マウントゴックス事件|原因や真相、マルク・カルプレス氏の裁判の行方も

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この件でマウントゴックスの事件にカルプレス氏が関わっていたということが確信に変わり始めます。そして後日東京地裁で裁判が執り行われました。

マウントゴックス事件の裁判の判決

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逮捕後は保釈金となる一千万円を払い、カルプレス氏は2016年に保釈されました。

その後2017年7月に東京地裁で初公判が開かれ、その際にカルプレス氏は無罪を主張。実際の判決は意外なものとなりました。

判決:「懲役2年6ヶ月、執行猶予4年」

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マウントゴックスの巨額コイン消失事件にかかわるものとして、マルク・カルプレス氏には東京地裁から私電磁的記録不正作出・同供用罪で懲役2年6月、執行猶予4年の有罪判決を言い渡されました。

判決によると残高水増しに関しては被告の権限を乱用し、損害を与えた行為として認定されました。

業務上横領は無罪

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業務用横領については返済する意思があったと認定され、無罪が言い渡されました。マルク・カルプレス氏は公判で「神に誓い自分は無罪である」と主張し、弁護人は業務用横領の行為には相当していないと弁護しました。

疑惑の裁判が注目された事件にはゴーストライター騒動が過去に話題になりました。興味がある方はぜひこちらもご覧ください。

マウントゴックス事件後のマルク・カルプレス氏の現在

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マウントゴックス事件の後、マルク・カルプレス氏はテレビ番組に出演したり、雑誌やWEBのインタビューに答えるなど多数のメディアに顔を出しています。

本人もマウントゴックス事件には思うところがあったようで、メディアで日本の司法についての意見することもありました。またその容姿の変わりようも話題に上がりました。

マルク・カルプレス氏の激変ぶりが話題に

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事件当時の写真を見ると少し太っているような印象を受けましたが、現在はすっかりと痩せて一般的な成人男性のような容貌になっています。

特に外国のテレビ番組に出演した際にはすっかりと細見になっており、まるで映画俳優のように見えるような場面もありました。もともと顔立ちも整っていたのでその点も関係しているかもしれません。

現在はエンジニアとして活躍

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現在は別の企業でエンジニアとして活動を続けています。以前は社長としての立場での活動を行っていましたが、今は社員の一員としての立場に立っており、生活環境も一変し家賃も比較的安い部屋に住んでいるという噂もあります。

またこれまでの経験を活かし、エンジニアとして様々な意見を出し企業の発展に尽力をつくしているという話も聞きます。

本人が今の心境を語る

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インタビューでは社長としての立場にいたときよりも精神的に楽だ、ということを語っており、その表情も当時とはうってかわって穏やかな表情が見られます。

またビットコインなどの仮想通貨の現状にも危機感を抱いており、その金融商品としての価値に対して周辺のサポートが追い付いていない、ということも発言していました。

マルク・カルプレス氏が語る仮想通貨の問題点

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マウントゴックス事件後に受けた多数のインタビューでマルク・カルプレス氏は仮想通貨の問題点について語っています。

当事者であった彼の視点ではその問題点が分かりやすく具体的に指摘されており、今後の仮想通貨の動きの参考になるものを多く見ることができました。

急激な成長により態勢がおいついていない

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現金には長い歴史があり、それまでの蓄積や経験からさまざまな態勢が整えられていますが、仮想通貨は近年に作られたものなので、それを同じ現金のように扱ってしまうとどうしても支障がでてきてしまいます。

また利用者の急激な増加により扱う額も対処しきれなくなってしまいました。

値動きが激しすぎて決済に使いづらい

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またビットコインの市場が急成長したことにより、値動きが激しくなりすぎて安定した価値を持ちにくくなりました。

1000円のコインの価値が数分、数秒で1200円や1300円に変動するので、利用者は損をした気分になってしまい、そのため決済などに利用するには難しい状態に陥ってしまいます。

普通の通貨として利用するのは難しい

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ネット決済でも相場が急落する現状では、ビットコインを普通の通貨として安定して利用するのは難しい、とマルク・カルプレス氏は語っています。

もし相場が急落した状態でネット通販を利用するとクレームが来る可能性もあり、そういった不安があるままだと改善は見込みにくいのでは、という意見を主張しています。

マウントゴックス事件直後のチャートで思わぬ事が

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それまでは安定した推移を示していたビットコインのチャートですが、その後マウントゴックス事件が起こったことにより一気に変動を見せます。

事件の後のチャートを見ると価格が一気に下落していることを確認することができ、その動きは今までにないものでした。

事件後一時期50%もビットコインの価値が暴落

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事件後はチャートに示された価格が50%以上暴落し、ビットコインの今後が問われることになりました。

またこの事件の前後でビットコイン以外の仮想通貨が一気に増え、取引所も増えたことが相対的にビットコインの価値に打撃を与えました。

一気にビットコインが事件時の5倍の相場に

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日本ではビットコインの存在価値が危ぶまれましたが、海外ではそこまでの危機ではないとし、徐々に価格は上がり始めます。

さらにゆるやかな推移ながらも事件前の価格に近づいていき、2017年には2013年以来の史上最高価格を記録し、世間も認識を改め始めます。

価格の上昇により返済が可能に

このように価格が上昇したことにより、ビットコインの負債の返済が可能になり、マウントゴックス側は民事再生手続きを行いました。

またこの動きにより2018年からのチャートもさらに変動し、ビットコインの価値が安定したものに戻っていきます。

ビットコイン以外の仮想通貨

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ビットコインは仮想通貨のパイオニアのような存在ですが、現在はそのビットコイン以外にも多数の仮想通貨が存在します。

その通貨としての価値も様々で、現在も利用者が増え続けており、今後の動きが注目を集めています。

イーサリアム

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イーサリアムは2015年に誕生した仮想通貨で、時価総額はビットコインに負けない額を誇っています。

通貨単位は「ETH」で名称は「イーサー」と呼びます。このイーサリアムは取引のさいに「スマートコントラクト」と呼ばれる契約を条件につけることができます。

これによって次の取引をより円滑に進めることが可能になります。

ライトコイン

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ライトコインはビットコインから派生した仮想通貨で、ビットコインよりも決済の時間が速いことを特徴としています。

またビットコインの弱点でもあった価格が変動しやすいことへの対策として、発行枚数をビットコインの約4倍としており、総発行枚数は8400万LTCとなっています。

リップル

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正式名は「エックスアールピー」と呼ばれ、通貨単位も「XRP」とそのままの名前で呼ばれます。

この仮想通貨はアメリカの決済システムである「リップル」で利用可能で、さらにビットコインやイーサリアムとも交換可能な点が特徴的です。

IOTA

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この「アイオータ」と呼ばれる仮想通貨は2017年に登場し、送金手数料が無料な点が話題を呼びました。

これにより少額の送金も行いやすくなり、仮想通貨の取引の敷居を下げ、多くの人が利用しやすいものにしました。また登場から日も浅いので購入がしやすい点も特徴的です。

XEM

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この仮想通貨は「ゼム」と呼ばれ、この通貨には「ハーベスト」と呼ばれるシステムがあります。

これは10000ゼム以上を使わずに持っている場合に報酬が支払われるというもので、このシステムが注目され時価総額が高騰し、現在最も注目度の高い仮想通貨の一つとなっています。またセキュリティがしっかりしているという点でも人気です。

これだけではない仮想通貨流出事件!コインチェック事件

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仮想通貨流出事件として知名度の高いマウントゴックス事件ですが、世間を騒がせた事件としては「コインチェック事件」も有名です。

この事件は仮想通貨取引所「コインチェック」がサイバー攻撃を受け、大量の仮想通貨が流出した事件で、その被害額の高さが話題を集めました。

被害額はマウントゴックス事件を上回る

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この事件の被害額はマウントゴックス事件を上回り、日本円換算で約580億円の金額の仮想通貨が流出しました。

外部からの不正アクセスからはじまり、その後コインチェックのアドレスから不正送金が行われ、それに気付いたコインチェック側は入金、出金、売買の取引を一時停止します。

事件後仮想通貨の相場は4分の1に低迷

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事件後の仮想通貨の相場は四分の一にまで落ち込み、仮想通貨業界に衝撃を与えました。

事件の後コインチェック側は対応に追われ、返金補償の動きが遅かったのもその原因の一つです。しかし一週間後には返金対応を行い、仮想通貨のチャートは上昇するようになりました。

仮想通貨流出事件に巻き込まれないためにすべきこと

「マウントゴックス事件」、「コインチェック事件」と立て続けに起こりユーザーを不安にさせた仮想通貨流出事件ですが、このようなトラブルに巻き込まれないためにも、取引所の見極めはとても重要なポイントになります。

会社によって仮想通貨の扱いは千差万別なので、その特徴を見比べておきましょう。

セキュリティが万全な取引所を選ぶ

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まず大切になるのがセキュリティです。代表的なものとしてはコールドウォレット、マルチシグシステムなどがあります。

コールドウォレットはネットに接続せずに仮想通貨を管理できるシステムです。マルチシグシステムは送金に複数の管理者の承認が必要になるシステムで、これにより不正取引を防ぐことができます。

自分の仮想通貨ウォレットで管理する

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また自分で仮想通貨を管理するウォレットをつくり、安全性を高める方法もあります。自分で責任をもつことになるので、よそにまかせたくないという方はこの方法をおすすめします。

またオンラインでの管理のほかにハードウェアウォレットを購入し、流出や不正アクセスのリスクを減らす手段もあります。

マウントゴックス事件を乗り越えた今後の仮想通貨業界に期待

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こういった流出事件もあり、以前よりはその勢いが下火になりつつあった仮想通貨ですが、逆にこれらの経験からセキュリティ面の強化は著しく利用者の信頼度は上がっています。

また仮想通貨自体のポテンシャルはまだまだ高く、進化する可能性も大いにあるので、今後の動向にも注目です。

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