カワテブクロとは?もはや完全に男性のアレなヒトデの生態や会える水族館も

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腕の根元の中央部分は盤(ばん)といい、その中心に口があってそこからエサを食べて生きています。有機物などの小さなエサは管足を使って口に入れて食べますが、魚などの死骸のような大きなエサは口から胃袋を出し、エサを覆って体外で消化します。エサの大きさにもよりますが、消化には半日から数日かかります。

カワテブクロって食べられる?

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カワテブクロは見た目はふっくらしていておいしそうに見えなくもありませんが、食べることはできるのでしょうか?同じ棘皮動物の仲間であるウニやナマコはよく食べられているため、カワテブクロも食べられるのか調べてみました。

食用には向かない

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カワテブクロを食べた事例は残念ながら見つかりませんでしたが、そもそもヒトデ自体が食用には向きません。栄養価が低く、内臓は渋くておいしくないためです。ただ、熊本県天草諸島ではキヒトデというヒトデの卵巣を塩ゆでして食べるという習慣がありますが、それも一部の地域にとどまります。

有毒成分があることがあるので注意!

ヒトデは外敵から身を守るためサポニンという成分を持っています。これは少量であれば抗酸化作用などを発揮し健康に良い成分ですが、ヒトデは含有量が多いので食べると強い苦みや刺激を感じます。

また、有毒な種類でなくても、大量に摂取すると体に悪影響を及ぼす鉛やカドミウムなどの重金属を体内に持っている場合があります。そのためもしどうしても食べてみようと思うのであれば水質の悪い場所で獲れたものは避け、自己責任で行ってください。

我が家にモザイク対象が・・・カワテブクロの飼育方法

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ちょっと卑猥ながらも、ぐてっとした姿がなんとなく愛らしいカワテブクロ。飼って自分の家でゆっくり眺めたいという人もいるかも知れません。ここでは飼育する場合の方法や道具、えさなどを紹介します。

ヒトデって飼えるの?

ヒトデは実は意外と飼育しやすく、飼ってみると奥が深い生き物です。海水が準備できればエサもさほど必要ありません。ちなみに、カワテブクロは問題ありませんが、ヒトデの仲間の中には特殊なエサが必要なものや毒があるものもいるので、事前によく確認してください。ヒトデといえどひとつの命なので、最後まで責任を持って飼いましょう。

カワテブクロっておいくら?

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カワテブクロを販売しているお店はかなりまれで、ネットショップで販売しているところはあるようですが実際のお店ではほぼ見つからないかと思います。値段も数千円から1万円超とかなり幅がありますので、ショップによく確認してみましょう。

カワテブクロの飼育方法①水槽

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カワテブクロは成長すると30cmほどの大きさにまでなるので、大きめの水槽を用意します。海水を準備し、冬場はヒーターを、夏はクーラーを使用して水温を一定に保ちましょう。特に高温には弱いので日光の当たりすぎる場所などは避けたほうが良いでしょう。

カワテブクロの飼育方法②エサ

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カワテブクロは比較的いろいろなものを食べる生き物です。魚の切り身や活きアサリなどを与えてもいいですし、週に1度程度ライブロックを入れてやるとそこについている苔や有機物を食べます。また、他に海水魚を飼育していれば、同じ水槽に入れると魚が食べ残したエサやフンを食べて水槽をきれいにしてくれます。

カワテブクロに会える水族館はここだ!

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カワテブクロに興味が出てきたけど飼育やダイビングはハードルが高い人はぜひ水族館に行ってみましょう。2019年5月現在でカワテブクロを飼育している水族館を紹介します。ただ、生物なので死んでしまうなどで展示の変更がある場合がありますので、行く前に最新情報を確認してください。

カワテブクロに会える水族館①三重県・鳥羽水族館

鳥羽水族館は三重県鳥羽市にある水族館で、飼育種類数は約1200種と日本一を誇り、また日本で唯一ジュゴンを飼育していることでも有名な水族館です。カワテブクロはその「へんないきもの研究所」というコーナーにおり、少し変わった紹介文とともに展示されています。

カワテブクロに会える水族館②東京都・葛西臨海水族園

東京都江戸川区にある葛西臨海公園の中にある都立の水族館で、イルカなどの大型の生き物はいませんが迫力あるマグロの回遊水槽で人気です。その「小笠原の海」という水槽にカワテブクロはいます。少し大きめで他の生き物もいる水槽なので、がんばって探してみましょう。

カワテブクロに会える水族館③静岡県・沼津港深海水族館

沼津港深海水族館は静岡県沼津市にありますが、沼津市が面する駿河湾は最も深いところで水深約2500mにも達する深い湾で、その立地を生かして変わった生き物や深海生物を展示しています。ここではひとつの水槽に複数のカワテブクロを展示しており、その分様々な角度から観察することができます。

カワテブクロレベル!?衝撃のビジュアルの生き物たち

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世界にはカワテブクロ以外にも衝撃のビジュアルを持つ生物や植物が多くいます。そのいくつかを紹介したいと思います。どのように見えるかはあなた次第です。

衝撃のビジュアル①ミル貝

お寿司のネタとしても有名なミル貝ですが、どのような生物なのか見たことはありますか?15~20cmほどにもなる大きな二枚貝で、殻の中にひっこめられないほど大きく発達した水管が特徴です。その水管が非常に美味で、市場では高値で取引されています。

衝撃のビジュアル②タケリタケ

タケリタケは特定のきのこの種類ではなく、ヒポミケスキンという菌が寄生したきのこの通称です。この菌は宿主のきのこを奇形にし、かさを開かなくさせます。宿主のきのこが有毒な場合はタケリタケも有毒になるので、安易に食べないようにしましょう。

衝撃のビジュアル③ピーターペッパー

ピーターペッパーはアメリカが原産と言われている唐辛子の一種で、メキシコの有名な青唐辛子であるハラペーニョよりはやや辛く、日本の鷹の爪よりは甘い唐辛子です。欧米では人気の唐辛子で、この独特な形は品種改良や変異によるものではなく元々だそうです。

へんてこな生き物、カワテブクロというヒトデはどこか魅力的

その腕が男性器にしか見えないということで話題になった不思議な生き物カワテブクロですが、ぐでっと寝そべっていたりちょっと疲れて座っているような姿をしていたりとなかなか愛らしい生き物です。その魅力を実感するために、実物を見に出かけてみませんか?

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