【新潟女児殺害】大桃珠生さん殺害事件の概要とご家族の抱える思いに迫る

子供が忽然と消えてしまうなど考えただけでも恐ろしいことですが、家族で遊びに出かけた先で突然、いなくなってしまうなどという事も実際に起きているのです。キャンプ場で小学5年生の娘さんが消えてしまった事件がありました。

線路上で遺体となって発見

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100人体制で捜索が開始されましたが、22時30分頃、列車にひかれ、その場で死亡が確認されました。22時21分に現場を通過した電車では線路上に異変は確認されていませんでした。後続の列車が通るまでの僅か9分の間に遺体が遺棄されたと思われます。

その時間には次のような目撃情報がありました。白い車が目撃されていますが、後に逮捕された犯人の車は黒だったので関連性は不明です。

  • 20時ごろに不審な白い車(電車の運転士が目撃)
  • 21時30分ごろ、線路を超えたところで白い車が目撃される
  • 21時55分頃、白いワゴン車が去っていくのが目撃される

大桃珠生さん殺害事件【2018年5月8日】

遺体を詳しく調べた結果、少女の死は窒息死であったことがわかりました。事件性が疑われる場合には検死だけではなく司法解剖が行われることがあります。少女の場合も身体の小さな子どもとは言え、列車に轢かれたにしては出血が少すぎると現場の様子に違和感を覚えた捜査官がいて急遽、司法解剖が行われたのです。

殺人事件と判明し捜査本部設置

司法解剖の結果、首を絞められた痕跡が僅かながら見つかりました。遺体を身体の表面を見るだけでは判らなかったでしょう。殺人事件である事が明確になったため新潟県警新潟西署に捜査本部が置かれました。

日本は司法解剖率が低い国

日本国内で不自然な遺体が発見された場合に司法解剖に回されるのは僅か1割に過ぎません。警察庁の統計では2014年に死因が分からない異常死が司法解剖されたのは日本は11.7%。イングランドとウェールズでは40%、スウェーデンでは何と95%が司法解剖されています。

このような数字を見ると、被害にあった少女のケースが事故と判断されずに司法解剖が行われたのは奇跡に近いのかも知れません。解剖が行われなければ、殺人事件として捜査が開始される事も犯人が逮捕されることも無かったのです。

大桃珠生さん殺害事件【2018年5月14日】

この美しい場所は現場から南東4キロほどの所にあります。パトカーに取り囲まれ、重要参考人として警察署へ連れて行かれる事となりました。この時に乗っていたのは黒い車であり、たびたび目撃された白い車ではありませんでした。この時点ではあくまでも任意の聴取でした。

重要参考人として20代男性を事情聴取

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重要参考人は20代前半の会社員の男性でした。重要参考人とは、まだ被疑者ではないけれど「もしかしたら犯人かも知れない」と非常に疑いの濃い人という事で、ふるさと村から連れてこられた男性は非常に濃い疑いを持たれていたという事になります。

決定的な証拠が無いと言われた事件で、どのように容疑者(この時点では重要参考人)を絞り込んでいったのでしょうか。事件現場付近を走るタクシーや一般車両に協力を求め、ドライブレコーダーの記録から絞り込んでいったそうです。

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