このニュースの報道により、この村には全国的に有名になりました。週刊誌も新聞もこの凄惨な事件をこぞって特集しました。
凄惨なリンチ事件に39人もの島民が関わっていたことから、島民全体に暴力的なイメージがついてしまい、この事件を元にした本やドラマが作成されたこともありそのイメージは今でも払拭しきれていません。他の村での事件に興味のある方はこちらの記事もご覧ください。
リンチ事件は様々な創作の題材に
全国に衝撃を与えたこの事件を元にした創作は数多くあります。ここではこの事件に関連したドラマや書籍についてご紹介します。
テレビドラマ目撃者
こちらは事件から2年後に放送されたドラマです。放送局はTBSで単発のドラマでした。のちに戯曲化もされています。
リンチ事件が起こったとある島で事件を再現したドラマを撮影するが撮影スタッフが事件のとある新事実に気づいてしまい、それが新たな事件を呼んでしまうというあらすじです。横浜にある放送ライブラリーで見ることができます。
ミステリ小説も
リンチ事件を題材にした小説もあります。内田康夫著のものの内容は完全に創作の殺人事件ですが、事件の舞台は姫島で、作品の中には島の住人たちの閉鎖的な様子がよく描写されています。
島という孤立した環境での殺人事件はミステリの王道です。ミステリ界でも有名な作家の作品で王道ながらにこちらを飽きさせない引き込まれるような物語となっていますので、ぜひ読んでみてください。
成人式には着物を着ない姫島村民
島には変わった風習が多く、その代表的な例がこちらの式典に纏わるものです。
全国どこの成人式を見ても振り袖姿の女性がひとりもいないなどというところはないでしょう。しかしこの島ではそれが当たり前の光景なのです。
経済格差がある島民を配慮
こういった風習が誕生した理由は、ちょっと行き過ぎた横並び思想が島に根深くあったからです。貧困のために華やかな姿の女性陣の中にひとりだけ着物を着ることができなかった人がいたとすれば、たしかに居心地が悪いでしょう。
そういった存在に配慮したということですから、よい言い方をすれば、優しさから生まれた風習です。
抗議したある女性は成人式当日参加すらさせてもらえなかった
しかしだからといって一生に一度の式典に振り袖を着たい人の自由が尊重されないこともまた、あってはならないことでしょう。この風習に抗議し振り袖を着用して式に参加しようとした女性も過去にいましたが、式への参加自体を拒否される事態になってしましました。
やはり閉鎖的な環境での同調圧力の強さには生半可なことでは太刀打ちできないようです。
恐怖の姫島村へはフェリーを使って簡単に行ける
今まで様々な面をご紹介してきましたが、ここからはこの島への行き方についてご紹介します。
誰でも簡単に観光に行けますので、ぜひ一度観光してみてください。
フェリーは一日12便
この村は大分県の島にあるので、行くためにはフェリーに乗る必要があります。
フェリーは伊美漁港から出ており、伊美発のフェリーは午前中は6時20分から12時10分まで、午後は13時35分から19時45分までそれぞれ1時間10分おきに出ています。
車両も乗せれる
大きなフェリーなので車両やバイクも乗せることができます。車両の大きさで運賃は変わりますので注意してください。
閉鎖的な島姫島村をいつでも体験できる
島には気軽に行くことができます。レンタルサイクルもありますし、宿泊施設もあります。島の雰囲気を体験しに、ぜひ訪れてみてください。
姫島村のビューポイント
漁業が盛んな島なだけあり、釣りのために島へ訪れる人もたくさんいる姫島ですが、他にも魅力的なスポットがあります。ここでは島を訪れる際に見てほしい場所をご紹介します。
姫島の七不思議を辿る
姫島には有名な伝説が7つあります。それぞれ伝説にちなんだ名所があり、それを辿ることではるか昔から伝わる不思議な伝説を感じることができます。これは他の地域にはなかなかない楽しみ方です。
スタンプラリーのような感覚で過去の伝承を調べて島を訪れ、それぞれの逸話に思いをはせてみましょう。
七不思議の由来は古い神話
島に伝わる伝承は、そのほとんどが古事記や日本書紀などの古くより伝わる歴史書に載っていた神話に纏わるものです。この島は神話の中で神様が国を産んだ際に12番目に産まれた島だと言われており、かなり古い歴史があります。
そんな神秘的な歴史の足跡をぜひ辿ってみてください。
独特な姫島村の怖さ
閉鎖的な環境では人とのつながりが密接になり、その分同調圧力なども強くなってしまいます。昔の日本の村はどこもそういった雰囲気がありましたが、この島ではそんな古い日本の雰囲気がまだ残ってしまっているのでしょう。
リンチ事件や振り袖のエピソードが重なってしまい怖いイメージがありますが、それぞれのエピソードは島民同士の仲が深く、家族的なつながりが強いからこそ起こってしまったものとも言えます。人の温かさと恐ろしさは隣り合わせにあるものなのかもしれません。
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