ハムスターといえば、ひまわりの種が主食だというイメージがあるかもしれませんが、その知識はすでに古いものです。ひまわりの種だけでは必要な栄養が足りないばかりか、脂質の取りすぎになってしまいます。
ペレットと呼ばれる、ハムスター用の餌が売っています。購入に迷う場合は、「キャンベルハムスター用」や、「シベリアンハムスター用」と銘打たれているペレットを、購入するのがよいでしょう。
キャンベルハムスターは綺麗好きこまめに掃除を
人間が長期間、体を綺麗にしないままでいたり、部屋が汚いままだったりすると病気になるように、キャンベルハムスターも汚い状態が続くと病気になってしまいます。そのため、掃除はこまめにしましょう。
毎日ケージ内のチェックをして、汚れていればその都度綺麗にしてあげましょう。それでもケージ自体に汚れが溜まっていってしまうので、月に1回は大掃除をします。ケージや道具類を綺麗に洗ってあげましょう。
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キャンベルハムスターの食事事情
飼育に必要な最低限の知識はご紹介してきましたが、キャンベルハムスターを飼う上でもっとも大事な食事について、少し掘り下げてお話していきますね。体に一番影響のあるものですから、しっかり管理してあげてください。
一日に必要なごはん
餌はその個体の体重の、10%の量を与えるとよいとされています。キャンベルハムスターの体重は30~40gですから、3~4g程の量となりますね。主に、ペレットを主軸に餌を与えるのがよいでしょう。
食べられるもの
ここからはキャンベルハムスターへ日常的に与えて大丈夫な食べ物と、ときどき与えてもよい食べ物のご紹介です。日常的に与えても大丈夫な物は上記の3~4gの量に収まるように、ときどき与えてもよい物はおやつとしてあげましょう。
日常的にあげてよいもの
にんじんやブロッコリー、キャベツやかぼちゃなどは水分やミネラルが摂取できるので、少量をペレットと一緒に毎日与えて大丈夫です。葉物はよく水洗いをして水気を切って、根菜類や実物野菜はふかしてから与えましょう。
たまにあげるとよいもの
りんごやイチゴなどの果物は、糖分が高いのでごくたまに与える程度でよいでしょう。また動物性タンパク質として、ハムスター用チーズや鶏のささみを茹でた物、抵抗がなければミルワームを与えるのもよいですね。
食べられないもの
野菜ではネギ類やじゃがいも、トマトなどが中毒や嘔吐を引き起こします。果物ではモモやさくらんぼ、柿などが同じく中毒を引き起こします。チョコレートやアルコール、カフェインを含むものも与えてはいけません。
また、粘り気のある炊いたごはんや茹でた麺類も、与えるのはやめましょう。頬袋内にくっついて取れなくなったり、喉に詰まらせてしまう場合があります。ほんの僅かでも死に至る場合がありますから、気をつけましょう。
キャンベルハムスターは病気になりやすい?
キャンベルハムスターも生き物ですから、病気にかかってしまうことがあります。特にキャンベルハムスターはストレスを感じやすく、体が小さいため食事によって病気になってしまうことがあります。
他のハムスターよりも病気になりやすい
キャンベルハムスターは体が小さく、ちょっとしてストレスや食事の変化で体調を崩してしまいます。かかりやすい病気をいくつか上げていきますので、飼育の際は毎日様子を見て確認してあげてくださいね。
糖尿病
餌の与えすぎや脂質の高いものを多く与えるとなってしまいます。水をたくさん飲むようになったり、尿の量が多くなったと感じた場合には気をつけましょう。ダイエットをさせたり、病院から薬を処方してもらったりしましょう。
腫瘍
顔や体表にできる腫瘍から、肺や肝臓などの内臓にできる腫瘍など様々です。早期発見は難しく、食欲不振や呼吸音の乱れ、腹部のふくらみなどから発覚します。これらは、外科的な処置が必要になります。
ニキビダニ症
別の病気と併発する可能性が高い病気で、潜んでいたダニが活発になって、そのかゆみから徐々に背中の毛が薄くなっていく症状が見られます。他の病気の解明・改善と、定期的な殺ダニ剤の投与が必要なので、通院することになるでしょう。
もしもの時のために近くの病院を確認しておく
ひとつの命を預かっているのです。常日頃から、食事の管理を行い観察をするのが一番です。そして不意の事態に備え最寄の動物病院が、キャンベルハムスターの受け入れが可能か調べておきましょう。
キャンベルハムスターが長生きするために
キャンベルハムスターは、人間の30倍のスピードで年老いていきます。少しでも長生きしてもらえるように、そして快適にすごしてもらえるように、ちょっとした工夫が必要になってきます。そのご紹介をしていきましょう。
食べやすいご飯を用意してあげる
ペレットはそのほとんどが硬いものです。年老いたハムスターには、硬すぎて食べることができないという事態が起こります。ぬるま湯でふやかす、摩り下ろした野菜と混ぜて柔らかくするなど、工夫しましょう。
高低差のないケージにしてあげる
ハムスターも人間と同様、歳を取ると骨が脆くなってきます。ちょっとした段差で、骨折してしまう可能性が高くなるのです。できるだけ平坦なつくりにしてあげましょう。床材を多めにしてあげるのもよいですね。
歯や爪の手入れをしてあげる
硬い物が噛めなくなっても、歯は伸び続けるので切ってあげる必要があります。また歳を取ると動かなくなるため、爪も伸びっぱなしになってしまいます。自分でやるのは不安だという場合は、病院で歯や爪の手入れをしてもらいましょう。
キャンベルハムスターとジャンガリアンハムスターの見分け方
最初に発見した人たちが見間違えるくらい、キャンベルハムスターとジャンガリアンハムスターはとても似たハムスターです。それでは違いはなんなのか、どうやって見分けるのかなどをお話していきましょう。
ジャンガリアンハムスターに似ているが別の種類
キャンベルハムスターとジャンガリアンハムスターは、小型のハムスターということで「ドワーフハムスター」とも呼ばれます。ただ、生息地が近いというだけで全く別の種類のハムスターなのです。
ジャンガリアンハムスターとの違い
パッと見では、見分けられないほどに似ている2種類ですよね。それでは、キャンベルハムスターとジャンガリアンハムスターは、具体的にどのような部分が違うのかという点をご紹介していきましょう。
大きさ
体長はどちらも7~11cm程度と変わりはありませんが、キャンベルハムスターの体重はオスだと39~44g、メスが32~37gに対し、ジャンガリアンハムスターはオスだと35~45g、メスだと30~40gと少し重めです。
毛並み
キャンベルハムスターはジャンガリアンハムスターよりも、背側が濃い茶色で腹側は青みがかったグレーの毛色になります。背中に線の模様がある個体は、キャンベルの方が細くくっきりと色が入ります。
耳や尻尾
ジャンガリアンハムスターよりも、キャンベルハムスターの耳は大きく先端はとがっています。また、尻尾はキャンベルの方が太くてしっかりとした尻尾になっていますので、そこでも見分けがつくでしょう。
体毛の色の変化
キャンベルハムスターは季節による体毛色の変化はありませんが、ジャンガリアンハムスターは冬になると体毛が白くなります。キャンベルだと思って飼っていたが、実はジャンガリアンだったなんてこともあるでしょう。
キャンベルとジャンガリアンはよく似ていますが、ハムスターよりもネズミに近い見た目のハムスターがいることはご存知ですか?そんなチャイニーズハムスターについての記事は、こちらからご覧ください。
キャンベルハムスターとジャンガリアンハムスターは交配可能?
とても近しい種であるキャンベルハムスターとジャンガリアンハムスターですが、交配することは可能なのでしょうか?大きさとしては問題なさそうに見えるでしょうが、実際にはどうなのかをご説明しますね。
交配は可能
交配すること事態は可能です。ただ、ジャンガリアンが母体となる場合、キャンベルとの体格の違いから子供が大きく難産になったり、最悪子宮が破裂してしまい死に至ってしまうという場合もあります。
異常を持って生まれる可能性も
異種交配ということで、生まれた子に異常が起こる場合があります。生まれた雄は生殖機能を持っていなかったり、遺伝的な欠陥が生まれてしまい抵抗力が弱かったりと、あまり良いことはないですね。
キャンベルハムスターを飼ってみよう!
キャンベルハムスターは気が強くやんちゃですから、飼い始めの内はよく噛む個体が多いですが、愛情をかけてお世話してあげることで、きっとよいパートナーとして一緒に暮らしていけることでしょう。
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