昭和の劇場型犯罪!「金嬉老事件」の全てと犯人の人物像、その後をご紹介

昭和に起こった大事件である「金嬉老事件」。殺人から立て籠もりといった凶悪犯罪を数々と起こす在日朝鮮人2世の金氏。そんな金嬉老事件を徹底解剖するとともに、犯罪に至ってしまった金氏の悲しい過去をご紹介。またあのビートたけしが金氏を演じる映画が話題に!

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節約料理とダイエットに勤しむ会社員です。冷蔵庫にある食材でアレンジできる料理などを研究中。

金嬉老事件とはどういった事件なのか!?

金嬉老事件は戦後の昭和史でも非常に印象深い事件です。殺人や銃の乱射、16人の民間人を人質に88時間に及ぶ立て籠もりと内容自体も衝撃でしたが、当時の報道の過激さ、更には人種差別問題や国家機関もかかわってくる煩雑さがありました。平成が終わる前に、今一度この事件を紐解いてみましょう。

全ては金銭トラブルから始まる

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ことの発端は金氏の借金から発展した金銭トラブルでした。借金は返済したものの、このとき担保として振り出した手形のトラブルによって暴力団からの取り立てに追われるようになったのです。金氏は逃げ回りましたがとうとう居場所を知られてしまい、静岡県にあるクラブ「みんくす」で会うことになりました。

暴力団をライフル銃で殺害


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金氏はクラブで暴力団稲川組の二人と話し合うも口論になります。更に在日朝鮮人であることを侮蔑された金氏は「電話をかける」と言って席をはずし、車に積んでいたライフルを持って店に戻ると暴力団の二人に乱射しました。一人は心臓を撃ち抜かれて即死、もう一人も数時間後に死亡しました。暴力団の二人のうち一人は未成年だったといいます。

監禁事件に発展

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暴力団の二人を殺害したのち金氏は逃亡し、翌日、静岡県榛原郡本川根町の寸又峡温泉旅館である「ふじみや旅館」に入り、旅館を経営していた家族6人と宿泊客10人の合わせて16人を人質として立て籠もりを開始しました。金氏はライフル銃に1200発の実弾、13本のダイナマイトで武装していたため警察も容易に近寄れませんでした。

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金嬉老事件最大の山場!ふじみや旅館立て籠もりの詳細

金氏はふじみや旅館に立て籠もり始めてすぐ、なんと自ら警察に通報し、居場所まで伝えました。あえて警察を呼び寄せたともいえます。金氏は駆け付けた警察へ人質解放の要件を提示し、ここから警察との駆け引き、そしてマスコミの報道合戦が始まります。

かつてない銃の乱射

銃規制が厳しい日本において過去にないほど、金氏は何度も銃を乱射しています。2日目には空に向かって10発、3日目にも40発も撃っています。更に4日目には「銃を撃ってください」というマスコミからの要望にも応えて、空へ数発撃っています。また、電話での挑発的な言葉にも激高して何度か銃を撃っています。

しかしこのマスコミからの要望は金氏に撃たれて逃げるヘリコプターを演出するような撮影の仕方だったため、のちに裁判の意見陳述で金氏がそのマスコミの報道の裏側を暴露し、不満を述べています。

異常に加熱する報道機関

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