キュウセンはどんな魚?生態や旬などと共に、おすすめの食べ方6選も!なぜキュウセンは関西では高級魚?

どうせ食べるならおいしいベストなタイミングを見計らって食べたいものです。特に関東をはじめとした東日本で暮らす人にとって馴染みのない食材なので旬を知らない方も多いのではないでしょうか。ここでは食べごろの時期やその味わいについて解説していきます。

キュウセンの旬は7〜9月

7月〜9月に旬を迎えます。その中でも日差しが強くなり暑さの盛りとなる8月は最盛期。一番おいしく食べるには絶好のタイミングです。不味いとされていたベラの仲間とは思えないようなおいしさを感じることができるので、ベラに手を出して苦手意識がある人には強くおすすめしたい魚です。

キュウセンは刺身で食べると上品な白身

そのおいしさをストレートに味わうのに刺身は代表的な食べ方になっています。アイナメやマダイ、フグのような白身魚特有のシコシコとした弾力はあまり感じられませんが、柔らかく、ほぐれのいい食感が特徴的です。食味は淡白なのでさっぱりしており、醤油だけではなく昆布じめにも最適です。

おいしいキュウセンの見分け方は?

出典:PhotoAC

スーパーなどの売り場で見かけた時、触らなくともその魚の目やエラを見ると鮮度がわかるのをご存知ですか?鮮度は調理後の味に大きく影響するのでなるべく水揚げされてから時間の経っていないものを選ぶようにするのがポイントです。ここではその見分け方について解説します。なお、他の魚の目利きにも使える知識ですのでぜひ覚えてください。

目・エラの見分け方について

目は澄んでいるものが状態のいい証です。逆に極端に濁っているものや血が滲んでいるものは時間が経ってしまっている可能性が高いといえます。一方でエラはくすんだものや黒ずんだ色を帯びているものではなく、鮮やかな赤色をしている個体を選ぶようにしましょう。

体全体にツヤがあるものを

体表面が艶やかで色も鮮やかなものを選ぶのは基本中の基本。さらにウロコを見てきれいに揃っていれば鮮度の良い状態といえます。同時に腹部にも注目です。極端にやせ細りがなく、ハリがあり丸みを帯びているものは直前まで栄養もしっかり蓄え健康な状態で泳いでいた証拠です。

キュウセンの捌き方

ここからは捌き方を順序立てて説明していきます。捌く方法はもっともスタンダードな3枚おろしです。特別なことは何もないので誰でも習得できます。ただ一つ他の魚と違うことは包丁を入れる前にウロコとは別にある下処理が重要となる点です。では見ていきましょう。

キュウセンの捌き方①ぬめりとウロコを取る

まずボールに魚を入れ体全体を覆うくらいの量の塩を入れます。そしてその塩とともに体を揉んでいくとぬめりが分離していくので、ボールにぬめりが溜まったら捨てて再び揉むを繰り返すとほとんどを取り除けます。その後は他の魚同様にウロコを処理します。

キュウセンの捌き方②頭を切り離し内臓を処理する

ぬめりとウロコの処理が済んだら次は頭部を切り離します。包丁を胸ビレの付け根部分に合わせそのまま切り落とします。次に肛門のあたりから先ほど頭を落とした際にできた切り口に向かって腹を割き内臓を書き出してください。腹のなかは流水でよく洗いましょう。

キュウセンの捌き方③3枚おろしにする

背を手前にし尾から頭の方へ浅く切り込みを入れます。今度はその切り込みを頼りに少し深く、背骨の上を沿わせながら同じ方向に切っていきます。次は腹側を手前にします。向きを含め同様に切ります。最後に尾に包丁を差し入れ切り離すと2枚の状態になります。さらに同じように反対の身も同じ手順でおろせば3枚おろしの完成です。

キュウセンの捌き方④骨の処理と皮を引く

ここからの一手間をやるのとやらないのではその後の食べやすさに大きく影響します。まず、身の中心部にある骨を骨抜きで抜いていきます。目視しにくいでの指でなぞると骨の場所を確認しやすいです。脇にある腹骨は包丁で鋤取ります。めくるように切りましょう。皮引きは皮と身の間に包丁を入れ左手で右方向に身を動かして削いでいきます。

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