「なんだこのおっさん!?」ってなに?元ネタは?
このセリフ、ネット上でよく見ますよね。元ネタはニコニコ動画で2010年頃に流行った「真夏の夜の淫夢」シリーズです。全盛期のニコニコを知らない人にはさっぱり分からないと思いますが、この時代にはこのシリーズが異常というほど盛り上がりました。
内容は…ゲイビデオの面白いセリフをいじるといったとてもくだらなく笑えるものとなっています。
時計仕掛けの外科室が元ネタ
時計仕掛けと聞くとなにかあの有名な映画のパロディなのか…?と感じる人もいると思いますがまったく関係ありません。外科室に訪れた男子高校生NT(ニッタ)と会社員SNJ(新庄)、そして外科医TRN(ツルノ)がいる病院が舞台であり、あの名作映画を思い出させるような演出はまったく入っていません。
唯一、時計がよくシーンに入っているくらいでしょうか。その低予算、お粗末さがまた笑えるんです。
作中でNT(ニッタ)が言った一言
会社員SNJは仕事をさぼってなぜか病院に来ています。NTは肩を痛めて、外科医のもとを訪れます。湿布を外科医に貼ってもらうのですが、その待ち時間にイライラしたSNJは2人の様子を覗き見します。
そしてなぜか欲情。診察室に入ってきてNTに手を出します。このときNTが放った一言、これが「なんだこのおっさん!?」です。
「そう……(無関心)」や「まだ時間かかりそうですかね~?」も
NTが外科医TRNに肩を痛めた理由を説明します。外科医TRN「野球かなにかで痛めた?」NT「ボクシングです」外科医TRN「そう…」と薄い反応をします。この演技力のなさをいじる用で生まれた言葉が「そう……(無関心)」です。
「まだ時間かかりそうですかね~?」こちらは待ち時間にイライラしたSNJが発する言葉です。その後謎のSNJの顔のドアップが映されたことで人気が出ました。
「なんだこのおっさん!?」の使い方
「なんだこのおっさん!?」という言葉は別にゲイビデオじゃなくても使える凡庸性の高さから、ニコニコ動画のコメントでよく見かけるものです。
また、このセリフの中に(驚愕)(困惑)などを入れて、オリジナリティを出していくのがニコニコ民やツイッターでは当たり前のように使われています。
基本編:「なんだこのおっさん!?」(そのまま)
ドラマやアニメを観ているとつかみどころのないおじさんキャラというのはよく登場しますよね。エロいおやじもいます。こういう時に真夏の夜の淫夢好きの人はすかさず「なんだこのおっさん!?」と突っ込みのコメントを入れてきます。
また、ゲーム実況者も実況をしながら倒せない強いおっさんキャラにこの言葉を使って突っ込みを入れています。
応用編:「なんだこの◯◯!?(驚愕)」
なんだこの○○は多くの素材としても大活躍しています。遊戯王やメダロットといったアニメ実況でも当たり前に使えますし、「ンゴ」「ワイト」などのネットスラングが多用される5ちゃんねるの「なんJ板」では毎日書かれています。
派生として空耳ミュージカルとして人気になった「テニスの王子様ミュージカル」でも「なんだこの越前は!?(驚愕)」とこのシーンにはコメントが殺到します。
「なんだこのおっさん!?」は動画などでネタにされる
ニコニコ動画は今は勢いが落ちてはしまいましたが、今でも流行りのアニメの有名なシーンに「なんだこのおっさん!?」のシーンを入れた動画は沢山投稿されています。
しかもランキング入りしたり、再生数が多いことから今でも多くの人から愛されています。素人が投稿するだけではなく、アニメや大物ユーチューバ―でもよく使われているのです。
アニメ『ポプテピピック』でネタとして登場する
2018年のクソアニメとして大ブレイクした「ポプテピピック」ですが、原作者がネットに喧嘩を売るスタイルの作品を生み出していることから、アニメでもそのフリーダムさがすごいと話題になりました。
色々な作品のオマージュ(君の名はや有名ゲームなど)を取り入れたアニメでしたが、まさかの淫夢シリーズも取り入れられ大人気になりました。
おっさんが不足している人のためのVRAINS
遊戯王は人気のアニメですが、シリーズ化で脚本のお粗末さや視聴者が置いてけぼりになる作品になりました。
遊戯王ヴレインズもその作品の1つで、動画作成者がやけくそになりムキムキのおっさんをOPに入れた雑コラ動画が投稿されました。ここでも「なんだこのおっさん!?」「おっさん不足なので助かった」などというコメントが目立ちます。
大物YouTuberのHIKAKINも動画内で言っている
ユーチューバ―のヒカキンさんも商品動画内で「なんだこのおっさん!?」と発言したことが話題となりました。
この発言により「ヒカキンも淫夢ファミリーですね」「媚びてんじゃねえ」という淫夢ファンから愛のあるコメントがあふれ、ニコニコ動画にも淫夢シリーズの本編と絡めて紹介されています。
「なんだこのおっさん!?」の元ネタ「時計仕掛けの外科室」の登場人物
なんでゲイビデオがこんなに人気が出たのか不思議に感じる人も多いでしょう。まず、ゲイビデオといっても本番シーンは上げられていません。あくまでも導入部や、面白いセリフ、また、その演技の素人感がウケたのです。
ここからはそんな有名な淫夢シリーズの登場人物について詳しく紹介していきます。
SNJ(しんじょう)
あだ名の由来は新庄選手に似ていたところからきています。本当の芸名は「HAYATO」。色々なホモビデオに出演していた彼ですが、「時計仕掛けの外科室」の木下役が発掘されたことで一躍ネットで人気となりました。
数々の名台詞を残し(素人感丸出し)、演技力が無いながらも頑張っている姿は「マジキチスマイル」と言われ愛されています。
TRN(つるの)
あだ名の由来はつるの剛士に似ているからです。医者役として出演している彼ですが、まずセリフが聞き取れないところが注目されました。
ニコニコ動画では嘘字幕が書かれ、そこがまたウケました。また、どんな状況になっても感情が出なく、淡々としているところからサイボーグなのではないかと噂されています。
NT(にった)
作品内で「ニッタヨシアキさん」と呼ばれていることからNTと呼ばれるようになりました。
ボクシングをしているはずなのに、SNJ(新庄)にあっさり殴られ襲われるという単純な役なのですが、「なんだこのおっさん!?」を発したキャラとして愛されています。
3人は淫夢ファミリーと言われている
ゲイビデオの「COAT」という会社から販売されたこの作品は、特に「BABYLONシリーズ」が人気があります。
このシリーズこそがネットで人気が出た原因であり、「全ての元凶」と言われています。シリーズのなかでも「時計仕掛けの外科室」は初期の作品であり、その作品に登場している3人は淫夢ファミリーと言われています。
淫夢ファミリーってなに?
当時ニコニコ動画にゲイビデオが投稿されたことは多くの反響を呼びました。しかし、当時は「ホモ」としていさじという歌い手が歌を投稿したり(「やらないか」など)、ガチムチレスリングなど、