等で出来たブレーキチップをスプールの回転に合わせて擦り合わせてブレーキをかける遠心力ブレーキを採用していますが、このバスライズは磁力の力でブレーキをかけるイージーマグシステムを採用しています。マグネットブレーキのほうがメンテナンスにおいては容易で初心者には心強い一面となっています。
バスライズのスペック
- ギア比:7.2:1
- 最大ドラグ力:5.0㎏
- 自重:200g
- ライン量:ナイロンライン14lb. 110m
- 最大巻上長:77cm/1巻
ソルト対応のおすすめベイトリール: その⑥
次にダイワのマグフォースシステムを搭載したベイトリールをご紹介します。電子制御のDCシステムでトラブルの低減を図ったシマノに対しダイワは磁力を使用したマグネットブレーキを機械的にスプールの回転に合わせて制御する方法を採用しています。実際の特長について詳しく説明いたします。
【ダイワ】スティーズ SV TW
ダイワのソルトゲーム用フラッグシップ機のスティーズSV TWは軽めの3g程度~重めの1oz程度のルアーを幅広くカバーする実力を持っています。これはスプールにブランキング(穴を開けることによる軽量化)をする事なく軽量化を実現しているG1ジュラルミンスプールも大きく寄与しています。
SVコンセプト
スプールの回転に合わせて回転制御が利くローターの位置が変化し、高回転時は少ないブレーキ力、低回転時は強めのブレーキ力で制御する方式を採用しています。遠心力ブレーキと比較してブレーキに関しては接触部分が無いために、制御の安定やトラブルの削減が図れます。
メカニカルブレーキの設定が必要ない
ベイトリールはスプール軸を押さえつけて回転制御するメカニカルブレーキというものが搭載されています。このメカニカルブレーキはルアーの重量が変わるごとに設定を変える必要がありました。SVコンセプトではマグネットブレーキで十分に制動をかけられるためメカニカルブレーキについて細かな設定の必要はありません。
3g~30gまでのルアーを一つのリールで
スティーズ SV TWはSVシステムのため、広いルアーウェイトの適合性を持っています。ライトフィネスと呼ばれるような3gの領域から30gのヘビーウェイトの領域まで一つのリールでカバーできる実力を持っています。いろいろなソルトゲームを楽しみたいアングラーには最適な1台です。
スティーズ SV TW 1012SV-XHのスペック
- ギア比:8.1:1
- 最大ドラグ力:5.0㎏
- 自重:160g
- ライン量:ナイロンライン14lb. 35~70m
- 最大巻上長:86cm/1巻
ソルト対応のおすすめベイトリール: その⑦
20年前はシーバスゲームで使うタックルはスピニングタックルばかりでした。ナイトゲームや向かい風の中でバックラッシュした時にリスクを考えれば、スピニングリール以外の選択肢は考えられませんでした。それが、今ではシーバスゲーム専用モデルがラインナップされるまでになっています。そんなシーバスゲーム専用機を紹介いたします。
【ダイワ】モアザン PE TW
シーバスゲーム専用リールとして評判の高いモアザンですが、通常のSVシステムを採用しているだけではなく、スプールのセッティングをPEラインを主に使用するシーバスゲームに適したものにしています。そのためバックラッシュの不安を感じずにキャスティングを行うことが可能です。
キャスト時の抵抗を開放するTWS
ダイワのTWSはキャスト時にはラインがレベルワインダー上部の広幅部分を通り、巻き取り時にはレベルワインダー下部の狭幅部を通るように設計した機構です。そのため伽筋には抵抗なく、飛距離も伸び巻き取り時はスプールにきっちり巻けます。ラインのコーティング保護にも役立ちトラブルを減少します。
100㎜のロングハンドルで力強い巻上を実現
ボディーに限らず。両サイドのパーツもアルミ化したことにより、高い剛性を実現しています。この高い剛性と100㎜のロングハンドルで力強い巻上感覚を実現しています。抵抗の大きなルアーのリトリーブも難なくこなします。
バイブレーションやメタルジグを使うとき
モアザンが一番力を発揮するのはシーバスゲームでバイブレーションやメタルジグを使用するようなケースです。広範囲を探るために、ロングキャストは必須です。また、リトリーブ時抵抗も抵抗を感じずにリトリーブを行うことが可能となっています。
モアザン PE TW 1000SH-TW スペック
- ギア比:7 .1:1
- 最大ドラグ力:6 .0㎏
- 自重:195g
- ライン量:PE1.5号. 200m
- 最大巻上長:75cm/1巻
ソルト対応のおすすめベイトリール: その⑧
次のおすすめはダイワのフィネス用のベイトリールです。フィネスとは主に5gくらいまでのルアー(ハード、ソフト両方のルアーを含む)をフロロカーボンやPEラインの1号以下の番手で行う釣りをさします。最近ではアジをルアーで狙う「アジング」やメバルをねらう「メバリング」が人気となっています。
【ダイワ】アルファス エア
アルファス エアはもともと淡水用のバスやトラウトをターゲットとしたベイトフィネス用のリールでしたが、ソルトに対応する事により、ライトソルトゲームの楽しみ方を広げてくれました。
最近注目されているアジングやメバリングでもベイトリールの手返しの良さを活かし活用されています。
ベイトフィネス用リールでありながらリーズナブル!
ベイトフィネス用のベイトリールは軽量のルアーをキャストしたり、細いラインを常用したりするために高い精度が求められます。
そのため比較的、高価格帯の製品が多いのですが、アルファスエアーはミドルレンジで釣りを始めたばかりのアングラーでも選びやすい製品となっています。