特筆すべきは、オオベッコウバチのターゲットがタランチュラをはじめとする毒グモに限定されているという点です。「ドクグモオオカリバチ」の異名を持つオオベッコウバチは、自らの毒針で仕留めたクモを巣へ持ち帰ると卵を産み付け、やがてふ化するハチの子のエサとしても利用する冷酷さを備えています。
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ゴライアスバードイーターは食べられる?
サバイバルの世界では有名な「クモ食」の中でも、比較的食べやすいなじみの味とされているのがゴライアスバードイーターです。ここでは味の特徴とともにごく一般的なクモの味の例えにも触れておきます。
エビのような味がして美味しい
ゴライアスバードイーターが多く生息する地域では人間の食欲を満たす存在としても愛され、特徴的な毛を取り去った後はバナナの葉で包み蒸し焼きにする調理法が好まれます。この種を食べた研究者の中には甲殻類を連想させる味であるとの見解を述べている人もいます。
一般的なクモの味はスイーツ系
一方で日本にも生息しているクモの味はどうかというと、「チョコレート」とする説が濃厚です。個人の味覚の差はあれど、エビもチョコレートもなじみ深くどこか懐かしささえ感じる味であることは間違いありません。
蒸し焼き以外でも美味しいレシピ
蒸して食べるほかにも、カンボジアなどでは肉厚の身を持ったクモをフライにして食べる習慣があります。強い毒性もしっかり加熱することで消し去ることができ、中身のジューシーさも引き立つタランチュラ系のフライは特に根強いファンを持つ珍味として知られています。
国連も推奨する昆虫食のひとつ
世界に目を向けると食用にできる昆虫の数はおよそ2,000種近くあると推定されます。日本でも蜂の子やイナゴなどを貴重なタンパク源としてきた歴史があるように、再び昆虫食が定番化することもそれ程先のことではないのです。
捕食の瞬間を捉えた迫力満点の動画!
ゴライアスバードイーターという名前に初めて触れた方もこれを見れば一目瞭然のおすすめ動画を2本ご紹介します。肉厚で毛に覆われた特徴的な姿とともに、ダイナミックで無駄のない捕食シーンをご覧ください。
ペットでも野生と変わらず食欲旺盛なゴライアスバードイーパー
ゴライアスバードイーターが鋭利な牙でエサをかみ砕いていく様子は見どころです。まだ成虫に達していない個体ですがケージの中で元気に育っている様子が見て取れ、ダイナミックさを目の当たりにできる動画です。
2大ビッグ対決!ゴライアスバードイーパーVS巨大ゴキブリ
ゴライアスバードイーターだけでなくこれまた世界最大のゴキブリ「マダガスカルオオゴキブリ」を飼育してエサとしています。双方の大きさはもちろん、愛好家にとっては垂涎の立派で美しい個体を見ることができる動画です。
プロレス技やゲームにも登場するゴライアスバードイーター
本家本元のゴライアスバードイーターは向かってくる敵に対して防御と攻撃を巧みに使いわけるテクニシャンですが、日本のプロレス界やゲームの世界にも同名の技を持つユニークなキャラクターが存在しています。
「不屈の魂」岩佐 拓の得意技
宮城県仙台市出身の岩佐卓典氏は「不屈の魂」のニックネームで2000年にデビュー。現在はリングネーム岩佐 拓(いわさ・たく)として活動するプロレスラーです。度重なるケガの影響で戦線離脱を余儀なくされていますが、氏による「ゴライアスバードイーター」という名の技は相手の動きを完全に封じてしまう複雑さゆえに恐れられています。
甲冑王者ムシキングの「キラカード」
幅広い層のゲームファンに愛される甲冑王者ムシキングでは、激闘第2弾のキラカードの中にゴライアスバードイーターが登場します。カードには「赤銅の巨大蜘蛛」なるキャッチレーズが記されており、同シリーズのおたすけカードとしては最強のパワーを持つカードのひとつとなっています。
ゴライアスバードイーターの販売価格はどのくらい?
それでは実際に、生きたゴライアスバードイーターを手元に迎え入れるためにはどんなルートがあるのでしょうか?適切な選択肢や購入する際の目安となる価格の相場についてもご紹介していきます。
1万円~3万円ほどで流通している
ゴライアスバードイーターの価格の相場は1万円~3万円台です。蛇やカエル、トカゲなど熱帯原産のマニアックな爬虫類を販売するショップで取り扱われていることが多く、ペットとしての人気の高まりからサイズの大きなもの入荷数が限られている場合もあります。
通販でも買うことができる
法律によって爬虫類の通信販売は禁止されていますが、昆虫であるゴライアスバードイーターならネット通販で比較的簡単に購入することもできます。公開されている写真などの情報を元に比じっくり討しながらベストな相棒を見つけたいという人には大変おすすめの選択肢となるでしょう。
ゴライアスバードイーター以外にも!飼ってみたいタランチュラ
「美しいものには毒がある」の例えがあるように人の心を魅了してやまないのがタランチュラの飼育です。ここでは、近い将来タランチュラの飼育にチャレンジしてみたいという人におすすめの4種をご紹介します。
ブラジリアン・ブラック
「ブラジリアンブラック」は、全身真っ黒の豊かな体毛で覆われたタランチュラです。毛は艶やかで温厚かつ大人しい性格であることもペット向きと言われるゆえんです。オスの個体に比べメスがやや大きく、成虫では17センチ程の大きさになります。
メキシカン・レッドニー
タランチュラ界の赤毛の代表選手と言えるのが「メキシカン・レッドニー」で、さまざまなパニックムービーでも扱われるメジャーな種類です。メスはおよそ20センチの大きさを誇りながらオスは12センチ程度と小ぶりで、実は毒性が弱く、毛をまき散らす防御行動もほとんどないなど飼育初心者もトライしやすいタランチュラです。
ベリーズ・シナモン
「ベリーズ・シナモン」は茶系の単色であることからこの名がつけられており、毛による刺激性はほとんど示さず性格も臆病です。体長も14センチほどでブラジリアンブラックと並ぶペット向きの種類となります。最も注意すべきは乾燥で、水分補給と湿度管理を十分におこなうことが上手な飼育のコツです。
サウスアメリカン・ピンクトゥー
「サウスアメリカン・ピンクトゥー」は足先の毛だけがピンク色を帯びていることから名付けられています。キュートな見た目で大人しいためペットとしての需要は高く、海外からの輸入のほかに日本国内で繁殖された種に出会えるチャンスもあります。
ゴライアスバードイーターは意外と飼いやすいクモだった
毒性を持つタランチュラの仲間と聞けばゴライアスバードイーターも危険生物だと思われがちです。しかし、一見凶暴だとされる行為が自然界で昆虫が生き抜くための術であることも正しく理解しなければなりません。ゴライアスバードイーター本来の習性はいたって静かで飼いやすく、末永いパートナーとなり得る愛すべき種なのです。
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