【新潟女児殺害】大桃珠生さん殺害事件の概要とご家族の抱える思いに迫る

新潟県新潟市で起きてはいけない事件で、悲しい被害者大桃珠生さん。2018年5月7日、当時7歳だった大桃珠生さんは、残酷な【新潟小2女児殺害】の被害者になりました。この記事では、改めてこの事件の詳細についてまとめるとともに、現在の祖父や両親の声をまとめました。

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【新潟小2女児殺害】大桃珠生さん殺害事件概要

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学校帰りに自宅まであと少しの場所で連れ去られ、わいせつ行為のうえ殺害、遺棄されるという痛ましい事件でした。遺体発見から約1週間後に被害者宅のすぐ近くに住む若い男が逮捕されました。当初は事故死と思われましたが解剖の結果、殺害され遺棄されたと分かりました。

小2女児が殺害後線路に遺棄された事件

被害にあった少女はまだ小学2年生でした。自宅から300メートルの場所で1人で歩いている姿を目撃した人もいて、本当にあともう少しで家に着く筈でした。行方不明の当日、線路に横たわる少女を運転士が発見、ブレーキをかけましたが間に合わず轢かれてしまいました。しかし、列車に轢かれて亡くなったのではなく殺されて線路上に捨てられたのです。

過疎化による街の変化に怯える住民と謎の不審者情報

ここ数年、自宅の周辺で若い人を見かけない、空き家が増えて老人ばかりが目立つと感じている人もいらっしゃるのではないでしょうか。事件が起きた町はまさにそういう事情を抱えた町でした。以前は賑やかだった新興住宅地が寂しい街へと変わってしまったのです。

高齢者の抱える不安

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事件が起きた町は最初から過疎だったわけではありません。1964年の新潟地震で液状化を免れ、家を失った人たちが続々と越してきて賑やかな住宅街になった歴史がありました。しかしキチンと区画整理されたわけではなく無計画に宅地造成されたため、袋小路や入り組んだ分かりにくい道が多いそうです。

かつては大型スーパーが3〜4軒あった町も次第に高齢化し年金通りと言われるようになってしまいました。空き家も増え人通りの少ない静か過ぎる町になってしまったのです。少女の行方が分からなくなった場所も、一見見通しが良さそうだけれど道沿いに一軒の店も無く人通りが少ない、通り抜けも出来ないため車も入って来ない寂しい場所なのだそうです。

高齢男性の見守り隊も自然消滅

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集団登下校も出来ないほど子供が少ないため、一時期は仕事をリタイアした高齢の男性たちが踏切で旗振りボランティアをしていたそうです。その方たちも病気になったり亡くなったりで踏切に立つ姿を見なくなったという事です。

腕を掴まれた児童がいた

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少女が通っていた学区内で、事件の前の年の9月に見知らぬ男に腕を掴まれた少女がいました。県警も把握していたそうですから、ある程度の警戒はされていた筈です。しかし事件は起きてしまいました。

大桃珠生さん殺害事件【2018年5月7日】

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この日の朝、少女はいつものように自宅を出て学校へと向かいました。家族にとっては生きている少女の最後の姿になってしまいました。いつもと同じように「いってらっしゃい」と送り出したのに、この後、思いもしない事態に巻き込まれてしまいました。

サングラスの男に追いかけられる

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犯人かどうかは不明ですが、少女はこの日の朝、学校へ向かう途中で黒服・サングラスの男に追いかけられたとクラスメイトに話しています。朝から怖い思いをしていたのですね。帰りは保護者に迎えに来てもらうなどの処置を講じていたら、事件は起きなかったのかも知れません。

しかし、平和が当たり前の日本では、学校帰りに子供が殺されてしまう事が想像できなかったとしても無理もないことかも知れません。一概に学校や教師を責めることは出来ないでしょう。

帰宅途中に行方不明に

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午後3時に学校を出て普段と同じように自宅へ向かいました。途中までは友人と一緒でしたが別れた後、行方がわからなくなってしまいました。自宅から300メートルほどの場所での目撃情報がありますが、それが生きている彼女の最後の目撃情報となりました。娘が帰宅しないことに気づいた母親は先ず学校に連絡、その後、警察へ連絡しています。

子供が忽然と消えてしまうなど考えただけでも恐ろしいことですが、家族で遊びに出かけた先で突然、いなくなってしまうなどという事も実際に起きているのです。キャンプ場で小学5年生の娘さんが消えてしまった事件がありました。

線路上で遺体となって発見

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100人体制で捜索が開始されましたが、22時30分頃、列車にひかれ、その場で死亡が確認されました。22時21分に現場を通過した電車では線路上に異変は確認されていませんでした。後続の列車が通るまでの僅か9分の間に遺体が遺棄されたと思われます。

その時間には次のような目撃情報がありました。白い車が目撃されていますが、後に逮捕された犯人の車は黒だったので関連性は不明です。

  • 20時ごろに不審な白い車(電車の運転士が目撃)
  • 21時30分ごろ、線路を超えたところで白い車が目撃される
  • 21時55分頃、白いワゴン車が去っていくのが目撃される

大桃珠生さん殺害事件【2018年5月8日】

遺体を詳しく調べた結果、少女の死は窒息死であったことがわかりました。事件性が疑われる場合には検死だけではなく司法解剖が行われることがあります。少女の場合も身体の小さな子どもとは言え、列車に轢かれたにしては出血が少すぎると現場の様子に違和感を覚えた捜査官がいて急遽、司法解剖が行われたのです。

殺人事件と判明し捜査本部設置

司法解剖の結果、首を絞められた痕跡が僅かながら見つかりました。遺体を身体の表面を見るだけでは判らなかったでしょう。殺人事件である事が明確になったため新潟県警新潟西署に捜査本部が置かれました。

日本は司法解剖率が低い国

日本国内で不自然な遺体が発見された場合に司法解剖に回されるのは僅か1割に過ぎません。警察庁の統計では2014年に死因が分からない異常死が司法解剖されたのは日本は11.7%。イングランドとウェールズでは40%、スウェーデンでは何と95%が司法解剖されています。

このような数字を見ると、被害にあった少女のケースが事故と判断されずに司法解剖が行われたのは奇跡に近いのかも知れません。解剖が行われなければ、殺人事件として捜査が開始される事も犯人が逮捕されることも無かったのです。

大桃珠生さん殺害事件【2018年5月14日】

この美しい場所は現場から南東4キロほどの所にあります。パトカーに取り囲まれ、重要参考人として警察署へ連れて行かれる事となりました。この時に乗っていたのは黒い車であり、たびたび目撃された白い車ではありませんでした。この時点ではあくまでも任意の聴取でした。

重要参考人として20代男性を事情聴取

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重要参考人は20代前半の会社員の男性でした。重要参考人とは、まだ被疑者ではないけれど「もしかしたら犯人かも知れない」と非常に疑いの濃い人という事で、ふるさと村から連れてこられた男性は非常に濃い疑いを持たれていたという事になります。

決定的な証拠が無いと言われた事件で、どのように容疑者(この時点では重要参考人)を絞り込んでいったのでしょうか。事件現場付近を走るタクシーや一般車両に協力を求め、ドライブレコーダーの記録から絞り込んでいったそうです。

大桃珠生さん遺棄を認める

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警察署に連れて行かれたのが何時だったか不明ですが、遺体遺棄を認めたため逮捕したと23時前後にテレビで速報が流れました。どのタイミングでの映像かは不明ですが顔を隠すわけでも無く堂々としている、報道を見た人の中には本当にこの人が?という印象を持った人たちもいたようです。

しかし彼の勤め先の人たちの話しでは、仕事上のミスなどを指摘するとその時は慌てるけれど、反省の様子が見られるでもなく妙に堂々とした風なところがあったようです。逮捕後に流れた映像を見ても彼らしいなと感じたそうです。

大桃珠生さん殺害事件【2018年5月15日】

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身柄を拘束されてから1週間、殺人事件の取り調べは相当厳しいものだと思われます。この容疑者のような人間は気弱で小心だと解説した犯罪心理学の専門家がいました。小心ゆえに自分に下される罰を恐れて本当の事を言わないのかは定かではありませんが、そろそろ疲れも出てくる頃だったのでしょうか。遂に決定的な証言をしたようです。

殺人を認める

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容疑者は少女を殺害したことを認めました。この事件では少女の衣服に付着していた体液から彼のものと同じDNAが見つかっています。しかし殺害の現場を見た人は誰もいません。体液が付いていただけでは即、殺害したとまでは言えないのでは?と思う方もいるかも知れませんね。しかし、他に第三者のDNAが見つからないのであれば、体液を残した人物が犯人だと推察されるのでしょう。

大桃珠生さん殺人・死体遺棄で犯人逮捕

何とかして罪を逃れたかったのか、或いは何も考えていなかったのか?真意は分りませんが、重要参考人の男は殺人の罪で逮捕されました。逮捕に至るまでを振り返ってみましょう。

小林遼7日目にして逮捕

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需要参考人として事情を聞かれ死体遺棄を認め逮捕されていた当時23歳の会社員の男は、殺人についても犯行を認め、改めて少女に対する殺人・死体遺棄の罪で逮捕されることになりました。とは言え、遺体が発見された線路脇で目撃された車は逮捕された男のものでは無さそうですし不明な点が多いままです。

二転三転する供述

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少女の衣服に付いていたDNA以外にこれと言った物的証拠や決定的な目撃証言なども無いようで、それもあってなのか供述は逮捕直後から二転三転しています。少女に対して申し訳ないと口では言っていましたが、食欲は有るようで出された食事は完食していたそうです。

  • 「女の子を車でひいてしまい、どうして良いか判らず車に乗せたが騒がれたので殺してしまった」と計画性を否認。
  • 「わざとハネて連れ去った」と供述を変える。

上の2つは正反対の内容で、どちらが本当か?と言うよりはどちらも真実ではないのでは?という印象さえ受けます。事件から一年が過ぎ、ようやく裁判に向けて公判前整理手続が行われているそうなので、この取り調べの時よりは事実関係がきちんと整理されている事を願いたいです。

前科があった小林遼

容疑者には前科があり、これが早くから捜査線上に上がる根拠になっていたようです。殺人・死体遺棄事件の前月に被害女児とは別の児童に対して、わいせつ事件を起こしていました。このときは書類送検で済んでいますが、容疑者の家族や職場の人はこの事を知らなかったようです。

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