犯罪被害にあうのは小さな女の子ばかりとは限りません。過去、日本では男の子が誘拐され殺害された事件があったのです。
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大桃珠生さんの家族構成
少女には今も彼女の死を悲しんでいる家族がいます。家族とどのように日々を過ごしていたのしょう。近所の人の話では家族仲が良く、何の問題もない家庭だったと言います。家族についてまとめてみました。
大桃珠生さんは両親と兄(当時小4)の4人暮らし
少女は両親と兄の4人家族でした。事件当時に住んでいた一軒家に移る前に住んでいたアパート付近では、自転車に乗る兄を「お兄ちゃん、待って」と笑顔で追いかける姿をよく見かけたそうです。両親は折り目正しく、躾に心を配っており母親は小さな少女の手を常にしっかり握っていて、野放しにするような事はしない両親だったようです。
同居していない祖父母がいる
一緒には住んでいませんが祖父母がいます。事件の後で祖父は胸の内を語っています。きっと少女は祖父母とも仲良しだったのでしょう。「孫はかわいい」と言いますが、かわいい孫を突然奪われ本当にお気の毒です。
大桃珠生さんの祖父が語った胸中
被害者の祖父は、可愛がっていた大切な孫娘を失ってしまった悲しみを受け止めきれずにいたようです。大切な孫を失った事実が信じられないと語っていました。たとえどれだけの時間が経過しても、大切な存在を奪われた悲しみや悔しさは薄まる事は無いのでしょう。
大桃珠生さんの抱いていた夢
女の子は7歳にもなると将来について夢を語るようになります。それが実現しようとするまいと、お花屋さんになりたい、パン屋さんになりたい、看護師さんになりたいなどと多くの子が語ります。被害にあった少女もその1人でした。彼女はどんな夢を持っていたのでしょう。
デザイナーになることが夢
被害少女はタマちゃんと呼ばれていました。タマちゃんは「デザイナーになりたい」と将来の夢を幼稚園の卒園文集に記していました。きれいな色の花が好きで絵を描くのが上手だったと園長先生が話しています。身勝手な犯行のために一人の少女は夢見ることさえも出来なくなってしまいました。
大桃珠生さんの夢の詰まったタイムカプセル
タマちゃんが通っていた幼稚園では卒園の記念にタイムカプセルを埋めていました。3年後の自分に宛てた手紙を入れて、小学3年の夏休みに掘り起こす筈でした。予定通り掘り起こされるでしょう。しかし、そこに少女は居ないのです。それがとても残念で悲しいと園長先生は語っています。
開けることが出来なかったタイムカプセル
事件当時は小学2年生でした。あれから1年、被害にあわなければ今年の夏休みにみんなと一緒に3年前の自分と対面した事でしょう。しかし、それは叶わないのです。ご家族が立ち会うかも知れませんが、最愛の娘さんが「もう居ない」ことを再確認する儀式になってしまうのかも知れません。
大桃珠生さんの親はコメントを残す
大きな事件が起きると、いつものことですがマスコミ報道が過熱し、野次馬も押しかけたりして大変な騒ぎになってしまいます。被害者宅や犯人の家族が住む家の前にはカメラとマイクを構えたマスコミが常に待機しています。上空にはヘリコプターが旋回し、騒音でテレビの音も聞こえないと話す人もいました。当然、食事やトイレなどの問題も出てきます。
食事はどこかへ行くにしても、近くにコンビニなどが無ければ、トイレは近くの民家で借りることになるでしょう。そこで生活を営む人々にとっては、ただでさえ信じがたい事件が起きて驚いているところを、日常を乱され迷惑以外のなんでもないでしょう。そんな仲、遺族がコメントを出しました。
悲しみの中メディアに向けた立派な言葉
コメントは以下のような内容です。アナウンサーが読み上げた番組が多数ありました。ただでさえ辛い思いをしている遺族にこのようなコメントを出させる前にマスコミをはじめ周囲は節度を持ちたいものです。
「私たち家族は、大切な存在である娘を今回の思いがけない出来事で失い、悲しみの中におります。この状況を受け止めることは難しく、また、犯人が捕まったとしても娘が戻ってくることはありません。今は一日も早く、地域の方々や私たち家族が穏やかな生活を取り戻せることを願うばかりです。」引用:YAHOO!ニュース
子供の安全をどう守る?
登下校中の交通事故や誘拐、性格異常者による突発的な犯罪など、子供の犯罪被害が後をたちません。どうやって守っていけば良いのか、小学校卒業までの子供は自分を守る力が弱いのですから大人が守らなくてはなりません。事件のあった地域のその後や海外の国の様子を見てみましょう。
悲しい事件のその後
事件後、通学路の途中にある人気のない踏切では、地域の高齢者たちが交代で立ち番をしているそうです。子供の保護者たちは働いている人も多く、仕事をリタイアした高齢者たちが身体がキツイと思いながらも頑張っているそうです。
この地域に限らず朝夕の登下校の時間、通学路の角々にタスキを掛けた高齢者が立つ姿を見かけることが多くなりました。若い人は仕事で忙しいので高齢者に依存せざるを得ないのかも知れませんが、これからは高齢者も減少していきますから頼ってばかりもいられなくなるでしょう。
旗持ち当番は悩ましい?
最近は産休、育休の後は職場復帰、或いは再就職をする人がとても多いですね。小学生の子供がいると「旗持ち当番」がもれなく回ってくる経験をした方、或いは真っ最中の方もいるかと思います。世帯数の多い地域なら当番の頻度も下がりますが、少ないと結構な負担になりそうですね。最近は朝だけでなく、帰りの時間もという地域が増えているようですし、フルタイムで働く親にとっては大変なんじゃないかと思います。
子供がいると急な発熱などで休むことがどうしても出てきます。更に当番のために遅刻や早退が増える事に職場で理解が得られなかったり、仕事を理由に当番を代って貰うことが度々だと地域での評判が悪くなったり、どちらを選ぶのも辛い選択になってしまいそうです。
イギリスでは保護者による送迎が当たり前
法律で決まっているわけではありませんが、イギリスでは子供が11歳になるまでは学校への送迎は保護者がするのが当然とされています。それだけではなく、公園などで遊ぶのも必ず保護者が付いていないといけません。以前、家族でイギリスに一年間滞在して帰国した知人が「常に子供に付いていなければならなくて疲れた」と疲労困憊の様子でした。
「安全な日本に帰ってこれて良かった」としみじみ語っていましたが、このような事件が起きてみると、日本の安全神話はもう過去のお話と思わなければいけないのではないか?と思わざるを得ません。何かあってから後悔しても遅いのです。
ドイツでは保護者が送迎するのが一般的
職住近接の国と言われていて、お昼ご飯は大人も子供も家に帰って食べると聞いたことがあります。子供たちが通う学校も家から近いと思いますが、重すぎる通学カバンを子供に持たせないためなのか、安全のためかは分りませんがカバンは親が持ち学校まで送迎するのが一般的なのだそうです。親子で歩いて行くのか、車での送り迎えかは夫々だと思いますが、子供だけで徒歩通学をする日本は先進国の中でも珍しいのかも知れません。
アメリカではスクールバスが一般的
アメリカの子供たちは日本の子供が皆、歩いて通学する事に非常に驚くのだそうです。地域や州にもよりますがスクールバスでの通学が一般的なのです。安全な場所も勿論ありますが、危険な場所もたくさんあるので当然といえば当然なのかも知れません。子供の場合、バスから降りた直後の交通事故が有りがちですがアメリカではそれを防ぐ工夫もされています。
片側2車線の道路ではスクールバスが停車したら、対向車線も含めて全ての車が停止しなければいけません。子供がバスの直前を横断するような事をしなければ、車に轢かれる心配は無いわけです。
日本のスクールバス事情
少子化で集団登校が困難な地域ではスクールバス導入の要望があったり、検討されたり実際に導入されているケースも増えているようです。また集団登下校では、子供の列に車がツッコミ何人もの子供が犠牲になる事故が後をたちません。そんな事を考えると、スクールバスは一番安全なような気がしてきます。
スクールバスはどのくらい活用されている?
2007年の時点で既に新潟・山形・青森・岩手・北海道・富山・島根各県では9割を超える自治体がスクールバスを導入しています。最近では関東の茨城県でも少子化に伴う学校の統廃合のために30を超える自治体でスクールバスの導入が検討されています。
現在、新潟市でも小中学校の統廃合により一部ではスクールバスが導入されているようですが、事件のあった場所では高齢者が立ち番をしているわけですから対象外なのでしょう。
保護者の負担は?
スクールバスの利用料金は自治体によりマチマチなようです。無償のところも有れば月3000円というところも有り、また現在無償でも将来的には未定という自治体もあります。購入費用が掛かるのは勿論、維持費、燃料費など全てお金が掛かることなので安全のためとは言え簡単ではないようです。
大桃珠生さんのような被害者が出ないように願いを込めて
小さな子どもが犠牲になる事件や事故が後を絶ちません。新潟の事件から一年が過ぎ、改めて子供たちの安全を守らなければと思います。自宅までほんの少しの所で知らない男に車に乗せられ、どんなに怖かったでしょう。命を奪われどれほど恐ろしく悔しかったでしょう。まだまたやりたい事、行きたい所が沢山あった筈です。
どうしたら子供たちが安全に過ごすことが出来るでしょう。先ずは大人が自分の周囲のちょっとした事に関心を持つことが大切なのかも知れません。大人がスケジュールや心にちょっとした余裕を持つことが何より大事なことかも知れません。
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