真相は闇の中・・・不可解な事件はこちらも。
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浅間山荘事件の舞台となった浅間山荘は現在も残っているのか
浅間山荘事件は長野県・軽井沢で発生しました。その建物は河合楽器の保養所となっておりましたが、今はどうなっているのでしょうか。建物は現在も残っているのでしょうか?現在の浅間山荘を調べました。
現在は中国の団体がオーナーに
事件後10年ほどは、浅間山荘は観光名所となっていました。観光バスのコースにもなっていたほどです。その後、大部分を取り壊して建て直され、アートギャラリーとなりました。その後、現在は中国企業の所有となっており、香港の福祉団体がオーナーとなっています。
青少年更生施設として使われている
浅間山荘は事件後、観光地と化し、その後現在は中国企業の所有となっており、香港の福祉団体がオーナーです。11年前から青少年更生施設となり、犯罪を行った人や非行のある少年を一定の期間保護して、社会復帰を促し、再犯を防止するという重要な役割を担っています。
浅間山荘に行くには?現在は地図から消えた幻の事件現場
浅間山荘自体が残っているとなると、行ってみたくなる方も多いと思います。日本を代表する大事件の舞台となっている浅間山荘は長野県の軽井沢南にあります。地図には「浅間山荘」という名前は表記されていません。本当にその場にあるのでしょうか?
浅間山荘は高級別荘地に建っている
浅間山荘は、長野県北佐久郡軽井沢町にあるレイクニュータウン内にあり、軽井沢の南に位置し、高級別荘地内となります。特に看板が出ているわけではありません。レイクニュータウンとは入門ゲートがあり、管理されている私有地となります。
別荘地前の道路はとても狭く危険
別荘地の道はとても狭いです。浅間山荘の前の道は山道になっていますが、コンパクトカーでも走っていて恐怖を覚えるような狭くて曲がりくねった、登り坂下り坂が多い道です。事件当時は防弾警備車や大型車が山道を登っていますが、映像で見ると信じられないくらいの狭さです。
浅間山荘事件はなぜ起きた?今後も起こる可能性はあるのか
浅間山荘事件は機動隊員2人、民間人1人の命を奪った大変な事件でした。なぜ、浅間山荘事件は起きてしまったのでしょうか。それは政治的思想の衝突といってもよいかもしれません。どんな背景があったのでしょうか。
学生運動がエスカレートしていった結果起きた事件
浅間山荘事件はなぜ起きてしまったのでしょうか。実は浅間山荘事件は学生運動がどんどんエスカレートしていって起きてしまった事件なのです。学生運動から死者を出す事件に発展してしまったのです。学生運動自体は悪いものではないのですが、行き過ぎた行動が事件を招いてしまいました。
学生運動とは
学生運動は、学生が行う社会運動のことを言います。主に社会的・政治的な運動のことを指しますが、広い意味ではでは文化運動も含まれます。学生運動の起源は、ドイツにおける大学自治権要求運動です。学生には社会への不満を抱きやすい特性があり社会変革の大きな勢力の一つとなりました。学生運動は1960年代末に世界的な高揚を見せました。
学生運動の主義主張
学生運動とは要するに世の中や社会の在り方に疑問や不安を抱く若者が、世の中を変えようと行動を起こすことです。ただ単純に、自分たちが思うように、もっと良い社会にしていこうという行動なのです。しかし、暴力や武装などが過激化することによって、社会と衝突してしまいます。行き過ぎた行動により逮捕されてしまったり、事件が起きます。
今後も似た運動が起きる可能性あり
国際手配の城崎勉容疑者が逮捕され、37年経って日本に帰国しました。彼が所属したのが過激派「日本赤軍」です。このグループは赤軍派と呼ばれますが、仲間内で対立しさらに様々なグループに分かれていき、連合赤軍もその一つとなります。海外でテロを繰り返し未だ7人が逃走中です。この先赤軍派によるテロの可能性が全くないとは言えません。
意外な効果も!カップヌードルがバカ売れした理由
事件当時の現場の気温は氷点下で機動隊員たちの食事が寒さで凍ってしまったそうです。そこで当時販売されたばかりの日清食品のカップヌードルが配給され、温かい食事が提供されました。カップヌードルを食べる隊員達の姿がテレビの生放送で映され、注文が相次ぎ、カップヌードルは一躍ヒット商品となりました。
浅間山荘事件以外に起きた連合赤軍の恐ろしい事件
浅間山荘事件を起こした連合赤軍は、実は他にも事件を起こしています。山岳ベース事件と呼ばれる、死者を12人も出したリンチ殺人事件です。しかもそれは仲間内で行われたとても凄惨なものでした。
リンチ殺人・山岳ベース事件
山岳ベースとは、連合赤軍のアジトのことです。連合赤軍の主要メンバーはテロを行い多くが指名手配されていたため、都市部での自由な活動ができませんでした。そこで、警察の目を盗み活動をするため、拠点となる山岳ベースと呼ばれるアジトを築きます。そこで行われた「総括」は同士討ちのリンチ殺人事件と呼ばれます。
赤軍による「総括」の恐怖
「総括」とはもともと過去を振り返り、反省することを意味し、当時の左翼政治運動家の中で好んで使われた思考法でした。それが連合赤軍の中では、その「総括」をするために、それに集中するためと称し暴行や虐待を繰り返し死者を12人も出しました。
類似点がある?浅間山荘事件とオウム真理教関連事件
日本において、思想が関係した衝撃的なテロ事件といえば、「オウム真理教」が起こした事件があります。連合赤軍も、オウム真理教も、身勝手ながらも「強い思想」を持ち合わせ、それが歪んでしまったために人の命を奪ってしまいます。2つの組織の類似点を探しました。
「総括」と「ポア」
「総括」とは前述したとおり、反省するという意味を通り越し、「反省に集中するため」と称した暴力行為です。これに似た行為がオム真理教における「ポア」と呼ばれる行動です。「ポア」とは一体どんなものなのでしょうか。
オウム真理教における「ポア」とは
ポアとはもともとチベット語のポワからきています。オウム真理教教祖の麻原が、殺人を正当化するために使った言葉です。チベット語におけるポワとは、「殺人」や「殺す」という意味を持っていませんが、密教において慈悲のために他社を殺害し、極楽浄土などへ意識を遷移させるという思想は存在します。
ポアの本当の意味
ポア(正しくはポワ)はチベット語であり、仏教辞典では意味は遷移、転移、など移っていくという意味である。死という意味を含んでもいますが、殺すという意味は存在しません。死の輪廻から解き放たれることが最上とされますが、それがかなわなかった場合には人間界よりもましなところへ転生させようとする、その儀式がポワなのです。
連合赤軍の「総括」との類似点
「総括」との類似点は、自分たちの思考ややりたいことに反発してくる人を抹殺するというところにあります。言うことを聞けないなら殺す、教団を非難する人がいなくなるまで殺す、そういった身勝手な理由で人を殺していたのです。
オウム真理教「ポア」のやり方
オウム真理教は猛毒であるVXの合成に成功し、敵対者の暗殺を計画します。駐車場経営者、会社員、オウム真理教被害者の会の会長などがVXで襲撃されています。そして、松本サリン事件などのテロでたくさんの人が死ねば、教団を非難する人がいなくなるという考えでした。「ポアしまくるしかない」などと、麻原は語っていたといいます。
連合赤軍「総括」のやり方
連合赤軍での活動を反省する「総括」を述べる際、上位のメンバーに認められるような内容でなければペナルティが与えられます。初めは作業から外されるだけでしたが、だんだん食事を与えられなくなり、それでも「総括する態度ではない」とみられると、暴行が加えられました。そのほか、正座、絶食の強要、暴行、束縛などそれは異質なものでした。
「総括」はやがて命を奪う
連合赤軍の「総括」は、1971年12月31日にはついに最初の犠牲者を出します。しかし、上位メンバーはこれを「総括できなかったことによる敗北死」とし、方針が改められないまま1972年2月までの約60日間に12名の犠牲者を出すに至りました。
思考が生み出した恐怖の団体と事件
浅間山荘事件は連合赤軍関連と合わせて死者を十数名も出す事件です。発端は政治的思想が行き過ぎたことですが共産主義が悪いというわけではありません。思想の自由は守られるべきであり蛮行に至った連合赤軍の問題です。今後も団体の発足・活動が起きる可能性はあります。大切なのは人々が互いに思想の差異を認め許容する心の広さでしょう。
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