アルビノとは?全身が真っ白の人や動物の神秘的な姿や苦悩を紹介!

琵琶湖で見られるイワトコナマズやビワコオオナマズのアルビノは「弁天ナマズ」と呼ばれ地域で親しまれています。地元の料理たちの間では武生島の弁財天(日本三大弁財天)の御使いだとされています。

アルビノのは元号とのかかわりも

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「続日本記」の神護景雲2年(768年)9月のところを見ると、7月にアルビノらしき赤い眼の白い亀を手に入れたという記述があります。その次の元号は「宝亀」であり、白い亀がたくさん献上されたことを意味しています。

その他「神亀」も白い亀が出現したことにより改元した元号です。古代では何度かアルビノの亀が元号の由来になっています。おめでたい生き物である亀は人間に与える影響も大きかったのでしょう。

アルビニズムと対極のメラニズム

アルビニズムとは対極に位置するのがメラニズムです。アルビニズムはメラニン色素が少ないのに対し、メラニズムは過度に多く、髪や皮膚の色素が濃く現れます。もちろん人間以外の動物にも存在しています。日本においては報告がなく、まだ確認されていないのが現状です。

アメリカでは南スーダン出身のメラニズムモデル、ニャキム・ギャトウィックさんがいます。彼女は「Queen of the Dark」とも呼ばれており、メラニズムとともに、黒人の権利についても主張しています。漆黒の肌を彼女の個性=誇りとして活躍しています。

アフリカのアルビノは命の危険にさらされる

アルビノの人がもしアフリカに生まれてしまったら…想像もできない悲劇が待ち受けています。色素が薄いというだけで命を失う危険もあるのです。どんなことに巻き込まれてしまうのか、ご紹介します。

アルビノの人はアフリカでは迷信的な呪術の道具になる悲劇も

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アフリカのサブサハラではアルビノの人の身体の一部が迷信的な呪術の道具に使用されることがあります。あらゆる人が富や豊穣、病気の治療や選挙に勝つ事のために他力本願的にアルビノの人の身体を利用します。骨はお守りにし、鉱山に入れば金を掘り当て、網に髪を編み込めば漁は大漁になります。

アルビノハンターと呼ばれるハンターが存在し、学校帰りや遊びに行く途中誘拐されてしまうのです。家を襲撃されることもあります。またエイズにかかった人がアルビノの女性と性交するとエイズが治ると信じられている地域もあり、そんな迷信によるレイプ被害も深刻になっています。

アルビノの人はアフリカでは遺体が高値で取引されている

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アルビノの人の身体はそれが例え一部であってもお金になります。例えばアルビノの身体の部位がすべてそろったもの(手足4本と1対の耳、性器と鼻と舌が含まれる)には7万5000ドル(約670万円)という値が付きます。

アフリカ東部に暮す人の年間収入額は、日本円に換算すると約10万円ほどになります。アルビノの人を一人売ると60年は働く必要がありません。アルビノの人はとても高価で売買されているのです。

アルビノは日常生活に支障がある場合も

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アルビノの人の困難は色素が薄いだけではありません。アルビノという疾患には日常生活にも気をつけなければならないことがいくつかあります。どんなことに気を付けて生活をしたらいいのでしょう。

アルビノの人の日常①紫外線対策が重要

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アルビノの人は体内にメラニンがとても少なく(もしくは全くなく)強い日差しを数時間でも浴びると日焼けをしてしまいます。それにメラニン色素が薄いので皮膚がんを引き起こす紫外線を直接浴びることになり、屋外での行動が限られてしまいます。

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