優曇華の花は経典に登場する花?3千年に1度しか咲かない花の意外な正体とは?

3000年1度だけ咲き「金輪聖王」が現れるという内容がその書記に記されているのです。これがどういうことか説明すると、この王が世間に表れるとめったにない吉報が現れ、それによりこの珍しい花さえも長い年月を経て、初めて花咲かせるというものです。つまりはすごくいいことが起きる知らせの様なものと言えます。

法華経で説かれる優曇華の花

「仏に値(あ)いたてまつることを得ることの難きこと、優曇婆羅の華の如く、また、一眼の亀の浮木の孔(あな)に値うが如ければなり」

(引用:法華経より)

このように法華経には記されているのですが、分かりやすく今の言葉に変えると、珍しい天の上の花優曇華を見ることができたり、一つ目の亀が奇跡的に木と巡り会うことができるくらい、仏教の教えを聞いてそれを信仰することは幸運なことであり、幸せであるというものです。

優曇華の名前の由来

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薔薇や秋桜、向日葵などはポピュラーな花でありその漢字もほとんどの人が読むことができるはずですが、こちらの優曇華は知名度が低いためなのか、かなりの難読漢字といえるのです。またなぜ「うどんげ」という言葉になったのでしょう?

花の発祥はインド

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先ほどの見出しでもご紹介しましたが、もともとは仏教の経典である書物に載っている伝説の花ということで、その伝説の花は仏教と関わりのある、ヒンドゥー教文化のインドに出てくる空想上の花なのです。

かつてのインドではその伝説の花を「udumbara」と呼んでいた

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つまりこの伝説の花はインドがルーツなのですが、現地では「udumbara」と呼ばれていて、それが中国や日本でも漢字として使えるように、音を当てはめた今の漢字になったとされています。インドが発祥ということでもその呼び名が難しくピンとこないのかもしれません。

現代でも「udumbara」神秘的な花

現代でもインドでは「udumbara」を神秘的な伝説の花として、この世には実際存在しないものとして考えられているようです。そのためそれを具現化すると上のInstagramに掲載されている写真のように、芸術的でファンタジーな姿となるのです。

優曇華の花の画像紹介!

冒頭でも言葉でその見た目を表現して皆さんにお伝えしましたが、おそらくまだその花の全貌が分かっていないはずですので、こちらのコラムで実際にその花の写真も掲載しながら、見た目についてのお話しをしていきます。ほかの花にはない雰囲気があることを分かっていただけるのではないでしょうか?

可憐で幻想的な優曇華

他のきらきらとした色鮮やかな花とは対照的でどこか可憐で幻想的な外見をしていることが分かるのではないでしょうか?とっても儚く煌めきのある花といえます。写真からでもその淡い雰囲気が伝わりますよね。

まるで「もののけ姫」

日本だけにとどまらず世界的にも知名度がある国民的アニメーションスタジオ「ジブリ」の代表作でもあるもののけ姫。この作品は今から500年くらいも前の自然と人との交わりを題材にした映像作品です。本編では神秘的かつ幻想的な生き物がいくつか登場しますが、その作品に出ても違和感がないような花なのです。

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