シラサエビとは?
特徴
テナガエビの一種であり、スジエビもしくはモエビやカワエビとも呼ばれています。基本的に川や池などの淡水域に生息していますが、海水の混じった場所にも生息していることがあります。海水に入れてもしばらく動くことができるため、万能な生き餌としてよく使用されているのです。体は透明で黒く細かい筋が入っているのが特徴で、死ぬと白く濁ります。雄がおよそ35mmでメスが50mmと、メスのほうが大きいです。
道具の準備
1:容器
シラサエビは活きエビとして使用するので、生きたまま保存するための準備が必要です。活かしバケツまたはエビクーラーなど、水と活きエビを入れておく容器をまずは準備しましょう。ただのバケツでも代用できますが、夏場や長時間の釣りでは保冷性が大事です。水温をおよそ15~25度に保つ必要があるので、死なせないためにも状況を考えて選びましょう。活かしバケツやエビクーラーの値段は、およそ1000円~10000円と幅広いです。
2:エアーポンプ
乾電池式の、酸素を供給するためのポンプです。容器の代用はいくらでもできますが、エアーポンプの代用はほぼ利かないので1つは持っておいたほうがいいでしょう。釣り場がとても近いなどではない限り、必需品といっても過言ではないと思います。エビクーラーなどには備え付けられているものもあるので、確認してから購入しましょう。価格はおよそ800~3000円です。
3:網
餌として使用するときに活きエビを掬うための網です。あまり大きすぎると使いにくいため、小ぶりなものを選びましょう。エビの入っている容器に手を入れて取るのはおすすめしません。水が汚れ、水温が上昇することによってエビが死んでしまう可能性が上がります。およそ100~200円の値段で購入できますので、きちんと使用しましょう。
シラサエビの入手方法
1:釣具店での購入
シラサエビは主に関西地方を中心に流通している生き餌のため、入手のしやすさが地域によって変わります。主に琵琶湖産ですが中国産などの輸入品も見かけます。店にもよりますが、1升または1杯およそ500円です。一年中流通していますが、どこの釣具店でも必ず販売しているとは限らないので注意してください。生き餌自体を扱っていない店も多々あるので、電話などで事前に確認しておきましょう。
2:通販での購入
通販での購入も可能です。シラサエビを取り扱っている釣具店を探しまわる手間を考えれば楽な場合もあります。しかし、シラサエビはストレスに弱い生き物のため輸送中に多くの個体が死んでしまう可能性があり、さらに輸送料が追加されて割高になるのも難点です。購入先の評判や、死着保証などをよく確認してから購入することをおすすめします。
3:野生での捕獲
シラサエビは淡水域に生息しています。もしかしたら近所の池や川、用水路などに生息しているかもしれません。捕獲する場合、まずは法律やマナー違反にならないように捕獲が可能な場所か確認しましょう。捕獲の方法としては、網で掬うか仕掛けを設置するのがよいと思います。仕掛けの自作も可能ですが、捕獲ネットなどが販売されていますので購入したほうが手間がかかりません。およそ600~2000円で購入が可能なので、検討してみてください。
4:家での養殖
入手方法とは少し違う気もしますが、一度購入したシラサエビを養殖して増やすという手もあります。時期によって隔離が必要など、いろいろと手間がかかります。行うにはそれなりの知識や経験、設備が必要なので上級者向けです。購入したシラサエビが余った場合に、保存する延長線で試してみてもいいかもしれません。
シラサエビの刺し方
基本
シラサエビの頭にある黒い部分は、透けて見える脳です。そこを傷つけるとすぐに死んでしまうので注意しましょう。生き餌として使用するのに死んでしまっては意味がありません。また、人間の体温は活きエビにとって多大なストレスです。シラサエビは虫餌などよりは見た目の抵抗感が少なく、ヌルつきや臭みの少ない生き餌なので慣れるとつけるのが簡単です。なるべく手早く行えるようになるために頑張りましょう。
1:通し刺し
切った尾の断面から針を差し込み、腹部分へ抜く刺し方です。頭から遠い部分なので餌持ちはいいのですが、尾を切ってしまうので活きのよさが軽減してしまいます。生き餌を使用した釣りには向かないかもしれませんが、投げ釣りを行う場合は身が切れて餌が外れてしまうリスクが減るというよさもあります。
2:頬掛け
頭部の側面にあるエラ辺りから殻だけを刺すやり方です。刺し過ぎると脳が傷ついて死んでしまう危険性が高いので、なるべく薄く刺すように注意してください。活きエビの動きを阻害しない刺し方ですが、薄い殻一枚に針を通しているだけです。下手をすると外れてしまう可能性が高いので海に投げ入れるときは注意してください。ウキ釣りなどの仕掛けでよく使用されます。
3:鼻掛け
目と目の間、額角の付け根辺りに針を刺すやり方です。針を太いとすぐに脳に届いてしまいますので、このときも頭部の黒い部分を刺さないように注意しましょう。活きエビの中央に針がくるので左右のバランスがきちんと取れます。仕掛けの馴染みがよく、生き餌を使用するときに効果的な刺し方です。
4:ちょん掛け
とても簡単な刺し方で尾掛けとも呼ばれます。尾の少し上の部分に針を刺すので、通し刺しと同様に活きエビの動きが少し悪くなります。カサゴを釣るときなど、活きのよさがさほどなくてもよいときに使用するのがおすすめです。餌持ちがよく、移動を繰り返す穴釣りのときなどにも効果的だと思います。外れないように安定さを求める場合は刺し位置を体側にずらしましょう。