魂の重さが21gは本当なのか?2人の実験内容とその真実を考える

「魂に重さがある」こんな話を聞いたことはないでしょうか?昔ある科学者が実験をして行った結果、魂の重さは21gという事が判明しました。果たして本当に21gなのか、魂に重さがあるのか、当時の実験内容と現代科学から見ても同じことが言えるのか見ていきましょう!

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趣味と実益を兼ねて数秘カラーセラピー歴3年。看護師経験も有り。自分自身のリフレッシュのため、自然を求めて出かけます。
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魂の重さを研究した人物は?

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今から100年以上も前に「魂には重さがあるのでは?人が死んだら肉体から魂が抜け、その分軽くなるのではないか?」と考え、実験を繰り返した人がいました。一人はアメリカの医師であり、もうひとりはロサンゼルスの学校教師でした。

ダンカン・マクドゥーガル

アメリカ合衆国マサチューセッツ州の医師で1866年に生まれ1920年、54歳で亡くなっています。瀕死の患者6人と15匹の犬を使い、「死ぬ瞬間に体重が減ったら、それが魂の重さではないか?」と仮説を立て立証を試みました。実験の結果は心霊現象研究協会やニューヨーク・タイムズや医学雑誌に掲載されました。

「死の瞬間」の定義など明確でなく、測定がずさんであったり標本数が絶対的に足りなかったり信憑性に欠けていますが、これがキッカケとなり「人間の魂の重さは21グラムである」という説が広まりました。

H・ラヴァーン・トワイニング

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ロサンゼルスの学校教師であり、飛行可能な単葉機を作ったカリフォルニア飛行クラブの最初の会員でもありました。実験結果発表から23年以上後にマウスを使って、死の前後の体重の変化を見る実験をしました。

魂の重さ計測実験【マクドゥーガルのケース】

20世紀の初頭、当時既にあった標準型台付き秤に非常に軽い木枠を取り付け、その上に覆いのついた簡易ベッドを置き、患者を寝かせたまま重さを測れる図りを作り被験者となる死期が迫っている患者を待ちました。

6人の患者と15匹の犬で実験

最初の患者を秤にセットされたベッドに寝かせ体重の変化を観察すると、3時間40分の間、1時間に約28グラムの割合で体重を失うことを発見しました。急激な体重の変化に直ぐに気がつくことが出来るよう、10分から15分おきに錘の位置をずらしました。この後、5人の患者に対して同じ要領で実験を繰り返しました。

何らかの研究に関わった事がある人なら6例は少すぎるという感想を持たれるでしょう。彼は6例という少ない結果も、どれを採用すべきか大いに悩んだようです。その後、犬を使った実験を15回も繰り返しています。その結果、犬の場合には死の前後で体重の変化は見られませんでした。

実験の結果21gの体重の減少が見られた

最初の実験で患者の死の直後の体重は、実験開始の時よりも21グラム減っていました。後の5人については必ずしも21グラムではありませんでした。最初の実験の後、友人のリチャード・ホジソン博士に次のような手紙を送っています。

「私は重さを量る機械で魂の実態を発見したのでしょうか?私はそうだと思いますし、もし十分に長生きできれば証明し、再証明し、再々証明するつもりです」(引用:魂の重さを図った人/近畿大学リエゾンセンター長 宗像恵)

魂の重さ計測実験【トワイニングのケース】

医師ではなかった彼は「死にゆく人」で実験することは勿論できませんでした。しかしそれが幸いだったのかも知れません。この実験の先駆者であるマクドゥーガルとは違う結果を得ることになりました。

マウスを使用して実験

天秤のそれぞれの皿の上にガラスのビーカーを置き、中には生きたマウス。その脇には青酸カリを置きました。2匹のうち1匹には青酸カリが与えられ、もう1匹には青酸カリの代わりにガラスチューブで密閉され窒息するという哀れな運命が待っていました。

マウスでも体重の減少が見られた

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青酸カリを与えられたマウスは体重が減ったのでした。しかし実験は必ず異なる方法で試してみる必要があります。もう一方は青酸カリの代わりに密閉空間での窒息死の道を与えたのでした。その結果、窒息したマウスでは体重の変化は無かったのです。彼は、死にゆくマウスは「急速に湿気を失う」と結論しました。

彼らの時代には、ここまでが精一杯だったのかも知れません。後の科学者たちが色々と明らかにして行くのですが、死の瞬間の湿気の消失について彼ら2人の実験は何ら証明していないのでした。人間の場合もマウスの場合も、急速に冷えていく死体の中で空気の流れが起きていた可能性を先に引用した宗像氏が指摘しています。

動物を使った実験と聞くとホルマリン漬けを連想する人もいるかも知れませんね。大学の標本室などにホルマリン漬けの標本がズラズラと並んでいたりします。興味がある方は読んでみて下さい。

魂の重さが21g説はなぜ有名になったか?

現代まで語り継がれるほど、なぜ有名になったのでしょう。スピ系と言われる分野の人や心理学を学んでいる人などは、一度くらいは聞いたことがあると思います。当時としては精密な計測実験であったこと、「人の魂」には少なからず興味関心を持つ人が少なくなかったのでしょう。

1907年のニューヨーク・タイムズに掲載された

人間には魂があると信じ、重さもあると信じて奇妙な実験を行った医師がいる、体液や汗や尿、酸素や窒素までも計算に入れており当時としては正当性を極めた実験で、結果「人の魂の重さは4分の3オンス(21グラム)となった」と紹介されています。

魂の重さ21g説に関する議論

pasja1000 / Pixabay

新聞に記事が載ると当然のことながら異論を唱える人が出てきました。同じように実験してみようという人物は当時現れませんでしたが、「こんな実験、意味が無い!」と反論する人が現れました。約1年に渡り新聞を介して2人の熱い議論は続きました。

クラーク博士との間で議論が勃発

記事を読んだ内科医オーガスタスPクラーク氏はマクドゥーガルの計量方法を紙面で大いに馬鹿にしました。彼の反論の内容は、人は死ぬ瞬間に肺が停止し血液を冷やすことが出来なくなる、体温が僅かに上がるため皮膚表面から汗をかく、故に失われた21グラムは汗の質量であるというものでした。

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