廃村の魅力とは?
あらゆる事情で住人が離れたものの、かつて暮らしていた痕跡がそのまま残されている集落、それが廃村です。
近年密かな人気スポットと化し、訪問者が増加している状況ですが、無人の村落にどんな魅力があるというのでしょう?まずは全廃村、共通のポイントからレクチャーしましょう。
たどり着くまでが楽しい
住民がいないだけあって、不便な場所にあることがほとんどです。道路も未舗装か、整備が放棄された状態であり、公共交通機関どころか車両の進入すらできないこともよくあります。
ですが困難な道のりあってこそ、人里離れていく実感に胸躍りますし、たどり着いた時の感動もひとしおというものです。
かつてあった日常が自然に溶けていく風景
時が止まってしまったかのようで、けれど確実に朽ちていく建物だからこそ、人が暮らしていた形跡が色濃く浮かび上がるものです。人々はそんな静謐な非日常を求めて村を訪れます。
なぜわざわ何もない場所に出かけるの?とよく言われますが、海や山などの風景に癒しを求めるのと同じことなのです。
道中で意外と出会いも
目的の場所こそ誰も住んでいませんが、土地そのものは手放していないこともあります。
近隣に畑や小屋を残していたり、管理のために出入りすることもあるので、人に会うことは意外とあります。快くあいさつをしましょう。かつての住人のお話が聞けたら、廃村の魅力もぐっと増します。
人気の廃村①廃村八丁
京都府に80年ほど前まであった山村です。現在は老朽化が進み、村の痕跡はあまり残されていないものの、ピラミッド型の管理小屋などシンボリックな建物が存在しています。
地元だけでなく、全国的にも知名度の高い廃村です。
ハイキングコースにもなっている
https://www.youtube.com/watch?v=SpPu9mJ2_a0
周辺地域にハイキングコースがあるため目印などもしっかりしていて、時間はかかりますが比較的容易に辿りつくことができます。
けれども山道であることに変わりはなく、豪雪地帯で冬場は3m以上積雪することもあります。遭難事故も多発しているため油断は厳禁です。
廃村の所在地
かつては北桑田郡でしたが、現在は京都市右京区に変更されています。最寄りの集落からは徒歩2時間以上かかるので、しっかり装備を整えてから出向きましょう。
特に冬が近い時期はおすすめしません。先に述べたようにここは豪雪地帯で、廃村のきっかけもその雪深さであったためです。
人気の廃村②寒川集落
平成元年までは住民がいたという、宮崎県にある比較的新しい廃村です。外見上、保存状態の良い建物があるので、撮影場所としても人気が高いです。
ですが家屋内部は市の指定により床がすべてはがされていて危険です。気軽に立ち入らないようにしてください。
ドキュメンタリーも作られた元限界集落
集落の知名度を上げたのがこちらのドキュメンタリー映画です。元住民の方だけでなく、よく似た状況にある限界集落の住民にとっても、胸に迫る映画であったことでしょう。
上映会に数百人が参加するなど多くの人が関心を寄せた作品でした。
廃村の所在地
住所は現在も西都市寒川であり、ダムや発電所など目印になるような施設や、案内看板があるため道のりは分かりやすい方です。
荒れてはいるものの、現地まで車で向かうことが可能です。マウンテンバイクでサイクリングしたという方もいます。
人気の廃村③六合集落
六合は「ろくごう」ではなく、「くに」と読みます。90年代に入って廃村と化した集落であり、家屋の大半はすでに撤去済みですが、現在も数件が朽ちながらも残されています。