人民寺院の悲劇|集団自決を決行させた教祖の正体や幻の音源テープとは?

彼が育った地域は聖書を信じる信仰が厚い場所だったこともあり、彼は黒人差別をやめるような活動をはじめました。また、宣教師の娘である妻の勧めで紹介されたメソジスト教の牧師となり、貧しい人に食事などを提供するなど、社会福祉活動に精を出したのでした。

次第に心霊療法を行うように…

次第にそのような慈善活動で注目を集める中で、少年期に徐々に育っていった「自分は特別である」とのスピリチュアルな感覚が表に出てきます。カリフォルニア州ユカイアに移り住み、信者とともに孤立した環境で生活を行なうなかで、目の見えない信者の視力を回復するヤラセを行うなど、高額の献金を伴う心霊療法も行うようになっていきました。

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そしてジム・ジョーンズの暴走が始まりだす…

当初は社会福祉活動の一環であった人民寺院が、徐々に異様な集団へ変貌を遂げていくようになっていきます。閉じた空間で救世主のように崇められるジム・ジョーズが徐々に暴走を始めていくようになっていきます。

きっかけはキューバ危機

人民寺院が設立された頃のアメリカを取り巻く政治社会情勢は、第2次世界大戦後の米ソの冷戦やキューバ危機などを背景に世界の先行きに不安を抱かざるを得ない状況でした。核戦争の勃発もまことしやかに言われるなかで、人々の気持ちにジム・ジョーンズを受け入れる隙が生まれやすかったのです。

ついには「ジョーンズタウン」建設!

ジム・ジョーンズは自らが救世主であるかのようにふるまい、信者数も増加し2500人規模まで拡大しました。一方で、既存のキリスト教勢力からの攻撃やジム・ジョーンズのふるまいに嫌気がさした脱会者による告発などから逃れるため、南米ガイアナのジャングルに「ジョーンズダウン」と命名した集落を建設するに至ったのです。

異常なまでの猜疑心!徹底的な情報漏洩対策とは!?

ジム・ジョーンズの独裁的な姿勢が次第に強まっていく中で、彼の中で他者に対する猜疑心が高まっていきます。周りが信じられなくなり、外部への情報漏洩に敏感になっていき、過度な規則やルールを集団内の人々に課していくことになります。

マスコミへの攻撃

彼は集団内の実態を隠すためにマスコミへの攻撃を強めていきます。批判的な態度を取るマスコミには集団内の実態を広めると様々な不利益を受けることになるといった脅迫状を送ったり、執拗に無言電話をかけ続けるなど、陰湿な方法でマスコミを攻撃しました。

脱会者への脅迫

また、マスコミに対して情報を流す脱会者に対してもストーカー行為を繰り返し、集団内の実態がばれないように隠蔽工作を強めていったのです。その方法には、電話を盗聴して情報を流しているかどうかを確認したり、ごみを漁って脱会者を脅迫するネタを探したり、といったこともあったようです。

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