なんと言っても最優先は命です。命を奪われた後では何もできません。被害者になり、加害者も作ってしまう負の連鎖になります。調べると色んな対処法が出てくるでしょう。それをすべて鵜呑みにしろとも言いません。一番は何があっても自分の命を守ることをして欲しい、悲劇は起きて欲しくないと願っています。
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三鷹ストーカー殺人事件の犯人「チャールストーマス」の生い立ち
裁判の弁護士側から「彼の生い立ちを考慮」と言葉が出てきたように池永チャールストーマスの生い立ちもこの事件で明るみになり波乱万丈な人生を送って来たことが分かります。どんな人生を送っていても罪が許されるわけでも軽くなる訳でもありません。
なぜこの悲しい出来事が起こってしまったのか、その原因を分かろうとするには彼の生い立ちについては語らずに進める事は無理でしょう。今後彼のような加害者であり被害者である人を作らないためにもぜひ読み勧めて頂ければ幸いです。
フィリピン人の母をもつ
池永チャールストーマスはフィリピン人の母親と日本人の父親を持つハーフです。マニラで生をうけます。母親はすぐに日本に渡ってしまい池永は祖父母とメイドので育てられたようです。1歳10ヶ月の頃に日本に来て半年ほど実の両親のもとで暮らすことになりました。
両親から壮絶な虐待を受けていた
両親の元でも父親から虐待を受けていた池永ですが、母親は男にだらしなく連れてくる男達からも虐待を受けていました。そんな中4歳の時に両親は離婚しました。ホステスをしていた母親の仕事中には内縁状態の夫から拷問レベルのひどい虐待を受けるようになるのです。
「火炙りや頭から水漬けもあり、中学生の頃には水も電気も止まった部屋で一人暮らし、廃棄弁当をコンビニの店長からもらって暮らしていた」と事件の取材を続けてきた作家の石井光太氏は語ります。映画のような残虐な虐待とも語っていました。テレビでは語れない様な事もあったのかもしれません。
心が育たない環境
中学3年生になるまでに7回も引っ越しを経験したため親しい友人も出来にくく、相手の気持ちを思いやる心が育たなかったのでははないかとの意見もあがります。また、児童相談所に2回保護されている経歴も持ち、結局母親の元に返されるのを繰り返していたそうです。
明るいがちょっと変わった人という印象
そんな池永の印象を聞いてみると明るい性格を答える人が多いです。でもその後に続くのが「ちょっと変わっていた」と言います。虐待を受けていたのに明るい性格と聞くと、どうしても矛盾を感じてしまうのですが、その矛盾が彼には隠しきれず「ちょっと変わった人」という印象を与えたのでしょうか。
オタク趣味の一面も
またアニメの女の子系のオタクだったそうでダンスを覚えていたりもしたそうです。「女の子の美少女系のポスターを家に貼っていた」との証言もあります。昨今はアニメオタクと言う言葉もなくなるほどアニメは若者に浸透してきているので目についたのであれば「意外性」だったのでしょう。
事件後、裁判中の言動も話題に
池永チャールストーマスの起こした裁判を傍聴した人によると公判時の彼の言動についての指摘がありました。言い方が時代劇のようだったと言います。またこれは公判中ずっと貫いており「いや、恋はしておりませぬ。恋慕にございます。恋慕と恋は違うでございます」と彼女への思いは恋慕と答えたそうです。
三鷹ストーカー殺人事件の被害者「鈴木沙彩さん」の生い立ち
今度は被害者である鈴木沙彩さんへ焦点を当てていきましょう。一度は犯人の池永と交際するほど心の広い彼女、優しさ故につけこまれてしまったのかもしれないです。そんな彼女はどのように育ってきたのでしょうか。
実家は資産家で裕福な家庭に生まれた
鈴木沙綾さんは実家は資産家で裕福な家庭で育ちました。大事に育てられ小学校は国立、中学校からはお嬢様学校に通っていたと言います。裁判でも父親が言っていましたが結婚13年目で出来た子供、目に入れても痛くなかったのでしょう。
親類の多くが芸術関連の仕事で活躍する芸術一家であった
また、彼女の一家は芸術家族としても有名で母親、叔母、叔父、従兄弟、祖父母はみんな画家やグラフィックデザイナー、建築家、音楽家などの職についていたのだそうです。そんな芸術一家の一員の彼女も芸能界での仕事をしていました。
有名人を親戚に持ち、芸能活動も行っていた
これだけにはとどまらず曽祖父は美術家の高松次郎、大叔父は「北の国から」の脚本家、倉本聰です。彼女の芸能活動は決して親戚からの紹介などではなく小学校年生の時にスカウトされたのがきっかけです。2010年の公開の映画「冷たい部屋」がスクリーンデビューでした。
高校に通いながらも芸能活動は続けていたようで浅見光彦シリーズ第44弾 砂迷宮にも出演した経歴の持ち主です、池永とは全く正反対と言っていいほどの生活を送ってきた彼女、自分にないものをもっている池永に惹かれていったのでしょうか。
「娘は2回殺された」と波紋を呼んだリベンジポルノ
「リベンジポルノで娘は2回殺された」これは法定での鈴木沙彩さんの母親の言葉です。同性でも母でもある彼女の言葉はきっと女性には重く悲痛に響き渡るでしょう。この事件をきっかけに「リベンジポルノ」と言う言葉が浸透しました。リベンジポルノとは、また今回の事件の関係性を解説します。
リベンジポルノとは
インターネットが普及するまではこの言葉の存在はありませんでした。情報社会科の現代で動画や写真を簡単に拡散する事が可能になりました。その上で元配偶者や別れた交際相手の裸の写真や動画など相手が公開するつもりのない性的画像を無断でネットに公開する行為を指します。別名「復讐ポルノ」とも呼ばれます。
三鷹ストーカー殺人事件のリベンジポルノの内容
池永が行った復讐ポルノは付き合っいた当時の性的画像や性的動画を米国のアダルトサイトに投稿していた事が明るみに出たためです。一度インターネットに挙げてしまえば拡散するのが簡単なため削除するのが難しく、当時この卑劣な行為に非難が集中しました。
池永は動画を米国のアダルトサイトに投稿した理由として「普通の写真では交際している証拠にはならない。親密な関係であるという証拠になる裸の写真であれば、その余地を消すことができると思った」と述べたそうです、
この事件が与えた影響
日本ではこの三鷹ストーカー殺人事件をきっかけとし「私事性的画像記録の提供等による被害防止に関する法律」通称「リベンジポルノ防止法」が制定されました。事件の余波は大きく日本は対応が少し遅いとの意見も多くあります。法律も揺るがすほどの大きな事件だった事には変わりありません。
三鷹ストーカー殺人事件の被害者、鈴木さん意外にも行われた卑劣な行為
池永が行ってきた卑劣な行為は実は他の女性にも及んでいました。チャットでハーフで英語が話せて少し顔立ちのはっきりしている池永に興味を持った女性は池永と親密な仲になり体を重ねたこともあったと話します。しかし行為中に撮影された記憶もあった為池永が持っていたPCの中身を見ることに。
PCの中にはたくさんの卑猥な写真や動画があってびっくりしたそうです。この出来事から不信感を抱き別れを切り出した彼女でしたが、数日後に「恨みのメール」と共に以前に取られた動画のリンクが送られてきたのです。友人男性に相談し池永自身にきつく言った彼女、この時はおとなしく謝罪し引き下がったと言います。
三鷹ストーカー殺人事件の類似事件
上記の彼女が犠牲にならずホッとしましたが残念ながら三鷹ストーカ殺人事件の様な卑劣で残酷な事件はこれだけではありません。だからこそ日本も法律の改正にも力を入れてきたのですが、そのための犠牲は本当に大きいものでした。忘れてはいけない事件として簡単ではありますが2つの類似事件の概要を紹介します。
三鷹ストーカー殺人事件の類似事件①桶川ストーカー事件
1つ目の類似事件として桶川ストーカー事件が挙げられます、1999年10月26日に当時女子大生(21歳)に男がナイフで脇腹と左胸を刺して逃走、女性は出血多量で亡くなりました。実は元交際相手とその兄が雇った犯人の犯行でストーカー被害に被害者は幾度となく管轄の埼玉県警上尾警察署に告訴状を提出していました。
当時は民事不介入を理由に警察は全く動いておらず事件を未然に防ぐどころか言い訳ばかりをしていましたが不正操作を認めて謝罪するという事態になりました。当時のマスコミも被害者の職業に触れ証拠のない内容を話すなど被害者の自業自得と思わすような報道をした事について非難されています。
三鷹ストーカー殺人事件の類似事件②逗子市ストーカー事件
もう一つは逗子市ストーカー殺人事件です。2012年11月6日、神奈川県逗子市でストーカー被害を受けていた女性がアパート1階居間で刃物で刺殺されました。犯人は元交際相手でしたがすでに女性は違う人と結婚、新しい場所へ住居を構えていたのです。嫌がらせメールから始まり「刺し殺すぞ」とエスカレートして言ったのでした。
事件後に発覚した市役所の個人情報流出
問題になったのがどうやって新しい住所を知りえたのかです。実は探偵を雇って調べたのですが、電話で市役所に問い合わせて住所が分かり、後に大問題となります。被害者女性も逗子署に被害届は出しておりましたが当時のストーカー方では立件出来ず悲劇に繋がりました。この事件がストーカーの規制法の見直しがされるきっかけとなりました。
ストーカ事件は事件の内容が根深く人間関係が深く絡み合います。それだけに大勢の人に与える影響は計り知れません。世間を震撼させた事件で大きく影響を出した事件として知らない人はいないでしょう。深く印象に残る事件があります。興味のある方はぜひこちらもご覧ください。
SNSを出会いの場に利用する場合の注意点とは?
現代、コミュニケーションの一つとして欠かせないのがSNSです。年々利用者も増え、SNSを利用して結婚に至る人も多くなりました。しかし、やはりネット社会は恐ろしいもので本当に実在しているのかや、犯罪目的で近づく事も少なくありません。便利にはなって色んな情報を操作できてしまう怖さもちゃんと知っておきましょう。
- 本当に存在しているか?
- 信用できる人か?
- 虚偽の申告(写真などがちょっと違う)等も許せるか
- 本当に会ってみたいか?
インターネットが関わっている事件の多さ
今回の発端となったのはFacebookでした。出逢いについては人それぞれです。結婚して子供も生まれたり、生涯気の許せる同性の友達が出来ることもあります。しかしインターネットを通じた事件は年々巧妙さを増し増え続けているのが現状です。
出会い系だけではない
インターネットというと出会い系などを想像しがちですがそれだけではありません。インターネットで買い物も出来てしまう今は詐欺の被害にあう方も多いのです。簡単に買い物が出来るようになったからこそ生まれる犯罪もあります。フィッシング詐欺メールもその一つになりますね。
サイバー犯罪検挙件数は2018年で過去最高の9040件に上がったそうです。これからもっとインターネットが普及すれば件数が増えてしまう可能性もありますね。項目をみても分かる通り、児童買春や児童ポルノ法違反も多いのが目に付きます。
- 児童買春、児童ポルノ法違反 2057件
- ザギ 972件
- 著作権法違反 691件
- 不正アクセス禁止法違反 564件
- 不正指令電磁的記録に関する罪、コンピューター・電磁的記録対象犯罪 349件
- 他 4407件
自分を守る手段を用意しておく
サイバー犯罪の手口は日々巧妙化しています。本物に近いメールで送られてきたり甘い文句で誘導されたりより巧妙な手口になっています。もちろん事件に発展する要素も含んでいるので自分の身は自分で守るだけの用意はしましょう。
- メール詐欺に注意(安易にURLをクリックしない)
- SNSの公開範囲や公開内容に気をつける(個人情報は伏せる)
- OSやセキュリティソフトは最新にしておく
三鷹ストーカー殺人事件はリベンジポルノも含んだ陰湿な事件
リベンジポルノと言う言葉を世に知らしめた三鷹ストーカ殺人事件の詳細を一緒に見てきました。それぞれの人間模様も交わって、より身近で起きうる事件と取られて頂けたかもしれません。池永トーマスチャールスと鈴木沙彩さんの出会いが違っていたらもっと違う結末が待っていたのでしょうか。
今となってはこぼれ落ちた水のように元には戻る事はないですが、被害者には何も落ち度はなかったと思われます。残された私達に出来ることはこの様な卑劣な事件を未然に防ぐ心構えを持つことです、短い命で生涯を終えた被害者の冥福を心からお祈りします。
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