アンドレイ・チカチーロはロシア史上最恐の連続殺人鬼|狂気の犯行と殺人の裏側に迫る

Array

当時の状況は殺人を犯すうえでとても彼にかみ合った環境だったと言えます。

血液型と精液の型が一致しない特異体質

jarmoluk / Pixabay

残忍な連続殺人を重ねていただけでなく、それに輪をかけてチカチーロにとっては都合の良いことがありました。とても珍しいケースなのですが、なんと血液型と精液の型が違うという特殊な体質を有していました。

その確率は100万人に1人というかなり希少な体質です。なので、さらに輪をかけて捜査を難航させる要因となりました。

アンドレイ・チカチーロの逮捕後とは?

Ichigo121212 / Pixabay

ついに捕まえられたチカチーロですが、その後はどのような感じだったでしょうか。尋常ではない行動をいくつも起こしています。しかし、一説には意図的ではないかという見解もあります。

そのあたりについてご説明していきます。また、死を迎えるあたっての最期の言葉もとてもショッキングなものでした。しかも、日本に関して述べています。

裁判では異常行動が目立った

CFullerDesign / Pixabay

法廷にポルノ雑誌を持ち込んだり、被害者の怒声に対しても、挑発するような言葉を返していました。時には、下半身を丸出しにしてみたり、脳が放射能に汚染されているとか自分は妊娠しているなど無茶苦茶なことを言ったりと、奇行を繰り返しました。そして、裁判長のレオニードから再三の怒りを買い法廷の退出を命じられていました。

異常行動は死刑を免れるための芝居?

チカチーロが独房にいる時は監視カメラが回されていました。人前では奇行を繰り返していましたが、独房では至って正常でした。法廷での奇行の数々は死刑にならないための演技ではないかと言われています。

精神異常者として判断されることによる無罪を目論んでいたと推測されてます。しかし、責任能力があると判断され、死刑が判決されました。

死刑前の最後の言葉に衝撃

kalhh / Pixabay

死刑される直前に驚くべきことを言いました。まず、二度と自分のような人間が出現しないように、自分の脳を研究に回せと言いました。そして、銃で脳を撃つなと言い、驚くべきことに日本人が自分の脳を買いたがってるとまで言いました。まさか、他国の死刑囚がこのような形で日本を話に出してくるのは衝撃的でした。

アンドレイ・チカチーロは作品の題材にも

geralt / Pixabay

これだけ、常軌を逸した恐ろしい殺人者でもあるので、さまざまなアートにも取り上げられました。音楽、小説、映画と多種多様な作品で描かれました。実際、チカチーロは今でさえこんな人間が存在したのかと思うほど、現実味がまるで感じることができない作り話の中の人物のような存在だったとも言えます。

音楽作品「サイコパシーレッド」

ロシアではなく、アメリカ合衆国のバンドでヘビーメタルのバンドでも有名なスレイヤーが、チカチーロを題材にした曲を作っています。

2009年に出したアルバムの「血塗られた世界」に収められてます。楽曲をお聞きになってもらってもわかるように、スピード感に溢れていて、ギターリフをはじめ凶暴性が滲み出ている曲です。

音楽作品「レッド・リッパー・ブルース」

実は、日本のアーティストもチカチーロを題材に作品を作っています。ドゥームメタルバンドであるチャーチ・オブ・ミザリーが2004年に発表したアルバムの「ザ・セカンド・カミング」に収録されています。

ドゥームメタルとは、ヘヴィメタルの一種で、スピード感をだすというよりは、遅さやけだるさに重きを置く音楽です。

小説作品「チャイルド44」

チャイルド44 上巻 (新潮文庫)

Amazonで見る

こちらも他国のイギリスの作家であるトム・ロブ・スミスによって執筆された作品です。チカチーロを参考にして、ソビエト社会主義共和国連邦を舞台にして作成されました。

この小説は、国家保安庁職員の行動を中心に物語が進んでいきます。追う側の立場から書かれたものが方々から出版されてのは、捜査の難航を物語っていたと言えます。

小説作品「撫で肩の男ーロシアの殺人鬼を追って」

撫で肩の男―ロシアの殺人鬼を追って

Amazonで見る

撫で肩の人物がみんなそうでないですが、江戸川乱歩の作品でもそうですが撫で肩の人物はどこか不気味さを表現する上でよく起用されます。この小説は、リチャード・ラウリーという人が書きました。

こちらは、チカチーロを自白に追い込んだ取調官の目線で話が進行していきます。

映画作品「ロシア52人虐殺犯/チカチーロ」

アメリカ合衆国からは音楽だけでなく、映画の作品も作られています。監督、脚本はクリス・ジェロルモという人物です。この映画では、当時の体制下での操作がいかに困難だったかが窺えます。陰惨な出来事の映画化ですが、とても丁寧な作りをしていて、人の命について考えさせられるようなしっかりとした作品となっています。

映画作品「チャイルド44 森に消えた子供たち」

つい最近の2015年に発表された、アメリカ合衆国から出されたスリラー映画になります。こちらは、先ほど述べた小説「チャイルド44」をもとに製作されました。監督は、ダニエル・エスピノーサで、製作には「エイリアン」「ブレードランナー」「ブラック・レイン」などで数々の名作を手掛けたリドリー・スコットが携わっています。

ノンフィクションでは

Free-Photos / Pixabay

実際のことを忠実に表現したものもあります。これらのノンフィクションものは、映画などを作る上で広く参考にされました。特に有名なのは、「子供たちは森へ消えた」というものがあります。

イギリスのジャーナリストが発表したものなどもあります。どちらかというと、本国の社会的な環境上、他国の人間からとりあげられることが多いです。

「子供たちは森へ消えた」

子供たちは森に消えた (ハヤカワ文庫NF)

Amazonで見る

前述の「ロシア52人虐殺犯/チカチーロ」は、こちらの情報をもとに作られた作品でもあります。1993年に発表されたもので、当時世界に異常な連続殺人鬼チカチーロの名を世に知らしめました。

チカチーロの手口である子供たちを森に誘うことをタイトルに掲げています。ロバート・カレンというジャーナリストが書いたものです。

「ロシアの死神(レッド・リッパー)」

congerdesign / Pixabay

こちらは、イギリスのジャーナリストであったピーター・コンラッディという人物が発表したものになります。レッド・リッパー(赤い死神)という言葉を、より世の中に広めることになりました。

この別名からも、おどろどろしい感じへより拍車をかけています。こちらの作品は裁判の描写が多めに描かれています。

シリアルキラーの定義

果たして、どのような人物がシリアルキラーと呼ばれるのでしょうか。ここでは、言葉の定義といつから使われるようになったのかについて述べていきます。特に殺人者においてシリアルキラーという呼び方が浸透していますが、他にはどのような呼ばれ方をする殺人者がいるかについても紐解いてご説明していきます。

FBIの捜査官から

geralt / Pixabay

1984年9月に、このような言い方が提唱されました。元FBIの捜査官であるロバート・K・レスラーという人物の案になります。当時、テッド・バンディというアメリカ合衆国で36人以上の女性を殺した連続殺人犯がいました。その時、そのような人物を示すために用いられるようになり、世間にその呼び方が定着していきました。

どのような殺人者のことを言うのか

一人、またはそれ以上の複数の犯人に対して使います。また、2人以上の被害者をだしているものとする場合と3人からとする場合もあるようです。事件が、同じ時に同時に複数の人を殺害しているというよりは、別の時にそれぞれ別個で殺人を犯している場合に当てはまります。このようにいくつかの定義が存在します。

大量殺人者とは違う

シリアルキラーの場合は、犯行のスパンが一定の期間を置いて行われるものとされていて、一度大量の人間を殺害するマス・マーダー(大量殺人)とは区別されています。

ちなみに、短時間の間に2箇所以上の場所で殺人を犯した者は、スプリー・キラーと呼ばれて区別されています。ちなみに、スプリーとは、乱痴気騒ぎを意味する言葉です。

アンドレイ・チカチーロとよく似たシリアルキラーたち

jarmoluk / Pixabay

この他にも、凶悪で常軌を逸した殺人者たちが世界では何人かいます。海外だけでなく、わたしの住んでる日本でも、世の中を震撼させた人物がいます。どれも、一度は耳にしたことがある人物かもしれませんが、改めてここでご紹介していきます。チカチーロにもひけをとらないような、人外ともとれるような恐ろしい人物ばかりです。

ミルウォーキーの殺人鬼「ジェフリーダーマ―」

アメリカ合衆国の殺人鬼で、17人もの少年の被害者が出ました。犯行のやり方は、絞め殺した後屍姦し、さらに死体を切断し食べるという、常軌を逸したものでした。

最終的に逮捕され、投獄されました。そして、投獄先コロンビア連邦刑務所で他の囚人によって、シャワールームでベンチプレスの鉄棒によって殴られて、死亡することになりました。

ヒルサイドの絞殺魔「ケネス・ビアンキ&アンジェロ・ブオーノ」

Palema / Pixabay

この二人は従妹同士であり、殺人数は12人に及びました。ビアンキは虚言壁のある人物で、ブオーノは女性をたぶらかす術に長けていました。

そんな二人は、共同して女性たちをだましながら、次々と殺人を重ねました。ある殺人で、絞殺後、ロサンゼルス地区のヒルサイド死体を遺棄したのが発覚して全米で事件が有名になりました。

アンデスの怪物「ペドロ・アロンソ・ロペス」

ペルー出身の殺人鬼で、テッド・バンディやチカチーロと並んで特に有名な人物です。300人と破格の人数を殺害しています。ペルーの国内でもおおよそ100人以上の女性を殺したと言われています。

一度1980年に現地の警察に引き渡す段階で、警察が逃がしてしまいましたが、1998年に再び逮捕され投獄されました。

日本のシリアルキラー「酒鬼薔薇聖斗」

Free-Photos / Pixabay

被害者の頭部を声明文とともにある学校の校舎に置くという、おぞましい事件でした。加害者の少年は、まだ中学生であったことも日本を震撼させました。

数か月にわたって、何人もの小学生が被害を受け、そのうち2人が死亡したとても痛ましい事件でした。当時の日本では、連日報道されるほどのショッキングの事件となりました。

女性のシリアルキラー「キャサリン・ナイト」

シリアルキラーの約90%は男性ですが、女性の殺人鬼もいます。、オーストラリアのキャサリンという人物がいます。仕事は、食肉処理場で働いていました。

ある殺人では、夫を殺害後、首を切断して、さまざまな具材と一緒に鍋で煮込みました。挙句の果てに、その煮込み料理を子供に食べさせようとしたところで警察が駆け付け逮捕されました。

切り裂きジャック

scheusal242 / Pixabay

とても有名な殺人犯であり、未だに解決してない事件でもあります。ジャック・ザ・リッパーと言われた、正体不明のシリアルキラーです。犯行の仕方も、被害者の子宮と膀胱、他の様々な体の一部を持ち去るなど、ほんとうに人間なのかと疑ってしまうほどの恐ろしさです。

容疑者は何人いたのですが、死亡してしまったりと迷宮入りしてます。

南アフリカのシリアルキラー「モーゼス・シトレ」

38人以上の人々を殺害に関与し、少なく見積もっても40人以上の女性をレイプした南アフリカの歴史の中でも特に凶悪な殺人犯です。

事件が起きた町(アターリッジヴィル、ボクスブルグ、クリーヴランド)の名前にちなみエービーシー事件と呼ばれました。1995年に、2500年という途方もない長さの禁固刑となる判決を言い渡されました。

ピエロのシリアルキラー「ジョン・ウェイン・ゲイジー」

jackmac34 / Pixabay

2017年公開の映画「IT/イット」などのピエロの連続殺人犯のもとになったような人物です。ピエロのコスチュームをまとってよくパーティを催していた人物でしたが、実は30人以上の若い男性を殺し、自宅の床に遺棄していました。ジョン・ウェイン・ゲージーについては、ピエロ恐怖症を扱ったこの記事でも触れいますので是非ご覧ください。

遺体をミートパイにして販売していた夫婦

mohamed_hassan / Pixabay

世の中には信じがたい行動をしている人間が存在します。夫婦で長い間に渡って、人を殺害し食していという事件が明るみにでました。この事件は、昔ばなしではなく最近の話です。

ネット社会の恐ろしさや身近なところに潜む狂気に身体が震えてしまう内容です。また、このような殺人鬼たちが身近に潜んでることに注意をしなくてはいけません。

ロシアの人喰い夫婦

SvenKirsch / Pixabay

こちらもロシアでの話で、ある夫婦が18年間に渡って、30人以上を殺しその遺体を食べていたという、身の毛もよだつ事件が発覚しました。

しかも、人肉を複数の飲食店に、食肉として売り込んだ事実まで発覚しました。そうとは知らずに人肉を食べてしまっていた人が何人もいました。人によっては、トラウマになるほどの衝撃的な事件です。

恐怖のミートパイ

qiye / Pixabay

妻は、副業としてミートパイを作り、飲食店に提供していました。彼女を知る人物が何人もそのことを知っていました。ある人が、妻にミートパイの材料はなんですかと尋ねると、身の回りにあるものならなんでも使うと答えたそうです。

真相は定かではありませんが、人肉をミートパイに使ってたのをうかがわせる言動と言えます。

出会い系サイトで

terimakasih0 / Pixabay

なんと夫婦は、出会い系サイトで被害者たちをおびき寄せて、犯行に至っていたと言われます。時には夫と知り合った女性に対して、妻が嫉妬したことによって殺害してしまったケースもあると言われています。

人食い家族と言えば、ソニービーン一族も有名です。深く知りたい場合には、どうぞこちらの記事もご覧ください。

アンドレイ・チカチーロは歴史上稀にみる凶悪犯

チカチーロは、幼少期の境遇と性的機能の欠陥によって数々の罪を重ねていきました。シリアルキラーの中でも、かなり人数の人を手にかけ、その殺しも目を覆う者ばかりでした。

その時の社会や自身の特異体質によって逮捕が遅れ、長い間犯行を続けることができたという恐ろしい邪悪な連鎖の中、殺人を繰り返す正真正銘の悪鬼でした。

カニバリズムに関する記事はこちら

ピエロの恐怖症に関する記事はこちら

ソニービーン一族に関する記事はこちら