マッドサイエンティストの意味は?実在した人物15人や映画キャラなどをご紹介!

マッドサイエンティストとは人道外れた危険な科学者という意味で使用されます。しかしその一方で、漫画やイラストにおけるマッドサイエンティストキャラクターは非常に人気を博しています。今回は、実在したマッドサイエンティストや映画キャラなどをご紹介していきます。

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マッドサイエンティストはやばい人?その意味とは?

SF小説やゲーム、漫画を見ていたりするとよく目にする単語、「マッドサイエンティスト」。まずはこの単語がどのような意味を持ち、どのような人物を指しているのかをはっきりと定義しておきましょう。

マッドサイエンティストとは「狂気の科学者」

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「狂」の字通り、常人とは違う価値観や着眼点を持っていてその大体が常識的に考えて無理だと思える事象を研究していたり、倫理感の欠けたテーマ、禁忌に触れるようなテーマ、あるいは法にすら触れてしまうようなテーマを研究していることが多いです。そしてそのテーマに対して何が何でもやりとげてやるといった狂信的といえる情熱が特徴です。

またここでいう科学者はとても広い範囲を指しています。一般的に科学者というと生物学とか物理学といったいわゆる自然科学を扱う人を指すことが多いですが、この「マッドサイエンティスト」に関して言えば、医学や機械工学も含まれています。医者やロボットを扱う博士がこう呼ばれる場合もあるのはそのためです。

マッドサイエンティストは戦時中によく使われた

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科学者が目立つ場面というのは、端的に言うと有事の時であるといえるでしょう。戦時中は特に、相手に勝つため、優位に立つために様々な兵器や技術の研究…それこそ倫理的に問題があるような研究も看過されてきました。第二次世界大戦時は正にといった事例です。

この戦争では、今までの歴史にはなかった兵器が数多く輩出されました。病原体を使った生物兵器や毒ガスを使った化学兵器。さらには広島、長崎を脅かした原子爆弾もこの時作り出されました。これらを作った科学者達は、マッドサイエンティストの名を冠するに相応しい功績をあげていると言えるでしょう。

マッドサイエンティストという言葉の使用例は?

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「あいつはマッドサイエンティストだ!」といった感じに、誰かを指すときに使う場合がほとんどでしょう。言われて嬉しいと感じる人は一部いるでしょうが、大体は相手にあまり良くない感情や目的、思想が噛み合わない時に使われるでしょう。

フィクションとノンフィクション、2つのマッドサイエンティスト

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実在するマッドサイエンティストと呼ばれた人の思考や事例と、漫画やアニメでキャラクターとして描かれるマッドサイエンティスト。この2つは似て非なるものでそのあり方や魅力も大きく異なります。ここでは、この2つに焦点を当てて「マッドサイエンティスト」を考えていこうと思います。

ノンフィクション、実在したマッドサイエンティスト

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彼らの足跡を見て感じる点は、彼らのほとんどが純粋な知的好奇心や目標の元に大きな功績を残してきたということです。最初から兵器を作ることや毒物を作ることが目的だったわけではなく、その威力や効果を軍事的に利用されたことによって後世でマッドサイエンティストと呼ばれてしまっているパターンが多いです。

また、当時は許されている事象であったが、現代の視点で見ると倫理的に許されたものではなくその結果マッドサイエンティストとなるケースも多くみられます。もちろん中には例外もいますが、ノンフィクションの中の彼らは新たな知識を得るために常識から外れた結果マッドの称号を与えられたように感じます。

キャラクターとしてのマッドサイエンティスト

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こちらは狂気、常識はずれ、自分勝手だけど最高に頭がいい等々現実の頭がいい、天才と呼ばれた人たちが持っていたであろう要素をギュッと濃縮して詰め込んだように感じられます。そしてなにより感じることは、現実の科学者達は結果的にそう呼ばれるようになってしまった人が多いのに対して、なるべくしてなったような思想の人物が多い点です。

人と全く同じかそれ以上の性能のロボットやアンドロイドを作ったり、世界を滅ぼすことを目標にとんでもない兵器を作ったり禁忌や倫理にばっちり抵触しているパターンが多いです。物語を盛り上げるためのスパイスとしてわかりやすく構成されているのでしょう。実在の人物と改めて比較すると、その差は非常に面白いです。

マッドサイエンティストとサイエンティストの違いとは?

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よく似通っているように思える2者ですが、思想や研究に対する向き合い方や様々な結果を得るためにとる手段の違いを見ていけば、両者の違いは一目瞭然です。ここでは様々な観点から両者を見てその違いを浮き彫りにしていきたいと思います。

道徳・倫理観が欠如している

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まず第一に挙げられるのは、道徳・倫理観が足りない部分ではないでしょうか。普通の研究者が、倫理的にこれはいけない。とやめるところを、知りたいと願う知識欲や好奇心が勝りやってしまうという所です。しかし、これは研究を行う以上常について回る葛藤です。この誘惑に打ち勝てた者、負けてしまった者というのも両者を分けるポイントです。

外科医の開祖ジョン・ハンター

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彼は解剖した検体を標本にし、それをコレクションする趣味がありました。当時は現在と違いある程度医学の発展のためコレクションが認められていました。が、彼は身長が高くなりすぎる病気…巨人症の人物を解剖し、標本にしたいがためにその人物を監視。亡くなったのを見計らって遺体を盗むというとんでもないことをやらかします。

彼の行いは、当時許されていたとはいえ道徳観に反する事柄です。さらに、彼は知的欲求や収集欲を満たしたいがために法に触れた行いをしてしまいます。彼のこの行いは、上げた功績にも関わらずマッドサイエンティストと呼ばれてしまうのに十分なエピソードではないでしょうか。

常人では考えつかない奇抜な発明

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次に挙げられるのは、どうしてそうなった?と思うような奇抜な思考です。常識に縛られず、物事を思いもよらないような視点や角度から見るその思考は一種の才能ではあります。ここでは、そんな才能を持つも発明品の性質によってマッドサイエンティストに分類されてしまった人物を紹介します。

とても強力だけど安全な爆弾の作者ノーベル

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言わずと知れたノーベル賞の生みの親。彼は爆発物が大好きでとても熱心に研究をしていました。そんな彼の研究の結晶はこれまた有名なダイナマイト。少しの振動でも爆発してしまう繊細なニトログリセリンをニトロと珪藻土を混ぜた粘土で守ることで爆発の威力は損なわないで安全性を実現しました。

採掘や伐採にも役立つダイナマイトですが機雷製造業を営む父親の手伝いをしていた経歴やダイナマイト自体も軍に兵器として使用されてしまっていたこともあり、彼は世間に「死の商人」と呼ばれマッドサイエンティストの印象が残ることとなってしまいました。そして、彼のアイデアは他のマッドな思考…兵器開発の温床にもなったことは否めません。

マッドサイエンティストの考え方の特徴とは?

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何を考えているかよくわからないマッドサイエンティストと呼ばれるような人物やキャラクター達ですが、彼らの行動や語り継がれるエピソードをじっくり見てみると彼らの似通った部分が浮き彫りになってきます。

科学の倫理を見事に無視する

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代表的なところをあげると、医学系研究倫理(人体実験や遺伝子系の研究の禁止事項をまとめたもの)やロボット三原則などです。マッドサイエンティストと呼ばれる人物たちは必ずこれらに抵触しています。むしろ、これらに抵触しているからそう呼ばれていると言うべきでしょう。

半ば悪戯でやっていたのでは?とも思えるような人体実験を繰り返していたナチス・ドイツのヨーゼフ・メンゲレ医師や大量破壊兵器の作成研究を行っている漫画「ONE PIECE」のシーザー・クラウンらは、わかりやすく倫理観がない人物と言えるでしょう。

自分こそが神だと信じている?

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その類稀なる頭脳ゆえに周囲からもてはやされることもあり、自身を神と形容したり、本気でそう思っている場合もあります。ですが、どちらかというと神に対して理不尽を感じたり、その理不尽をひっくり返すため持ち前の頭脳をもって神に挑戦するといった人物が多くみられるように思えます。

漫画「鉄腕アトム」の天馬博士等は、その要素を感じやすいように思えます。亡くなってしまった息子を神から取り返し、二度と取られないようなものを造る。まさに神への挑戦ともとらえられる行動を起こしているキャラクターです。

自分の野望・欲望に忠実

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知的好奇心、お金のため、名誉のため等理由は様々ありますが、彼らはとにかくそれらを得るためならば手段を選びません。前述している内容と少し被りますが、彼らの前で倫理は無いも同然です。彼らにとって自分の野望や欲望以上に大切なものはありません。前述したジョン・ハンターや漫画「NARUTO」の大蛇丸らはこの要素を強く感じます。

彼らの倫理を忘れてしまうくらいその物事に夢中になれる好奇心と、良いか悪いかはさておき目的のために突き進む熱い情熱がなければ、この現代に登場することがなかったかもしれない技術もあるかもしれないと思うと少し複雑な気分になります。

マッドサイエンティストの性格的特徴とは?

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彼らの性格については漫画やアニメのキャラクターを見ていくととても分かりやすいです。マッドサイエンティストとして描かれているキャラクター達はまさにこれ!といったような特徴が見事に描かれています。ここではその特徴がわかりやすいキャラクターを紹介しながら掘り下げていこうと思います。

傲慢でとても自信家

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自分に出来ないことはないという根拠が無い自信…もしくは根拠は自分が天才だから!等出来ることを信じて疑わない強すぎるほどの自信。そしてそれを有言実行でやってのけてしまうキャラクターが多いです。マッドなキャラクターが様々な作品で人気を博す要因として、この性格であることも多いのではないでしょうか。その姿はもはや清々しい。

この性格の体現者ともいえるのが、MARVEL作品の誰もが知るヒーロー、アイアンマンことトニー・スタークではないだろうか。自信家で、金も地位もあるせいか傲慢で様々な問題をよーく考えると彼が問題の一端だったりもするマッドサイエンティストキャラによくある要素がたくさん詰まったキャラクターです。

子供っぽく、自分勝手

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自分が世界の中心といわんばかりの勝手気ままっぷりだが、子供っぽくなんだかドジで愛嬌もある。そんなキャラクターもいます。しかし子供っぽい思考をしているからこそ、子供らしい自由な思考で常識にとらわれないあっと驚く発明や思考が生まれるのかもしれません。

有名な漫画「Dr.スランプ」の千兵衛博士などはこんな感じです。すごい天才なのですがその才能を好きな人のパンツを見るために使ってしまうなど子供っぽい一面があり、自由な発想と目的でトラブルの種になることもままありながらも気ままに楽しそうに発明をしているキャラクターです。

実在したマッドサイエンティスト15人をご紹介

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性格や思考について理解を深めたところで、実在したマッドサイエンティストと呼ばれる人たちを見ていってみましょう。その突飛で破天荒な在り方に驚く一方、凄惨で狂気的な事件に恐れを感じてしまう。そんな鳥肌の立つエピソードが盛りだくさんです。

物理学者・ジョバンニ・アルディーニ

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カトリック教が主な宗教だったイタリアでは土葬が主だったせいか迷信として死者が地中から出てくるといったものが多くあったそうです。ジョバンニは迷信通りに遺体を起き上がらせようと遺体を使って様々な実験を行ったことで知られております。そして、彼は遺体に電気ショックを浴びせることで遺体を部分的にだが動かすことに成功しています。

今でこそ、人間は脳からの電気信号で筋肉を動かしているということが常識的な知識として世間で共有されていますが、彼の不気味なこの実験が行われていなければこの事実が現代で未だに発見されていないという可能性もあったかもしれません。

心理学者・ハリー・ハーロウ

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彼は20世紀前半に活動していた心理学者です。彼は育児放棄や虐待という痛ましい事件が増えてきた事を憂い、育児に必要なものは何なのかを科学的に解明し虐待を減らそうと考えました。そのため彼は人に一番近い動物、猿を使って研究を始めました。彼は母親代わりの人形を作り、その人形に様々な機能をつけ子猿が育つ経過を観察しました。

しかし、彼は苦しむ子供たちを救うためならば実験動物とされている猿達の犠牲は致し方無しという思考の持ち主で、実際に多くの猿達が彼の実験の犠牲となりました。そんな彼の思考は大きな非難を浴び、アメリカでの動物愛護の活動をより活発化させました。人間への愛ゆえの研究だったのでしょうが、その行動、思考はあまりに極端です。

外科医・ウラジーミル・デミコフ

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彼は第二次世界大戦期に軍医として活躍した外科医です。彼はというと犬を使って様々な実験をしていたというエピソードが有名です。双頭の犬を作る実験をしていたり、首だけの状態の犬を人工心肺を使って生かし続ける実験をしていたというサイコな部分が最も有名なエピソードとして語り継がれています。

しかし、実は彼はそれだけの人物ではありません。彼は今は一般的である内臓の移植。その技術の根幹となる部分を作った人物です。当時は有り得ないと言われていた技術でしたが、彼は秘密裏に実験を行なっており、犬での心臓、肺の移植に成功したという実績もあります。上記のエピソードはこれな過程によるものかと考えられます。

生物学者・イリヤ・イワノビッチ・イリコフ

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彼はソ連の生物学者で異種交配研究においては名の知れた研究者でした。彼が行った実験は、人と猿を交配して人間の知能、猿の運動能力を持った生物を生み出そうとしたもの。当時の支配者、スターリンからの命令と支援を受けアフリカまで飛びメスのチンパンジーに人間の精子を移植する実験を試みますが芳しい結果は得られませんでした。

母国に帰ってから、連れ帰ったチンパンジーを使い今度は逆…つまり人間の女性へチンパンジーの精子を移植しようと試みますが、連れ帰ったチンパンジーが病気で亡くなってしまいその計画はあえなく断念。結果を出せなかった彼はカザフスタンに罰として追放され、そこでそのまま心臓発作で命を落としてしまいました。

内科医・スタビンズ・フファース

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1804年医学生だった彼は黄熱病が感染症か否かを確かめる為にとんでもないことをしました。彼は、黄熱病の感染者と共に添い寝したり、嘔吐物や尿、その他様々な体液を身体に塗り付けたり煮詰めて臭いを吸引したりして自分に感染するかどうかを医者らしからぬ体当たりな方法で実験を行いました。結論はなんと彼は黄熱病を罹患しませんでした。

彼はそれを論文にして提出。なんと博士号までもらいました。しかし、今では黄熱病は蚊が媒介する感染症と解明されており彼は単純に運良く感染しなかっただけということが判明しております。幸運力が凄い。彼は論文で、自分が大丈夫だったから黄熱病はそこまで怖くないと論じており、当時の人は勇気付けられたのではないでしょうか。

精神科医・ロバート・G・ヒース

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心理学・神経学において目覚ましい功績を残し、さらに現在もニューオーリンズに有名大学として現存するテュレーン大学の精神医学部と神経学部を立ち上げた功労者でもある彼が、何故マッドサイエンティストと呼ばれてしまっているのか。それは彼の非人道的な実験方法によるところが大きいでしょう。

彼は脳に電極を刺し苦痛と快楽をコントロールする実験を行っていました。彼は同性愛者の男性に治療のためと銘打って電極を脳に埋め実験を行ったり、売春婦を雇い実験の一環として電極による快楽中枢の刺激と性行為を同時に行う実験等を行っていました。政府の援助を受けていたにも関わらず人体実験を行っていた故のマッド評価なのでしょう。

脳外科医・ホセ・デルガード

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彼の代表的な作品といえば「スティモシーバー」です。これは簡単に言うと脳に埋め込むチップで信号を流すことにより感情や肉体をコントロール出来るといったものです。さらに簡単に表現するなら洗脳が出来る装置とでも言いましょう。当然幾度となく批判され、「洗脳された」という妄想に憑かれた人物が彼を訴えるなど大きな事件となりました。

しかし、スティモシーバーは近年脳性麻痺・パーキンソン病といった病に有用性が見られることが発見され、ここにきて彼の評価がまた変わろうとしています。ですがやはり医学界でもこれを使うと他人に操られてしまうのでは?という偏見が後を絶たず治療への応用、実用化は難航しておりまだまだ彼の評価が変わるのは先になりそうです。

外科医・ヴェルナー・フォルスマン

医療ドラマや漫画で一度は耳にしたことがある方も多いのではないかと思うほどに昨今では有名な治療、心臓カテーテル手術。彼は世界で初めて心臓カテーテルが通った心臓のX線写真を撮った医者として語り継がれています。ここだけ聞くと何故マッドサイエンティスト?と思うかもしれませんが、なんとこの写真の被写体がとんでもないものでした。

被写体はなんと彼自身。彼は自分の主張の有用性を証明するため自分自身を人体実験の被検体とした人物なのです。しかも、当時は心臓用のカテーテルがなかったので尿道用のカテーテルで代用。自分で処置を施し自力でレントゲン室まで行き撮影をしたという凄まじい精神力の持ち主です。余談ですが、その後50年過ごし、74歳で亡くなりました。

遺伝子学者・トルフィム・ルイセンコ

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彼の功績…というより悪行はソ連の農業に大きな影響を及ぼしました。彼はルイセンコ主義なる今まで信じられてきたメンデル遺伝の概念を真っ向から否定し新たな農法を主張しました。そしてそれは当時のソ連の支配者スターリンに支持され、ルイセンコの主義に賛同しない科学者は悉く投獄・処刑されました。

しかし、農業の多大なる進歩を提唱した彼の農法は実際のところ彼の理論値に設定した作物収量を大きく下回り各地で食糧不足の状態を引き起こしソ連の農業を荒廃させた原因人物です。しかし、スターリンに支持されていたことでこの事実は隠蔽されてしまいました。成り上りたいがために権力を利用したとんでもない人物です。

動物学者・ウィリアム・バックランド

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メガロサウルスという恐竜はご存知でしょうか。この恐竜は世界で初めて名付けられた恐竜です。これの名づけを行った人物が彼、ウィリアム・バックランドです。彼は地質学者でありながら敬虔なキリスト教徒でした。彼は聖書の出来事、ノアの洪水を本当にあった出来事と信じており、その実証のため地質学の研究を行っていました。

しかし、新たな発見があるたびに聖書の内容と事実に矛盾が生じるようになっていきます。が、彼は自身の正しさを提唱するために時に他の地質学者を蹴落としたり事実を偽って発表していました。とても輝かしいと思える実績の裏にこのような実態があるとはとても驚きです。

外科医・ロバート・コーニッシュ

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彼の研究は蘇生を目的としたものでした。1934年、窒息死させた犬をアドレナリン注射と酸素の供給により蘇生させたことが彼の最たる功績といえるでしょう。現在でいう心肺蘇生法と同じ様なことを行っているのですが、心肺蘇生法が認知されたのは1950年。当時は蘇生行為を神の御業に逆らう冒涜的な行為とされていました。

さらに、彼は実験を人間で行おうとしていたことも彼が狂人と非難される事態に拍車をかけました。死刑囚が実験体になることを志願し、彼もやる気満々だったそうですが刑務所長が処刑用ガス室の換気に時間がかかるなど理由をつけこれを拒否したおかげで人体実験は行われなかったそうです。もし実行されていたら、どうなっていたのでしょうか。

スタンフォード監獄実験についての記事はこちら

軍医・石井四郎

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彼は第二次世界大戦時、日本軍の軍医として研究機関731部隊に所属していました。表向きは兵士達の感染症予防やその治療のための研究を行っていたとされていましたが実態は細菌を使った兵器の研究と開発を行っている部隊でした。そこでは当たり前のように人体実験が行われ、たくさんの捕虜として拘束された外国人が犠牲になりました。

被験者達は「マルタ」という隠語で呼ばれ、捕虜の兵士だけではなく一般市民…しかも女性や子供までもが実験により犠牲になりました。ここではスペースの関係上書ききれませんが、この人体実験の非人道っぷりは酷いものです。かなり詳しく記録が残っておりますので興味がある方はこちら。一応注意しておくとかなりの胸糞案件となっております。

遺伝学者・ヨーゼフ・メンゲレ

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