ゴジアオイは植物界のサイコパス!自然発火する不思議な花の生態と花言葉

「植物界のサイコパス」と称されるゴジアオイは、可愛らしい見た目によらず、自己発火し周りを焼き尽くすという恐ろしい特徴がある植物です。ここでは、ゴジアオイの発火の秘密や生態などをまとめていきます。合わせてその特徴にぴったりな衝撃的な花言葉についてもご紹介します。

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ゴジアオイとは

自然界には様々な種類の花があり、私たちの身の回りにも非常にたくさんの種類がありますね。そんな中にあって、いかに恐ろしい花といえど知らない方も多いかと思われます。そこで、まずは今回ご紹介する花がどんなものなのかということについてご説明していきましょう。

「植物界のサイコパス」と呼ばれている花

今回ご紹介するゴジアオイという花の一番の特徴は、なんといっても自分で発火するという一点につきます。人間の手にかかることなく自然に燃えだす種類というのは世界的にも類を見ないため、その異端さから植物界におけるサイコパスと呼ばれているのです。

ちなみに人間におけるサイコパスというのは、「反社会パーソナリティー障害」という精神疾患を抱えた患者のことを指しており、一般の人間と比べてかけ離れた思考や偏った考え方を取ることで、通常の人間には理解できない人種という風に知られています。

一日しか咲かない花としても有名

自然に燃えだすという特徴にインパクトを持っていかれてしまいがちですが、もう1つ特筆すべき点があり、それが一日だけしか花を咲かさないということです。正午の前か後ほどの数時間の間にのみ花が咲く、一日花としても知られています。

滅多に咲かない花・優曇花に関する記事はこちら

ゴジアオイが自然発火するメカニズム

今回ご紹介するゴジアオイという花について、おおまかな特徴を2点ほど簡単にではありますがご紹介しました。それでは、どうしてこの花は自然に燃えだすなどということをすることができるのでしょうか。そのメカニズムを解明していきましょう。

茎から揮発性の油が発生

まず、この花は茎の部分から揮発性のある油が発生しています。この花自体が周囲の環境の変化に非常に敏感な種類に属しており、少し環境が変わるとこの油を茎から放出するようになっているのだそうです。これが後述するように自然に燃えだす原因となっています。

35~50度の気温で発火してしまう

そしてこれが気温が上昇して、外気温が35度から50度ほどになると自然に発火して燃えだしてしまいます。日本国内でも夏場に最高気温が35度以上になるということは、真夏であれば考えられないことではありませんから、国内に合った場合でも発火する可能性は十分に考えられます。

周囲を焼き払う

そして自然の中で発火してしまうと、周りにそれを消火するような人間はいないためどんどんと燃え広がっていってしまいます。それには無論発火する原因を作ったゴジアオイ自身も含まれているので、周りを巻き込んだ壮大な自殺ともとれるわけです。

どうしてこんな風に周りまで焼いてしまうのかというと、花自体が高温に耐えられるようになっており、周りの自然の植物を焼き払うことで自分たちの種が生息する地域を増やすためとされています。

種自体は耐火性

前述しました通りこの植物は生き残るためとは言え周りに甚大な被害をもたらすことで恐ろしい植物として知られています。周りの植物からしたらたまったものではないというところでしょうが、ただただ周りを燃やしているというだけではないのです。

死滅した植物により土壌も栄養豊富

まず、前述の揮発性のある油を分泌する前に、周り種をまいています。その種は耐火性のものですので、例え山火事になるような火の中でも種としての機能を失うことが無いのです。ですので撒いたはいいけれど種まで燃えてしまって意味がなくなったということにはならないのです。

加えて、燃えたことによって周りの植物はほぼすべてが死に絶えてしまっており、それらは栄養分として土壌に吸収されていきます。結果、その豊富な栄養をゴジアオイの種が吸収していき、奪い合う競争相手がいない中で悠々と育つことができるというわけです。

ゴジアオイの花言葉

花といえばどんな種類のものにも花言葉がありますね。例えば赤色のバラであれば「恋」「あなたを愛する」だったり、彼岸花であれば「思っているのはあなた一人」「情熱」といった意味になりますが、勿論花であるゴジアオイにもそれはあります。

「私は明日死ぬだろう」

ではその気になる花言葉は何なのかというと「私は明日死ぬだろう」です。ご紹介しました通りこの花は一日だけしか花を咲かさないですし、自ら燃える油を出して周りを巻き込んで子孫を増やすといった方法を取っているために、このような花言葉が付けられたのではないでしょうか。

お見舞いには避けよう

このようにたとえ貰ったとしても花言葉の意味を知ればうれしくない花ですので、もしお見舞いのための花として持っていくときにはこの花は避けるようにしましょう。届ける相手が大きな病気を患っている場合にはなおさらのことです。

ちなみにお見舞いの時に持っていく花としておすすめされるのは、「希望」などの花言葉を持っており香りも強くないガーベラ、花弁が散りにくくお手入れがしやすいカーネーションなどが定番のようです。

ゴジアオイの生態

ここまでは今回ご紹介するゴジアオイの特徴や発火する原因、花言葉などについてご紹介しました。いろいろとネガティブな話題ばかりでしたので、ここからは花の生態自体がどんなものになっているのかを1つ1つご紹介していきましょう。

白、藤色、紫、ピンクなどの花を咲かせる

まず花の色に関してですが、白や藤色、紫にピンクといった鮮やかな色の花を咲かせることで知られています。色も非常にきれいで、写真などでも綺麗な花を咲かせていること、公園などに咲いていてもおかしくないようなものであるということがお分かりいただけるのではないでしょうか。

半耐寒性の常緑小低木

この花の樹高はチッ上50センチから150センチほど、アルカリ性の土を好んで生息しており、5センチ程度の大きさで5枚の花を咲かすとされています。原種となる種は20種類以上確認されているのだそうです。

生息地域

続いて生息している地域に関してですが、地中海沿岸のヨーロッパ方面や北アメリカ、西アジアなどが主な生息地域です。ご紹介しました通り環境の変化に非常に敏感で高温多湿の地域には弱く、前述しました通りアルカリ性の土壌を好んでいます。

日本での栽培は難しい

そしてこのゴジアオイを日本でも栽培できるのかということについてですが、これは前述しました通り高温多湿の地域には弱い花ですので、ドンピシャで高温多湿の地域である日本国内での栽培は難しいと言わざるを得ません。

ゴジアオイの名前の由来

基本的なゴジアオイの生態についてをご紹介しました。残念ながら日本では適した栽培の気候にあっていませんでした。ここで、この花がどうしてこのような名前で呼ばれているのかご存じない方のために、何が名前の由来なのかということについてご説明していきましょう。

アオイ科の直物によく似ている

まず、花が咲いているところが名前の由来になっているとされています。花を咲かせているところが、6月の梅雨ごろに咲く花などがあるアオイ科の植物に似ているために、同じ「アオイ」という名前が付けられたのだそうです。

「ゴジ」とは午時

名前にある「ゴジ」というのは時間の5時というわけではなく、日本に古来から伝わっている時間の単位「午時」であるとされています。この時間は夕方や朝の5時ではなくちょうど正午あたりの時間となっており、ちょうどご紹介している花が咲かせる時間と合致していますね。

植物が原因の山火事

今回ご紹介するゴジアオイは自分から発火するという稀な特性を持っていることはご紹介しました通りですが、実はこれ以外にも、植物が原因で起こった山火事がいくつも発生しているのです。では、その原因となった植物とは何なのでしょうか。

ユーカリ

例えば、ユーカリが原因になったことがあります。この植物の葉は動物園でも人気のパンダの主な食べ物になりますのでご存じの方も少なくないかもしれませんが、実はその葉っぱにもゴジアオイと同じく油分が含まれているために、同じ原理でオーストラリアの山中で山火事を発生させていたことが確認されています。

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