あまり詳しい事はわかっていませんが、繁殖期は主に7~9月で、その頃になると受精率を上げるため群れを作り、沈没船や岩棚などのそばの海中に産卵します。卵からかえった幼魚は5~6年ほどマングローブの林などの汽水域で暮らした後、海に移動します。生まれた時はメスばかりで、途中で一部がオスに性転換すると言われています。
ゴリアテグルーパーは絶滅危惧種
ゴリアテグルーパーは巨大で、遭遇したら恐ろしさも感じてしまうような魚ですが、実は絶滅危惧種に指定されています。アメリカやカリブ海では保護が行われており、徐々にその数は回復してきてはいるものの、いまだ数が少ない状態は続いています。
人間にあっさり捕まり激減
ゴリアテグルーパーは決まった場所にとどまってあまり動かない習性があるほか、繁殖期になると浅い海に群れを作るため、その巨大さに耐えうる道具を準備すれば捕獲は意外と簡単です。さらに近年では成魚が暮らしているサンゴ礁や、幼魚が棲むマングローブ林などが環境破壊により少なくなっており、それも減少に拍車をかけています。
絶滅危惧種レッドリストに指定
人間の乱獲と環境破壊により数を減らしたゴリアテグルーパーは現在絶滅危惧種のレッドリストの中で、特に絶滅のリスクが非常に高いランクに指定されています。そのためアメリカのフロリダ州などでは1990年以降保護活動が行われています。
2006年までは完全禁漁でしたが、現在では少しずつではありますが数が回復してきていると言われており、レジャー目的での釣りは可能になっています。しかし寿命が約50年と長く、繁殖できるようになるまでにもおよそ6年前後かかるため、急激な回復は見込めず、今後も地道な努力が必要です。
ゴリアテグルーパーを釣る
絶滅危惧種に指定されているゴリアテグルーパーは、1990年から2006年まで保護のために全面禁漁となっていましたが、現在では船や陸にあげず、必ずリリースする事を条件に釣りが可能になっています。数が回復してきている事もあり、比較的簡単に釣れるようです。
間違って捕獲されることも
浅瀬の海に生息しているため、釣ろうとしていなくても釣竿に掛かるという事件もよくあります。逆に、別の魚を釣っているところにやってきて獲物を横取りされ、漁の邪魔になってしまうのもありがちなアクシデントです。
重さで釣竿が折れる
ゴリアテグルーパー釣りは巨大魚ハンターの間では非常に人気のアクティビティですが、その巨大さゆえのアクシデントも多数あります。重さや引きの強さにより釣竿が折れてしまったり、リールが壊れてしまったりなどは珍しくありません。また、場合によっては人が海に引きずり込まれてしまう事もあるので注意が必要です。
ゴリアテグルーパー釣りのタックルはどんなもの?
ゴリアテグルーパー釣りはフロリダなどでツアーが組まれるほどの人気レジャーです。しかし巨大な魚なので普通のタックルでは全く歯が立ちません。基本的にツアーで行く場合ガイドや船も込みになっており、もちろんタックルもレンタルできるので手ぶらで問題ありませんが、釣るにはどのようなタックルが必要なのでしょうか。
餌は生きたエイ
餌に使うのはボウガンで捕獲した生きたエイです。数十cmから座布団くらいの大きさのものも餌として使う事ができます。大きすぎるものは切って使用します。大きさと豪快さがここからすでにうかがえますね。
釣り糸は直径2mm
タックルは基本的にマグロ釣り用のものを使用します。そこに使われるのは600lbの釣り糸で、太さでいうと約2mm程度になります。シャープペンシルの芯が0.5mm、一般的なギターの弦も太いもので1mm程度なのでいかに太い糸かわかると思います。