トムとジェリー最終回、その内容は?
アメリカのアニメーション界でウォルト・ディズニーに対抗すべくMGM社が製作した「トムとジェリー」は、1940年から80年近くも世界中の人々に愛されている超ロング・シリーズです。
アニメの内容
このアニメは攻撃的だけどどこか抜けているところのある猫「トム」と、体は小さいけれど頭脳明晰なネズミの「ジェリー」が主人公です。
ジェリーを捉えて食べようとするトムの策略を、毎回ことごとく見破り裏をかいていくジェリー。この2匹が繰り広げるユーモアたっぷりのドタバタ劇が、1964年の初放送以降、日本でも人気のアニメとなっています。
「夢よもう一度」の内容
トいつものように執拗にジェリーを追いかけ回していると、突然現れたブルドッグに捕まえられ、逆にひどい目に遭わされてしまう夢を見たトム。目が覚めて夢での出来事と安心しジェリーを追いかけ始めたところ、犬小屋から出てきた本物の「ブル公」に捕まり、夢と同じような目にあわされてしまいます。
これを機に仲良くなったジェリーとブル公を何とか引き離そうと、あの手この手を実行するもトムの作戦はことごとく失敗に終わり、更にひどい目に遭わされてしまう事に。とうとうジェリーを捕まえることを諦めてしまったトムは、自ら睡眠薬を飲みレコードを聴きながら眠りについてしまう、というストーリーです。
あくまでシリーズの最終回
トムとジェリーの最終回と言われているこの回ですが、これはあくまでも長く続くこの作品シリーズのなかで、ある期間のシリーズでの最終回ということです。
1963〜1967年までの期間は、有名なアメリカのアニメーション監督だった「チャック・ジョーンズ」が製作を担当していました。「夢よもう一度」は、いわゆるチャック・ジョーンズ期の最終話ということなのです。
本当に「夢よもう一度」の動画?
物心ついた頃からトムとジェリーを何気なく見て過ごしてきた記憶のある方の中には、シリーズの最終回なんてあったんだ、と思われた方も多いと思います。それと同時に、どんな内容だったんだろうかと、記憶を辿りながら動画を検索して見たのではないでしょうか。
原作の動画は検索から出てこない!
最終回が気になった方は、ぜひ「トムとジェリー」「最終回」で動画を検索して見てください。いくつかの動画が検索結果にヒットしてくると思います。しかし、すでに試された方はお分かりだと思いますが、動画の内容が何か違うのです。
最終回の検索で出てくる最終回
検索結果に表れた動画を見ても、前章で解説した最終回のストーリーとは全く異なった内容である事に気づかれるでしょう。そうです、最終回を検索してもなぜか原作の動画ではない別の動画が出てくるのです。
その最終回はデマ?
検索結果に出てくる動画には、いつものようにドタバタ劇を繰り広げているトムとジェリーは出てきません。ではこの動画はいったい何なのでしょうか。全くのデマ動画なのでしょうか?次章ではその内容にスポットをあてたいと思います。
隠されざるトムとジェリー最終回「夢よもう一度」
ネット上に出てきた最終回はに登場するのはジェリー1匹だけでした。トムはどうなったのでしょうか?そして1匹ぽっちになってしまったジェリーは、どんな行動を起こしたのでしょうか?
その内容は
物語の舞台は2匹が追いつ追われつしていた時代ではなく、すでにジェリーが大人になった未来です。しかし、そこにはもうさまざまな悪知恵を働かせジェリーを捕まえようとするトムはいませんでした。
トムがいなくなった世界で、別の猫をトムの代わりにイタズラの遊び相手にしようとしたジェリーでしたが、思わぬ展開が待ち受けていました。その瞬間ジェリーはトムの本当の気持ちを初めて知る事になったのです。
悲しい別れの物語
この最終回ですでにトムがいなかったのには理由があります。ある日自分の死期を悟ったトムは、ひそかにジェリーの前から姿を消していたのです。そして、ジェリーが気が付いた時には、もうトムはこの世にはいませんでした。
ジェリーが気付いたトムの優しさ
トムのいなくなった寂しさを紛らわそうと、トムより小さくてノロマそうな猫を見つけ、イタズラを仕掛けたジェリーでした。しかし、結果は期待を大きく外れ、隠れていたジェリーの存在を敏感に察知した猫に襲われ噛み殺されてしまったのです。
猫に噛まれ薄れていく意識の中で、ジェリーは初めてトムの優しさに気づいたのでした。そうです、いつもジェリーがうまく逃げられていたのも、トムより賢かったり素早かったりしたからでなく、ジェリーと一緒に遊ぶために手加減をしてくれていたからなのでした。
最終回が話題になり放送休止になったアニメ「スクールデイズ」について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
トムとジェリーの創作された最終回
原作とは全く異なったストーリで、いったい何故?といった疑問も持ち上がる一方、その内容に特別な感情を覚える方も多いのでは?などといろいろと考えされられる「最終回」です。
本当かデマか
上でご紹介した最終回の物語が「本当かデマか」と問われれば、原作のアニメとは異なる創作されたストーリであると言えるでしょう。
しかし、新たに作られた物語を見てみると、原作と違うから「全くのデタラメ情報」と、単純に切り捨てられないように感じる方もいるのではないでしょうか。
原作に本当の最終回は存在しない
前述の通り「最終回」という言い方も正確ではありません。80年余の長い歴史において、当然のことながらアニメを制作する担当者もどんどん変わっていきます。