釣ったスズキを刺身に!捌き方やヒラスズキとの違い、寄生虫まで

スズキは刺身にすると、淡白で独特な風味のあるおいしい白身魚です。江戸前寿司では白身の代表とも言える魚ですが、「スズキは臭い」というマイナスなイメージもあります。そこで、釣ったスズキを刺身にするために、捌き方や寄生虫、ヒラスズキとの違いまでまとめてみました!

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海と山に囲まれたところで生まれ、育ちました。海も山も眺めるのが大好きです。
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スズキの刺身を食べるなら旬に!

出典:PhotoAC

シーバス釣りでも人気のスズキですが、スズキは河口付近に生息しているために旬を外れると生臭くなってしまいます。スズキを刺身で食べるなら是非旬を狙って食べてください。昔は高級魚として扱われていたほどのスズキの美味しさを紹介していきます。

スズキの旬は夏!刺身のおいしさ

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スズキの旬は夏の6月から8月です。スズキは成魚で大きなものほど脂がのっていて美味しくなります。透明感のある白身は淡泊なのに独特の風味が漂い、もちもちとした食感は旬の刺身ならでは味わえる味わいです。

ヒラスズキの旬は冬!刺身のおいしさ

ヒラスズキはがスズキとは異なり血合いが綺麗な赤色をしています。透明感のあるタイのような美しい身をしていて、スズキに比べ全く臭みがなく、味もこちらの方が美味しいです。旬は秋から冬にかけて脂がのっているので、刺身でいただくとやや硬めの食感と脂ののった甘みと旨味があります。

スズキとヒラスズキ、刺身にするなら?

スズキとヒラスズキ。同じスズキでも刺身で食べるのでは全然違うので、スズキとヒラスズキの違いを見ていきましょう。見た目にあまり違いがないのでご紹介するポイントを参考にしてみてください。

スズキとヒラスズキの違い

ヒラスズキはスズキに比べて体高が高いのが特徴です。またスズキより頭が小さく目が大きいのも特徴です。スズキとヒラスズキで違いを比較しやすいのは尾ビレの付け根が見分けやすいと思います。スズキは細くくびれがありますが、ヒラスズキは付け根が太くくびれがないので、その辺りで判別するといいでしょう。

刺身にするならヒラスズキ!

沖で釣れたスズキならばさほど臭みは気になりませんが、釣れる場所によっては臭いので刺身などの生食には向きません。一方ヒラスズキは暖水を好みますので河口などには生息していないため臭みがありません。旬の時期の美味しさは断然ヒラスズキがおすすめです。

刺身で食べられるスズキとは?

基本刺身で食べる事はできますが、刺身で食べるならやはり「臭みがない」ものや「身がしまっている」ものを食べたいですよね。同じスズキでも時期や場所によって感じる旨味や食感が違うので紹介していきます。

スズキには「回遊型」と「居着き型」がいる

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シーバスというくらいなので、スズキは海の魚のイメージがありませんか?しかし河口付近でシーバス釣りをする方も多いと思います。スズキには「回遊型」と「居着き型」があるのはご存知でしょうか。回遊型は小魚を食すために泳ぎまわっているスズキの事を言い、居着き型は潮だまりなどで居座って小さなボラやゴカイを食べて生息しています。

釣ったスズキを刺身で食べるなら「回遊型」

見た目で回遊型と判断する一つとして、尾びれに傷がないものが回遊型という判断も出来ますが、確かな事はないので判断基準の一つとして考えてください。居着き型は環境状態が良くない場所で生息していると、環境、食べているものでその匂いがついてしまって刺身では食べにくいですが、回遊型は泳ぎ回っているので身の締まりもよく臭いも弱いので刺身向きは回遊型がおすすめです。

スズキを釣って刺身で食べたい方に

刺身にするスズキの捌き方

スズキを釣ったら新鮮なうちに食べたいのが刺身ですよね。美味しく食べるにはしっかりとした捌き方をマスターして食卓に出したいものです。スズキが刺身になるまでの手順や注意点を紹介するので、参考にしていただけたらと思います。

スズキは捌くのが難しい?

スズキは魚を捌くのには典型的な構造をしているので、スズキが捌ければ他の魚も捌けるといえるのですが、スズキは骨が硬いので捌くのに力がいります。それでいて、身は分かれやすいので刺身にするまでにボロボロになったりします。エラ蓋や背びれ、胸びれがトゲのように尖っているので捌く際には要注意です。

スズキの捌き方を動画で見てみよう

まずはスズキの三枚おろしの仕方を動画で見てみましょう。詳細は次のテーマで紹介するので、ざっと要領だけを把握してください。

刺身にするスズキの捌き方の手順

ではスズキの捌き方を上記で紹介した動画を元に説明していきます。順を追って説明するので分からなくなったら、動画の時間を記載しますので、それを頼りに見直してみてください。

スズキ刺身の捌き方①:ウロコの処理(0:12~)

出典:YouTube

スズキのウロコを取ります。うろこ取りや、スズキのウロコ自体は薄いので包丁で取ってもいいです。尾びれから頭に向かってウロコを落としていきましょう。背びれ付近や腹などの細かい部分は包丁の先を使ってウロコを落とします。

注意点・ポイント

スズキのウロコは分厚くはありませんが、沢山ついているのでシンクの中で処理するか、新聞紙を敷いて処理するのがポイントです。背びれ、腹びれ、エラが尖っていて刺さると痛いですしケガをするといけないので軍手などをはめて処理をするといいです。

スズキ刺身の捌き方②:頭を切落す(0:39~)

出典:YouTube

エラを開いて包丁を入れエラ先を切ります。裏返してかま下をきり頭を切落します。

注意点・ポイント

大きなサイズもあるのでエラの付け根を切ってから頭を落とす方が、落としやすいです。小さなサイズでしたら頭の付け根から一気に落としても大丈夫です。

スズキ刺身の捌き方③:内臓を取り除き血合いを落とす(0:56~)

出典:YouTube

尻から包丁を入れ、内臓の付け根を切り内臓を取ります。血合い部分を綺麗に洗い流し、キッチンペーパーや布巾などで水けを取ります。

注意点・ポイント

内臓を取るときは、深く包丁を入れすぎると内臓が切れてしまうので、腹の皮を切る感覚で包丁を入れると内臓が崩れずに綺麗に取ることができます。血合いを取る際に腹に浮袋があります。結構しっかりしているので包丁で切ってから血合いの処理をすると良いです。

スズキ刺身の捌き方④:3枚におろす(1:50~)

出典:YouTube

胸ビレ、カマをおとします。腹から尾に掛けて骨に沿って包丁をいれていきます。尾の付け根に切り込みをいれ、中骨に沿って頭に向かって包丁を少しずついれていきます。反対側を向け、今度は背中から中骨に沿って尾に向かって包丁を入れていきます。腹から包丁を入れ、中骨を意識しながら尾に向かて包丁を入れていきます。

注意点・ポイント

中骨を意識しながら切る場合、中骨から出る骨を一本一本切るような感覚で行うと良いです。力が入りすぎると身に骨の破片が残ってしまうので、包丁に骨が当たり骨がチクチク切れる感覚ですると上手くいきます。

スズキ刺身の捌き方⑤:刺身用に柵にする

出典:YouTube

実際に刺身にする準備をします。腹骨を骨に沿って切っていきます。血合い骨を取り除き皮と身の間に包丁をはわせて、尾の方の皮を引く用にすると皮が取れます。柵にしておきます。すぐそのまま刺身にしない場合はキッチンペーパーなどでくるんで冷蔵しておくと良いです。柵の中央(中骨側)に包丁の角度を合わせて、引きながら刺身の厚さに切ります。完成です。

注意点・ポイント

スズキは腹骨が硬いものがあるので、残さないように取りましょう。骨が付いている形に合わせて包丁を立て気味に入れていき、骨の関節を一本一本切るようにすると綺麗に取ることが出来ます。

スズキを刺身で食べるなら締め方を知ろう

釣り上げたスズキの鮮度を保ったまま持帰ろうと思ったら、やはり締めておく必要があります。そのままクーラーボックスなどで冷やしておいても、大きな魚体はボックスには入りませんし、暴れて魚体が傷ついたり、ストレスにより旨味が逃げたりします。

スズキの締め方①血抜き

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エラを持ち上げると白い膜(腹膜)があるので、これを切ります。腹膜を包丁やナイフの先で腹から背骨にかけて刃を入れていき、背骨に当たればいいです。その後ポンプで口から海水を流すか、バッカンなどを使用して海水につけておけば血抜きができます。

スズキの締め方②脳天締め

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ピックを使用して脳を締めます。魚の側線から延長上の眉間からピックを入れると、良い感じで脳に辿り着きます。大型のスズキの場合はしっかりこの作業を行うと良いです。

スズキの締め方③神経締め

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脳天締めで開いている穴にワイヤーを使って神経を締めます。穴にワイヤーを入れ背びれ、胸びれが反応するところを探しながらワイヤーを入れていきます。見つかったらワイヤーを出し入れして、魚の色が白っぽくなったら完成です。

活き締めするのに便利な道具

釣り上げた後に活き締めするのに持って行っておくと便利な道具を紹介します。上記でも使用するので釣りのお供に持っていくと役に立ちます。

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長さ800mmと大物サイズの神経抜きもできるロングワイヤーです。尾鰭までしっかり届くのでこれ一本で小型から大型まで使えますね。

 

ダイワ(Daiwa) フィッシング ナイフ フィールドナイフ SL-78

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血抜きをするのに持っていると便利なナイフです。ロック機能が付いているので持ち運びも安全で切れ味もも良好です。お値段もリーズナブルで購入しやすい金額になっています。

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脳天締めの時に役に立つピックです。握りやすいハンドルでしっかり刺し込むことが出来ます。安全に持ち運べるカバー付きです。

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血抜きする時にも役にたつバッカンです。大容量で使い勝手も抜群。フックなども付属で付いていてお得感のある商品です。折りたたんで持ち運ぶ事が出来るので釣り以外にアウトドアでも役にたちます。

スズキの刺身レシピ5選もご紹介

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活きの良いスズキが手に入ったらやはり刺身でいただきたいものです。お刺身ももちろんおいしいですが、それだけではもったいない!上記の記事で刺身用に捌けるようになったら、それを刺身だけでなく色んなアレンジで楽しんでみてください。

スズキの刺身①:スズキの炙り作り方

刺身で身だけ食べるのも良いですが、皮を楽しむのも良いです。パリパリに炙った皮は香ばしく刺身とはまた違った味わいが楽しめます。

材料とワンポイントアドバイス

材料 (2人前)

スズキ 200g

(引用:クックパッド)

皮が苦手な方や、スズキの臭みが気になる方は炙りの方が臭みが抑えられて食べやすいかもしれません。刺身用より少し厚めに切り、皮がパリパリになるまで炙ると香ばしい風味が広がりお酒にもよく合います。

美味しい作り方

出典:PhotoAC

柵にしたスズキの身を、串打ちをしてバーナーで皮を炙ります。刺身より厚めに切って出来上がりです。ポン酢、醤油お好みのタレや薬味を絡ませていただいても美味しいです。

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