事実、紹介してきた廃村の中は雪害や遭難などの被害がありました。また怪奇現象が起こっても誰も助けてくれませんの、人の出入りがまったくない廃村なども避けたほうが良いでしょう。
所有者がいる場合不法侵入に
この国の土地はどんな場所だろうと基本的に所有・管理者がいます。一見無人の荒れ山に見えてもそこは誰かの土地であり、無段の立ち入りは厳禁です。
誰にも咎められることなく向かいたいであれば、事前に許可を申請するなど正規の手続きを取りましょう。
再利用される廃村
失われた村という点にあえて着目し、活用を目指した試みもあります。
かつての姿をそのまま残した世界だから、今の日本からは失われてしまった風景だからこそ、確かなニーズがあるのです。ここなら危険もなく堂々と訪れることが可能ですね。
大平宿
昭和後期に無人化した宿場町だったものの、その風情ある姿を残そうという多数の支援により保全されました。現在は古民家宿泊として貸し出されています。
その状態の良質さから、山田洋二監督の映画のロケ地として選ばれたこともあります。なお宿泊の予約は南信州観光公社までご連絡ください。
端島
平成27年に世界遺産に登録された、いわゆる軍艦島です。日本の産業革命と呼ばれる時代の痕跡を色濃く残しており、撮影地として頻繁に利用される、国内でかなり有名と言ってよい無人島です。
誰でも自由に入島できるわけではありませんが、観光ツアーなどを申し込むことによって上陸可能になっています。
居住区域が捨てられる理由
それまで住み慣れた土地を捨てなければならないのだから、それは切実で止む無い理由があるものです。
人口流出が最も多い原因ですが、次からはそれ以外の理由で人々が去った村・都市を紹介していきましょう。
クラーコの地震災害
イタリアのクラーコという都市は多発した地震が原因で居住できなくなりました。
ですがこの姿を見て分かる通り、中世文化を残した美しい市街地の姿が印象的なため、映画のロケ地としていまだ人気の高いエリアです。
セントラリアの炭坑火災
かつてアメリカのペンシルバニア州にあったこの都市は、炭坑内で発生した火災により全住民退去となりました。
おそろしいことに火災は今も続いており、鎮火するまで数百年かかるといわれています。映画「サイレントヒル」のモデルであることでも有名です。
プリピチャの原発事故
場所はウクライナ、と言われてぴんと来る方もいることでしょう。こちらはチェルノブイリの原発事故が原因です。
この町はチェルノブイリから特に近かったため現在も住民は戻っておらず、後期ソ連時代の風景がそのまま残されています。
九龍城塞のスラム撤去
現在は残念ながらすでに取り壊されてしまいましたが、1000年以上前から続く歴史を持つ、香港の大規模型都市要塞です。治安悪化を名目に政府により解体されました。
今は閑静な公園として地元住民の憩いの場になっていますが、かつての九龍こそ訪れてみたかったという声は後を絶ちません。
廃村だけじゃなく、廃○○もいいよね!
廃村に興味のある方であれば、他のジャンルにも関心があるのではいでしょうか。次からは似たような方向性を持ちつつ、少々パターンの変わった廃○○たちをピックアップしていきます。
かなりのメジャー分類から日本でただ1つの場所まで、色々お楽しみいただけます。