世界の愛されキャラ「ミッフィー」
このウサギのキャラクター、皆さんご存知ですか?ミッフィー、うさこちゃん、ナインチェ、呼び名は様々ありますが、これは後々詳しく解説させて頂くとして。多くの方は「ミッフィー」と聞くと、思わず知ってる知ってると頷きたくなるでしょう。まずは彼女の紹介から参ります。
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ミッフィーはオランダ生まれ
オランダといえば大きな風車にチューリップ。その他にもミッフィーの生まれた国として有名です。オランダの首都アムステルダムから南に行くこと30キロ、オランダ第四の都市ユトレヒトこそ、ミッフィーの著者である「ディック・ブルーナ」の生まれ故郷です。
ミッフィーの著者「ディック・ブルーナ」
彼を語る上で欠かせないものは単純明快なデザイン性です。ごく単純な直線と曲線、吟味された六色。二つの丸と一つのバッテンさえあれば、ミッフィーを表すには事足りるのです。彼がしばしば究極のシンプルと美術界から評される所以はそこにあります。
ミッフィーのお誕生日は6/21!
1955年6月21日、ミッフィーは生まれました。刊行当初に比べると大分絵柄が変化していますね。当時の絵本はリアルな絵柄が主流で、このシンプルなうさぎが描かれた文字のない絵本を大人は敬遠し、対して子供はこの目新しいデザインに夢中になりました。
気になる!ミッフィーの口の謎
ではここからミッフィーの口についての謎に迫っていきます。その口の形、そもそもあのバッテンは口なのか否か、まだまだ個性的な口元の他のキャラクターについての三つのセクションに分けて解説していきましょう。
ミッフィーの口はバッテン!
口にバッテンをして黙ることを「お口ミッフィー」なんて言うくらい、ミッフィーの口といえばバッテンというイメージが強いです。ミッフィーを実際に見てもらうと、これは比喩表現ではなく本当に口がバッテンの形をしているからとわかりますが、勿論これはミッフィーが黙っていることを表しているわけではありません。
ミッフィーの口は「口」ではない!?
実際のウサギを見ていただければ、何となくピンとくるでしょう。あのバッテンは口だけを表しているわけではなく、鼻と口の両方を表しているのです。究極に簡略化されたフォルムと、バッテンひとつで表すその大胆さは、まさにシンプルに描くことをポリシーとするディック・ブルーナの真骨頂といえます。
両親の口はなぜミッフィーと違うの?
他にもミッフィーの世界には特徴的な口のキャラクターがいます。両親と祖父母です。彼らはバッテンによく似た、アスタリスク。これは大人の「シワ」を表現しており、こうすることでキャラクターたちの年齢差を表しています。
恐怖!ミッフィーの口に隠された都市伝説
お待たせいたしました。ここから皆さんの気になっているであろう、都市伝説について解説していきます。親しみやすいまあるいフォルムの裏側には、まさかそんなに恐ろしい話があったとは、と思わずゾクゾクして頂けることでしょう。ホラー要素が苦手な方はご注意ください。
ミッフィーは女子中学生だった
ミッフィーは元々ウサギではなく人間の女の子でした。中学生に上がって間もない彼女はウサギの飼育係をしていました。そんな彼女を待っていたのは、楽しい学園生活でも、可愛いウサギとの日々でもなく、陰湿ないじめだったのです。
学校に行くのも嫌になるほどといえば、いかに彼女が追い詰められているか何となく察しがつくのではないでしょうか。そんな日々に彼女は徐々に蝕まれていき、苛立ちやストレスがたまっていきます。
ミッフィーの口がバッテンになった恐怖の理由
追い詰められた人間は、時として考えられないような行動を起こします。例にもれず彼女…ミッフィーもそうでした。陰湿ないじめに耐え切れず、その苛立ちを飼育小屋のウサギにぶつけてしまったのです。
次第にエスカレートしていく二つのいじめ。いじめが行われている間、常に耳につくのは飼育しているウサギの鳴き声。その果てに、彼女の衝動が衝撃的な行動を起こしてしまったのです。彼女はホッチキスでウサギの口をバッテンに閉じてしまいました。
ウサギは衰弱し、物理的にも精神的にも餌が食べられず餓死してしまった。または衰弱の末にいつの間にか脱走をし、交通事故で死んでしまった。二つの説があるのですが、どちらにしてもウサギは死んでしまいます。
いじめが引き起こす恐怖の無限ループ
人間のミッフィーは不思議な夢を見ます。自分がウサギになる夢でした。死んだウサギの呪いとでもいうのでしょうか、それは悪夢というに相違なく、妙なリアルさが余計に恐怖をあおります。そして彼女は目が覚めたことで、ウサギになったことが夢ではないことに気付くのです。
可哀想なウサギのミッフィー、彼女を待っていたのは見知らぬ女の子。周囲はいつもの飼育小屋、女の子の手には見慣れたホッチキス。皆さん瞬間的に理解したのではないでしょうか。ミッフィーは永遠に繰り返し口をバッテンにされ続ける運命だということを。
超レア!ミッフィーの口が開くとき
さてお口バッテン=ミッフィーというイメージが強いわけですが、その口が開いている超レアな瞬間をご存知でしょうか?あのミッフィーの口が開ているって、一体どんな形なのでしょうか。そんな気になるシーンをご紹介致します。
ミッフィーの口はバッテンだけではない!
ミッフィーといえばお口バッテンなのだから、他があるはずがない!そう思われる方は大勢いらっしゃることでしょう。何てったって話をしているときも、寝ているときも、食事のときですらバッテンなのですから、無理もありません。
逆を言えば、一体どういうときなら開くというのでしょう。生きる上で欠かせない行動をしていても、彼女のお口はお構いなしにバッテンなのです。開く開かない以前の問題として、そういうデザインなのだと言い切る方も少なくはないでしょう。
ミッフィーの口が開いた一場面
まさか!と思われるか、なるほど!と思われるか。ミッフィーは歌を歌う時に口を開くのです。こちらは「うさこちゃんがっこうへいく」の絵本に載っていますので、是非とも一度手に取って確認してみてください。
闇を感じるミッフィーに共感の嵐!?ミッフィーの闇とは
次の話はまたしてもミッフィーのダーティーな話題です。ただ面白いところが、その闇に対しかなりの数の共感の嵐が巻き起こっているということ。一体どういうことなのか絵本と合わせて解説させていただきます。
ミッフィーは万引き犯!
シリーズの中で「うさこちゃんときゃらめる」という絵本がありますが、この話に件の共感の嵐が巻き起こっています。内容はミッフィーがキャラメルを万引きしてしまうというものなのですが、それは決して彼女が非行に走ってしまったというだけの話ではありません。
あか、あお、きいろ、みどり。いろんな いろの かみに つつまれた きゃらめる。まあ、なんて おいしそう!ほしいなあ、と、うさこちゃんは おもいました。(引用:うさこちゃんときゃらめる)
万引きというものは犯罪であるにもかかわらず、ごく軽い気持ちで、まるでゲームのように楽しむ人が後を絶ちません。ミッフィーはゲーム性こそ感じてはいませんでしたが、悪いことをしている自覚が薄く、ただ欲しいという欲求に従ってしまいます。
簡単に説明してしまうと、結果的に彼女はその夜眠れぬほど後悔し、翌日母親と共にキャラメルをお店に返しにいきます。その際に罪と向き合うシーンがあるのですが、これがシンプルながら中々に深く、大人の方にこそグッとくるものがあるのではないでしょうか。
うさこちゃんは おみせに いくのは いやでした。ああ、はずかしい。あんなこと しなければ よかった。でも、これは じぶんの したことです。(引用:うさこちゃんときゃらめる
ミッフィーが万引きしたキャラメルがグッズ化する闇
ミッフィー展でこの万引き現場を再現したマグカップがグッズ化され、SNSで大きな話題となりました。なんという鬱グッズなのか!とそのシュールさを、更にそれをグッズ化して売り出した公式を大いに讃える声があちこちで目立ちました。
ミッフィーのおばあちゃんの棺桶までグッズ化する闇
更にここまでくるとシュールを通り越してただの闇ではないかとも言われるもう一つのグッズ。それは「うさこちゃんのだいすきなおばあちゃん」の話で出ている、亡くなった祖母が棺桶に入る様をプリントした手ぬぐいです。
斬新だとも、戦慄したとも言われており、けれどそのどれもに非難の色はありませんでした。ただの可愛らしいキャラクターだけでは終わらないミッフィーの魅力は、こんなところにも発揮されているのです。
ミッフィー雑学①ミッフィーは横を向かない
数多く存在するミッフィーのイラストですが、その中に横顔のカットはひとつとして存在しません。一体何故でしょう。この理由は数ある彼の強いこだわりのひとつです。今回書籍も併せてご紹介させて頂きますので、興味が出た方は探してみてはいかがでしょうか。
ミッフィーが横を向かない理由
小さな子どもたちや私のファンのみなさんは、私に対して非常に率直で素直です。ですから私も、そんなみなさんに対してはストレートで、正直でありたいと思っています。それが、私の描くキャラクターたちの顔がいつも正面を向いて読者のみなさんをまっすぐに見ていることの理由です。(引用:ブルーナミュージアム ミッフィーのすべてがわかる)
その理由とは読者への強い愛情と優しさです。子供は目をまっすぐ見てくれる大人を慕いますが、ディック・ブルーナは慕われたいからそうしているのではないのです。抜粋した文の通り、子供に対し正直に対峙していたいという、どこまでも誠実な姿勢と愛情なのです。
横を向くキャラは誰?
しかしそのこだわりの中でも、いくつかの動物キャラクターたちは横向きに描かれています。こちらのキャラクター「ブルーナズー」と呼ばれており、代表的な横向きのキャラクターはゾウ、ハリネズミ、カメ、ペンギンなどです。