なんと最大で2.4mほどの大きさになります。電話ボックスの高さが2m強なので、なんとそれよりも大きくなるのです。また、体重も360kgほどになり、これは大人5~6人分ほどの重さです。確かな情報ではありませんが、120年ほど前に重さ680kgの個体が捕獲されたという記録もあります。
大きな口で獲物を丸飲み
ゴリアテグルーパーは肉食性で、甲殻類や魚類、タコ、ウミガメなどを食べます。その捕食方法は、特徴的な大きな口で獲物を丸飲みにします。基本的にはサンゴ礁や岩陰、沈没船などに潜んで近づいてきた獲物を食べますが、気まぐれに住処から出てきて釣り人が釣った獲物を食べてしまったり、人間に食いついたりする事もあります。
歯はあるが噛まない
ゴリアテグルーパーには歯はありますが、3mm以下の大きさしかなく、のどの方に向かって生えています。そのため獲物を噛み切ったり咀嚼したりする事はできず、捕まえた魚を口から逃がさないようにするために使われています。
実際、噛み切る事ができないため、ある水族館で一緒に泳いでいる魚を食べてしまったものの食べた魚を飲み込み切れず、頭のほうが消化されるまでしばらく口からしっぽを出したまま泳いでいたという目撃情報もあります。
ゴリアテグルーパーの恐ろしいエピソード
口に入るものはなんでも丸飲みにしてしまうため、人を襲ったり、サメを食べたりと様々な恐ろしいエピソードがあります。中には動画も残っているものもあるので、一緒にご紹介していきたいと思います。
恐怖のエピソード①釣った1m超のサメを横取り
2014年に投稿された動画で、船の上で釣りをしている人の竿にサメがかかっています。しかしその周りにゴリアテグルーパーの巨大な影が泳ぎ回っており、サメの動きが鈍くなってきた瞬間に食べられてしまうという動画です。この動画に写っているサメはおよそ1.2mのサイズだそうですが、それより大きいサイズの個体と考えられます。
恐怖のエピソード②少年がゴリアテグルーパーに殺された?
なんと人間も襲われたという話があるのです。1950年代にフロリダ州で橋から飛び込みをして遊んでいた少年を殺してしまったというエピソードがあります。こちらはあくまで噂の域の話で、詳しい事は不明ですが、子どもであれば丸飲みされなかったにしても海に引きずり込まれて溺れさせられてしまう事はあるかもしれません。
恐怖のエピソード③ダイバーの足に噛みつく
こちらの動画では、ダイバーがモリで魚を獲っていて、その周りを1.5mほどはあろうかというゴリアテグルーパーが泳いでいます。すると次の瞬間ダイバーの足に噛みつき、フィンを取ってしまいます。それにびっくりしてダイバーがモリを離してしまい、獲物をモリごと奪って去っていくという動画です。
ゴリアテグルーパーの生態
ゴリアテグルーパーは怪物やモンスターなどと言われ恐れられていますが、凶暴であったり毒があったりするわけではありません。その理由はとにかく大きくなることと、獲物を丸飲みする習性から来ています。しかし実は普段は暖かく浅い海で静かに暮らしているおとなしい魚です。
南の暖かい海に生息
主にアメリカのフロリダ州からカリブ海、ブラジルにかけての熱帯域の暖かい海に分布しています。普段は比較的水深の浅い珊瑚礁や岩場、沈没船の中などに潜むようにして生息していて、あまり泳ぎ回る事はありません。
意外とおとなしい
性質としては獲物を求めて探し回るというよりは、普段は物陰に隠れており、近くに来た魚やエビやカニ・ロブスターなどの甲殻類を食べています。ただ、狙いやすそうな獲物がいるのを見つけると隠れ場所から出てきて食べに行く事もあり、少々気まぐれな性格です。