沢村忠の現在は?強さや伝説エピソード、八百長疑惑についても解説

当時では沢村氏に勝てる相手はいないのではないのかと言われるくらい強かった沢村氏が現役で行った試合数は241戦です。そのうち232戦で勝利、うち228戦でKO勝ち、勝率は96%ととても素晴らしい成績となっています。あまりにも勝ちすぎているが故にその試合が八百長ではないのかと噂が広まりました。

マッチメイクの妙もあった

出典:photoAC

当時のキックボクシング界は選手人口も少なく、無名のタイ人との試合もなんと週に一度の試合があるということも多々ありました。現在では、チャンピオンとマッチメイクすることが多くありますが、この当時では難しく、ランク外など明らかに勝敗が分かる試合でも行わなければならなかったようです。

現役ムエタイチャンピオンとも対戦し疑惑を払拭した

八百長が疑われた沢村氏は八百長ではないということを払拭するために、タイへ行きました。そこで現役のムエタイチャンピオンと戦うことにしました。勝敗は引き分けとなってしまいましたが、現地のムエタイチャンピオンとの対戦で八百長疑惑を払拭して、自分の強さを証明しました。

沢村忠はなぜ「キックの鬼」と呼ばれていたか?

必殺技「真空飛び膝蹴り」が有名な沢村忠氏は勝率が96%ととても高く、まさにキックの鬼と呼ばれていましたが、実は、必殺技だけでなく、違うことでもこの名が呼ばれていました。それは沢村氏の半生を描いた漫画があったのです。

沢村忠をモデルにした漫画のタイトルが「キックの鬼」

キックの鬼 1

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1969年から1971年に少年画報社から出版されていた「少年画報」に連載された、梶原一騎原作の「キックの鬼」という漫画があります。これは沢村氏の半生を描いた漫画で、1970年10月から1971年3月まで全26話のアニメも放送されています。

またアニメ放送が終了した後すぐに「東映まんがまつり」という映画の一編としても公開されました。この映画はテレビアニメの第11話をブロウアップしたものになります。

アニメの声優に本人を起用したかった

沢村氏の半生を描いた物語なので、もちろん企画をしたときに、沢村忠役の声優は本人を起用すると計画しており、沢村忠本人と幾度と交渉を重ねましたが、本人のスケジュールなどの都合が合わず、断念せざるを得ませんでした。

後に、”沢村氏にそっくりな人物であれば、声も似ているはず。”ということで沢村忠役の声優は朝倉宏二が起用されました。

沢村忠は後のプロレスラーに影響を与えた

キックボクシングブームを引き起こした沢村氏は、現在に至るまでのプロレス界などの人たちに多大な影響を与えてきました。沢村氏に憧れてキックボクシングやプロレス界に入門する子供たちも多くいました。その一人が佐山聡さんです。

佐山聡への影響

格闘技を好きになったのが小学生の時にテレビで沢村氏を見てからと佐山氏は語っており、レスリングや柔道を始めるようになりました。沢村氏と初めて対面した際にはキックを教えてもらい、その理論がしっかりしていてとても驚いたと佐山氏語っています。

ちなみに佐山聡さんと聞いてもピンとこない方もいらっしゃると思いますが、佐山聡さんは「初代タイガーマスク」なのです。今現在でもタイガーマスクは少し名前を変えて5代目タイガーマスクが存在しています。また男性のみならず、女性のタイガーマスクも登場しています。

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