コロンビアの麻薬王・パブロエスコバル|世界のコカインを牛耳った男の生涯とは

パブロエスコバルは麻薬王と呼ばれ数々の映画やドラマのモデルとなった人物です。一方コロンビアの一部では英雄としても尊敬される人物です。一体彼が何をしてきたのか、パブロ・エスコバルが起こした凶悪非情な事件や家族の証言を元に、パブロエスコバルの真実に迫りましょう。

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パブロ・エスコバルとは

コロンビア共和国の犯罪組織のリーダーでした。少年時代は家族思いの優しい心の持ち主でしたが、10代で墓石を盗み転売したのを境に悪の道に入り込んでしまいます。

のちにコカインの密輸ビジネスを巨大化させ、麻薬王と悪名を持つほどの人物です。

コロンビアで麻薬王と呼ばれた男

世界最大の麻薬組織を作り、密造や密売ルートを独自に広めて世界的に麻薬を蔓延させたことから、「麻薬王」と言われます。

この麻薬密売でコロンビア国内史上で最高の金持ちになった男で悪人でもありますが、貧困層のコロンビア人には尊敬されている人物でもあります。

パブロ・エスコバルは優秀な優しい子だった

母親が教師だったこともあり、賢い少年で将来の夢が大統領というスケールの大きな夢を持っていました。家族思いで優しい心を持っていた少年が、なぜ犯罪に手を染めてしまったのでしょうか?

当時のコロンビアの経済状況

パブロエスコバルの地元メデジンでは、織物産業が盛んでした。ですが急に衰退し失業者が続出し、次の仕事もない貧しい経済状況でした。そういった悪い環境下では心も荒んでいき、犯罪が起きやすくなり窃盗やドラッグビジネスが出始めたのです。

時代の背景から彼自身も悪の道に進まなければ食べていけない経済状況だったのかもしれません。

パブロ・エスコバルによる麻薬密売組織「メデジン・カルテル」の設立

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窃盗から強盗、殺人まで犯すほどの人格が変わってしまった彼は、生まれ育った地区の有力者のもとで働き始め麻薬ビジネスの存在を知り衝撃を受けます。

ドラッグビジネスは金になると確信したパブロエスコバルは、違法ビジネスを広めようと動き始めたのです。

パブロエスコバルの犯罪者への転落の道のり

少年時代から低金利で金貸しをしたりするビジネス才能があったため、違法ビジネスでも頭角を現します。良質なコカインをメキシコやドミニカへ密売し収入を増やしていったのです。

その後もどんどん密売ルートを拡大していき、アメリカにも蔓延させていったのです。

メデジン・カルテルの設立

違法ビジネスをどんどん拡大していき、世界的に麻薬を蔓延させました。メデジン・カルテルという犯罪組織を設立し、コカインの闇取引で荒稼ぎをします。

最盛期では世界のコカインの供給率80%も支配していたほど、大きな裏組織と一気に成長していったのです。

麻薬取引によりパブロ・エスコバルが世界7番目の大富豪に

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パブロエスコバルが違法ビジネスに手を出し始めた頃のアメリカでは、ヒッピーという伝統や制度などに縛られない自由な生き方を尊重する考えが流行り出していました。同時にドラッグが流行していたアメリカです。

そこに目をつけたパブロエスコバルは、ドラッグ最大の需要率だったアメリカで荒稼ぎができると確信し、世界をまたぐ活躍をします。

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パブロエスコバルがメデジン・カルテルを拡大できた理由

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ヒッピーの考えを重んじたアメリカ在住の人々は、正当に働きお金を稼ぐこともヒッピーの思想に反するためドラッグ売買などの違法取引でお金を稼いでいました。

そこに目をつけたパブロエスコバルは、自らコカインの木を仕入れコロンビア国内にコカイン工場を作り、良質なコカインをアメリカに密輸したのです。

違法ビジネスで荒稼ぎ

瞬く間に巨額の資金を手に入れることに成功します。コロンビア史上7番目の大富豪となったのです。その金額は1970年代当時で資産3兆円です。

2020年開催の東京五輪費用が3兆円といわれています。五輪では多くの人々が関わりますが、パブロエスコバルは一人で作り上げたのです。

常識外れの資産

240億ドルという莫大な資産を築き上げたプライベートも桁外れでした。自宅に麻薬輸送のための飛行機滑走路を作り、飛行機を所持し、プライベート動物園を運営し当時のコロンビアにはいなかったカバを飼育しました。

ビジネスのカリスマ

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コカイン工場を作り自社製造することでコストを抑え、すでにドラッグが流行っていたアメリカに輸出し高く密売して稼いでいました。ビジネスとしての才覚を伸ばしていったのです。

なぜ麻薬ビジネスは稼げたのか?

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彼がビジネスとして密売したのはコカインです。コカインはコカの木の葉が原料で麻酔薬としても使われていた成分です。依存度が高く、一度でもコカインを使用するとやめられなくなるため、そこに目をつけ違法ビジネスとして稼いだのです。

パブロ・エスコバルは凶悪非情な麻薬王

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巨額の富を一代で築き上げますが、アメリカ政府がコカイン取引阻止するために動き出します。阻止されてしまっては違法ビジネスに影響するため、あらゆる悪の手を使って反発し出します。歴史上に残るほどの凶悪事件を起こすのです。

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パブロ・エスコバルが指揮者?コロンビア最高裁占拠事件

115人もの命が奪われた凶悪な事件として現在も残っています。コカイン阻止のためにアメリカ政府はコロンビア政府と交渉しますが、これに立腹したパブロエスコバルは無差別テロを起こします。

多くの人が犠牲になった事件

約300人の人質をとり、115人のたくさんの命が奪われました。この事件を機にコロンビア政府はテロ対策特殊部隊を設立します。

パブロ・エスコバルの関与か?大統領候補者3人の暗殺

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コロンビア政府も麻薬規制強化に動き出しますが、パブロエスコバルを率いる麻薬組織が反発しコロンビア大統領選挙の最中に暗殺を実行します。

敵に対しては容赦ない反発を繰り返していました。

敵には容赦しない凶悪な手段

警察署の爆破を仕掛けたり、敵対組織が潜むビルの爆破をするなど自分にとって敵となる相手には手段を選ばず、あくまで自分有利にさせることを選びました。

英雄とも呼ばれたパブロ・エスコバル

コロンビアは経済課格差が激しい国です。貧困層に対しては人ととして平等に生きる価値があると言い、貧困層が多く集まる地区に4000戸もの家を建てたのです。

今でも貧困層地区には彼の作った街が残っており、人々が暮らし英雄として尊敬されています。

貧困層には無償の愛を注ぐ

コロンビアの一角では、貧困層が多く集まる地区があり、ゴミの中から食べる物をあさり、毎日の暮らしに困るような人々がいました。その事実を知ったパブロエスコバルは涙します。

そして人として最低限の暮らしができるように雨風がしのげる住居を提供し、サッカークラブや公園、学校を設立するなど精力的に大人から子供まで安心できる居場所作りに投資をしました。

パブロ・エスコバルは地元の名士

凶悪な顔を持つ反面、チャリティ活動に力を注いでいました。貧困層の人々には自分の家族のように温かい心で接し、安定した暮らしができるよう最善を尽くします。

違法ビジネスで稼いだお金ではありますが、貧困層の人々にとっては人間らしい暮らしができるようになったことから地元の名士として認知されています。

今も尊敬される存在

貧困地区では、パブロエスコバルの顔がプリントされたTシャツを着ているコロンビア人がいたり、壁画になっていたりと、没後時が経っているのにも関わらず、彼の自画を見かけない日はないほど、尊敬されており影響力は凄いものです。

パブロ・エスコバルの右腕!暗殺者ポパイの証言

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ポパイは、パブロエスコバルを神のようだと心酔しています。定職がなく居場所のなかったポパイに対し、家族のような無償の愛を注ぎながら、違法ビジネスを成功させる教えを徹底して教え込みました。

暗殺に成功すると多額の報酬を与え、自分の右腕としての誇りを植え付けることで、手下に自信をつけさせ、やればやった分だけ評価してもらえる関係を強化し、強い信頼感を築いていきました。

現在のポパイの活動

22年という長い刑期を終えたポパイは、現在ユーチューバーとして活動をしています。暗殺や多くの犯罪を犯した彼ですが、違った居場所を求め新たな力を発揮しています。

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