菖蒲の花言葉は色で異なる!ショウブやカキツバタとの違いや名所も!

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ヨーロッパの菖蒲は日本の菖蒲よりも見た目が華やかなので観賞用として楽しまれています。またその香りは心をリラックスさせたり肌のエイジング効果や呼吸器系の調子が悪い時にも有効だと言われています。

ニオイアヤメとは

ニオイアヤメは別名ニオイイリスまたはオリスと言い、茎の先端に白や薄紫色の優雅な花を数輪付けます。原産地はヨーロッパ全域で背丈は40cm~50cmと小さくて乾燥した土地に生育し花期は5月の上旬です。古代ローマで香料として使われてきました。

ニオイアヤメから作られる香水

Sponchia / Pixabay

ニオイアヤメから作られる香水は非常に高価で希少価値の高いものです。土の中の根茎の部分を生育させてから掘り起こし更に数年かけて乾燥と熟成させてから作るので、手間も時間もかかるわりにわずかな量の精油しか採れないからです。

ポプリの材料にも利用

ポプリは香りの強い花や葉や木の実などを乾燥させ香料や精油と混ぜ合わせて容器に入れ、香りを楽しむものです。そのポプリを作る時に「オリスルート」というニオイアヤメの根を砕いたものを使うことがあります。オリスルートに精油をたらして混ぜるとポプリの香りを長持ちさせることができます。

香りには心身への多くの効果があると言われています。ニオイアヤメのように強い香りを放つ花の一つに金木犀があります。金木犀の香りにはどのような効果があるのか興味のある方はこちらの記事をご覧ください。

 

菖蒲(アヤメ)の花が見られる名所5選

_Alicja_ / Pixabay

菖蒲(アヤメ)は日本全国北は北海道から南は九州まであらゆる場所で見ることができ、開花の時期には色々な種類のアヤメの花を楽しむことが出来ます。その中でお勧めの名所を5選を紹介しましょう。

あやめ公園(北海道岩見沢市)

「あやめ公園」は全国あちらこちらにありますが、こちらは北海道岩見沢市の公園です。4.4haの敷地内に168種類約12000株のアヤメ、ハナショウブ、カキツバタなどが植えられており見ごろは7月中旬です。見ごろに合わせて「いわみざわ彩花まつり」が開かれます。

小岩菖蒲園

東京都江戸川区の河川敷に広がる回遊式公園です。4900平方メートルの敷地に約5万株のハナショウブが咲き誇ります。利用料金は無料で休園日も無いのでハナショウブの咲く時期はいつでも楽しめます。

横須賀菖蒲園

3.7haの敷地に5月下旬ころから412品種14万株のハナショウブが咲き誇り日本有数のハナショウブの名所となっています。6月になると「花しょうぶまつり」が開催され園内のホールでコンサートが開かれます。

水郷潮来(すいごういたこ)あやめ園

茨城県潮来市にある公園で500種・100万株の様々な花アヤメが栽培されています。5月の下旬から6月にかけて開かれる「水郷潮来あやめまつり」の期間中はあやめ園の隣りを流れる横川に手漕ぎの舟も運行します。

染谷花しょうぶ園

埼玉県さいたま市にある毎年6月に1か月間だけ開園するショウブ園です。約300種2万株ものハナショウブが植えられており期間外にしっかり手入れがされているので非常に美しい眺めを見ることが出来ます。

古典の中の菖蒲

日本が原産国ともなっている菖蒲(アヤメ)や菖蒲(ショウブ)は身近に見られる花だったので、昔から伝わる民話や遊び、和歌などにもよく出てきます。ここではその中のいくつかを紹介しましょう。

食わず女房の話

日本の昔話の中に菖蒲(ショウブ)のお陰で飯を食わない女房(実は鬼女(または山姥))から逃げられた男の話があります。鬼女に追われて菖蒲の茂みの中に逃げ込むと後から追ってきた鬼女が「菖蒲は毒だから近寄れない」と言って帰ってしまいます。それから人々は菖蒲を軒に吊るして厄除けにし、菖蒲湯に入るようになったと結んでいます。

古今集に詠まれているあやめ草

「古今集」にも菖蒲が詠まれている和歌があります。「ホトトギス鳴くや五月(さつき)のあやめ草あやめも知らぬ恋もするかな(詠み人知らず)」は恋は盲目と言いますが、分別も分からなくなる(あやめも知らぬ)激しい恋の心情を歌ったものです。ここに歌われている「あやめ草」はショウブのことです。

花札に描かれている菖蒲

花札は「花かるた」とも呼ばれるかるた遊びで花の絵が描かれています。その中の高得点札の5月の札は「菖蒲(アヤメ)と八つ橋」とも呼ばれています。しかし背景が八つ橋が掛かる水辺であることから菖蒲(アヤメ)は水辺に咲かないのでカキツバタではないかと言われています。

伊勢物語の中のカキツバタ

平安時代に作られた物語「伊勢物語」の中で在原業平と思われる男が三河の国八橋という場所でカキツバタの歌を詠んでいます。「からごろも きつつなれにし つましあれば はるばるきぬる たびをしおもう」この歌は直接カキツバタを詠んでいる訳ではありませんが、言葉の頭を取って繋げると「かきつばた」になるのです。

きれいな菖蒲の花を見に行こう!

菖蒲の見られる公園は上記に紹介した公園以外にもたくさんあります。6月は梅雨の真っただ中で気分も下がり気味ですが、梅雨の晴れ間に菖蒲の花を見に行ってみてはいかがでしょうか。美しい菖蒲の花を見たらきっと清々しい気持ちになれる事でしょう。

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