「毛の生えた亀」や「角のあるウサギ」ということなのですが、実際にそんな生き物が実在したとは考えにくいことです。これは、普通ではあり得ないようなことが起こるという、この時代であれば戦乱の世が訪れる予兆の言葉として使われました。
ヨーロッパの「レプス・コルヌトゥス」
ヨーロッパにおいて16〜18世紀に実在すると思われていたウサギの一種で、ホーンド・ヘア(角野兎)とも呼ばれています。中世の頃から実在する生物であるとか、想像上の生き物であるとか、さまざまな形で描写されてきました。
一番新しいところでは、1789年にフランスの博物学者ピエール・ジョゼフ・ボナテールが書いた書籍のなかに、実在する生物として記述されていましたが、現在では前述のようにウイルスに感染した野ウサギであろうと考えられています。
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まだまだいるウサギのUMAたち!
ウサギの見た目をした未確認生物は、上で解説したような2種類だけではありません。古くから世界で噂になっているウサギのUMAをご紹介します。
ウサギとネコの混合「キャビット」
スコットランドなどの文献にでてくる、上半身がネコで下半身はウサギという生き物です。単純に見間違えたのでは、という説や遺伝子操作により誕生したのではなど、さまざまな説が飛び交っています。
ウサギとネコによる自然交配の結果生まれたのでは、とうのもそういった諸説の中の1つで、実際の交尾を撮影した動画が撮影され公開されるなど話題にもなりました。いづれにしても、現在でもその存在は謎に包まれたままです。
羽の生えたウサギ「スクヴェイダー」
スウェーデンに伝わる未確認生物で、翼を持ったウサギの外観をしています。もともとはスウェーデンのスンツヴァルという街に住んでいた、ある男のホラ話に端を発した空想の動物です。
1918年に街の博物館の館長に依頼された剥製師のグランバーグが、この話を元に野ウサギとヨーロッパ大雷鳥の体を使い「スクヴェイダー」を制作・展示し、地元で人気となりました。それ以来スンツヴァルの街では、スクヴェイダーが非公式のシンボルとして扱われているようです。
昔はUMAだった実在する生物たち
ここまでご紹介してきた生き物たちは、不幸にも病気に感染して見た目が変わってしまったものや、まったくの空想の動物たちばかりでした。
しかし世の中には、昔はその存在がはっきりせずUMAとして扱われていたにもかかわらず、現在は実在する生物として認知されているものもあります。
イッカク
その神秘的な姿から19世紀頃までは、伝説上の生き物と考えられてきました。しかし、実在することが確認されると、角を持ったクジラの仲間であることがわかりました。
イッカクの雄にだけあるこの長い角は、実は歯が変形して角のようになったものだったのです。この角には温度や気圧など周囲の環境状況を知るセンサーの役目があるのと同時に、雌を引き付けるためのシンボルでもあります。
ダイオオイカ
深海に生息しているため、長い間未知の生物とされてきたダイオオイカは、ヨーロッパに伝わる伝説の「クラーケン」のモデルになったとも言われています。
世界最大の無脊椎動物で、ヨーロッパで目撃された大きいものでは、体長18mを超えるものもあったようです。ただし、実在が確認されたとはいえ、まだまだ不明なところの多い生物には違いありません。
コモドドラゴン
正式な名前は「コモドオオトカゲ」といい、大きいものだと全長が3m体重160kgを超えるトカゲの仲間です。20世紀に発見されるまでは、巨大なドラゴンとして恐れられることもある未確認生物でした。
トカゲの仲間とは言っても歯は鋭く、イノシシや鹿それに水牛など大型の哺乳類を捕食します。肉食でどう猛な一面、小さい時から飼い馴らすと飼い主と散歩するほど懐くとも言われています。
ウサギは愛されキャラ!
ジャッカロープがウイスキーやキャンプファイヤーが好きなどと、愛される存在として云い伝えられてきたのには、ベースがかわいいウサギだったことと無関係ではないでしょう。
ウサギがモチーフになった愛されキャラクターたち
可愛くて愛されるキャラクターだからこそ、アニメや絵本などさまざまなところ登場するウサギさん。そんなキャラクターたちをご紹介します。
- ミッフィー:オランダのデザイナーであるディック・ブルーナが描いたキャラクター
- キャシー、マイメロディ:サンリオのキャラクター
- ピーターラビット:ビアトリクス・ポターの児童書に登場
- バックスバニー:ワーナー・ブラザースのアニメに登場
- コニー:LINEスタンプでもおなじみのオリジナルキャラクター
- オズワルド:ディズニーに登場するウサギのキャラクター
- ジャビット:プロ野球読売巨人軍のマスコット
身近なウサギのUMA「ジャッカロープ」
今回はUMAなのに可愛いジャッカロープについてご紹介しました。現代ではウイルスに感染したウサギと結論づけられているようですが、そうではなく、もし本当に実在する生き物として生息しているのであれば一度会って見たい気もします。
キャンプに行かれる予定があるのであれば、キャンプファイヤーをしながら彼らが現れるのを静かに待って見てください。その際には彼らの好物であるウイスキーを、ポケットにそっと忍ばせておくことをお忘れなく。