水害により一度は失われてしまいましたが、1988年に再建され改めて位牌や木彫りの人形が置かれ、花魁たちの魂を慰めています。
花魁淵では僧侶が一緒に殺された説も
花魁が関係した、別の説も存在しています。登山家の原 全教氏は自著に「同じく秘密保守の目的で、花魁だけでなく僧侶も殺害された」と記しています。
この僧侶とは金山の開設に携わった人たちで、金山についての情報に精通したいたためであったとされています。
藤尾橋で突き落とされた僧侶と遊女
この隠し金山の閉鎖にあたり、情報を持った僧侶と遊女たちは足手まといとなりうる存在となりました。
そのため前述にあったように、落合近くの藤尾橋付近に花魁たちを落とされ、五十五人淵と呼ばれるようになりました。そして僧侶たち12人は、現在「坊主淵」と呼ばれている深淵へ落とされたのです。
花魁淵には遊び半分で行ってはいけない
この様に、多くの人たちがこの地で無残な死を迎えることとなりました。その魂は、悲しみのあまりこの地に縛られ続けていると言われています。
行き帰りで事故に遭う
立入禁止となる前、このあたりの道では原因不明の交通事故が多発していました。急なカーブが多い道ではありましたが、観光スポット・心霊スポットとしても広く知られていたため、交通量は少なくなかったのでしょう。
しかし事故の理由をドライバーに尋ねると、「ハンドルが動かなくなる」「女の人が車の前を横切った」など、まさに不可解な理由が返ってくるのです。川から淵の上にまで、彼女たちの思念が湧き上がってきているかのようです。
事故の多さに、「祈交通安全」という文字の書かれた供養塔が建てられました。花魁淵の側を通らない新しいバイパス道路が開通したため、現在の事故率は大幅に下がりました。
女性が行くと取り殺される
この地で目撃される心霊現象では、女性の姿を見た、声を聴いたという内容が殆どです。同じ女性を呼んでいるかのように、花魁淵では特に女性が危険であるという噂があります。
この道をドライブしていた女性の実体験です。その女性は助手席に乗っていましたがこの地に差し掛かり急に気分が悪くなりました。身体が非常に辛くすぐに帰宅をしましたが、その後1週間、謎の高熱に苦しめられました。
花魁淵での心霊現象の数々
心霊スポットである花魁淵は、肝試しで訪れる人が多くいます。通りすがりに身体に影響を与えられるだけでなく、もっと霊的に怖い体験をした方の声も非常に多く語られています。
心霊現象①たくさんの黒い影が見えた
友人と2人でこの地を訪れた方のお話です。藤尾橋に向かって歩いている途中「パチパチ」という音が聞こえ、なぜか動いてはいけないと感じ足を止めました。
後ろから「おーい、あまり遠くへ行くなよ」という友人に声が聞こえ、慌てて引き返しました。友人のところへ戻った後、自分のいた場所を振り返ると蠢くたくさんの黒い影がこちらを見ており、血の気が引きました。
すぐに車まで戻り、帰りの道中で霊感のある友人が「あの場所は危ないな」「お前、崖の方に吸い込まれていくようだったぞ」と言いました。
あの時、「帰るぞ」と呼びかけていたのに、「まだいいじゃん、皆いるんだから」と返すため困っていたそうです。しかし、自分ではそんな返事をした記憶はなかったのです。