上九一色村の現在とは?オウム真理教サティアン跡地の過去とその後に迫る

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地下鉄サリン事件後に警官隊が捜査に乗り込んだ際には、元麻原死刑囚は第6サティアンで瞑想をしていたそうです。中には、サリンの製造を試みていたと思われるサティアンもあり、そこで製造されたものが地下鉄サリン事件ほか、3つのサリン事件で使用されたとみられています。

「出没!アド街ック天国」でも紹介される

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上九一色村のサティアン群には、テレビ番組の「アド街ック天国」が取材に訪れたことがあります。その際教団側は、一部の施設を一般向けに開放し、ルックス自慢の女性信者を出演させるなど、積極的にイメージ向上の宣伝活動を行いました。

上九一色村は地下鉄サリン事件でマイナスイメージが根付く

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地下鉄サリン事件前にも、オウム真理教による犯行とされる事件は多数発生していました。しかし、化学兵器を用いた広範囲でのテロ行為を行い10人以上の死者を出したこの事件によって、世間の教団への信頼は完全に失われ、活動拠点となっていた上九一色村にもマイナスイメージが付きまといます。

オウム真理教はまだ存在する?

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地下鉄サリン事件を受け、危険思想集団として解散を余儀なくされたオウム真理教。しかし、その残党の信者たちは現在でもいくつかの団体に分かれながら細々と活動を続けているようです。教団の思想を引き継いだ信者たちが活動しているため、非常に危険な集団だと言えます。

後継団体といわれている「Aleph(アレフ)」

宗教団体である「Aleph」は、オウム真理教の思想を引き継いだ信者たちが活動しています。オウム真理教が起こした事件は非常に重く見られており、後継団体であるAlephも団体活動の規制に関する法律により監視処分を受けている状態です。

名目上は別の団体ではありますが、オウム真理教の教祖であった元麻原死刑囚の肖像を祭壇に祀るなど、事件に関しての反省は全く見られていないようです。公安の調査によると、ヨガ教室に誘う口実で勧誘をしたり、大学内のサークルに信者を入れ、学生への勧誘も行っているようです。

勢力の拡大を続けるアレフ

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現在でもAlephは精力的に活動を続けており、不動産を購入したり増大した信者数を公表するなど勢力を拡大しています。ヨガ教室や講座など、最初は軽い活動から勧誘する手口のようなので、そのような集まりに参加する場合は慎重に調べてから、参加の可否を決めるのが良さそうです。

宗教施設の集まる「宗教都市」

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上九一色村には、オウム真理教に関係する研究施設や信者の生活スペースが多く作られており、この村を宗教都市にしようという構想が当時はあったようです。日本には、上九一色村以外にも一つの教団の施設が集中する宗教都市と呼ばれる街がいくつかありますので、そちらを詳しく紹介していきます。

宗教都市①奈良県天理市

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国内でもっとも有名な宗教都市といえば、まず挙がるのが奈良県の天理市です。この街は、「天理教」の関連施設が集中して建てられており、同教団の総本山でもあります。町並みはほとんど天理教独自のデザインの建物で埋め尽くされており、天理市に入った瞬間にまるで別世界に入ってしまったかのような錯覚を起こさせる不思議な街です。

宗教都市②栃木県宇都宮市

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実は、宇都宮市も宗教都市と呼ばれています。有名女優の出家で有名になった「幸福の科学」の総本山が宇都宮市にはあり、市内には支部も2か所ほど建てられています。しかし、幸福の科学が発足から30年ほどしか経っていない新しい宗教のため、先程紹介した天理市のように、街の景観などに影響を及ぼすほどの規模ではありません。

現在の旧上九一色村には素晴らしい観光スポットも!

現在は合併により無くなってしまった上九一色村ですが、その近辺には自然を生かした魅力的なスポットがたくさんあります。マイナスイメージに捕らわれず、一度訪れてその大自然の豊かさを体験してみるのはいかがでしょうか?

旧上九一色村の観光スポット①精進パノラマ台

精進湖の近くにある精進パノラマ台は、精進湖と富士山を一望できる絶景スポットです。周囲にはトレッキング用のコースも用意されており、子供連れの家族でも楽しめるハイキングコースからパノラマ台へ上ることが出来ます。

旧上九一色村の観光スポット②青木ヶ原樹海

青木ヶ原樹海は、自殺者の名所として有名になってしまっていますが、豊かな自然を楽しむことのできるパワースポットでもあります。樹海には、樹齢の高い木々が多くあり、鍾乳洞など大自然の神秘を楽しむこともでき、森林浴でのリフレッシュも期待できます。

自殺については、近年の日本では深刻な問題になりつつあります。単純に「怖い」という問題で片づけるのではなく、樹海の自然に触れて、いまいちど生きていることの大切さについて考えてみるのも良いかもしれません。「樹海の落とし物」というサイトもあり、以下の記事で詳しく説明しています。

旧上九一色村の観光スポット③点在する多くの鍾乳洞

旧上九一色村周辺には、日本国内でも有名な鍾乳洞がたくさんあります。中でも有名なのが「富岳風穴」と「鳴沢氷穴」の2つです。鍾乳洞内は非常に涼しく、秋口でも氷の塊を見ることもできます。

鳴沢氷穴は隣の鳴沢村にありますが、2つの鍾乳洞はとても近くにあり、徒歩で15分程度で移動することが出来ます。中にはヒカリゴケなどの珍しい植物も生えており、日常では味わえない神秘的な光景を見ることが出来ます。

旧上九一色村の観光スポット④富士ヶ嶺オフロード

山麓近くの地形を活かしたレジャー施設として非常に魅力的なのが、この富士ヶ嶺オフロードです。県外からもたくさんの人が訪れる富士ヶ嶺オフロードでは、クロスカントリー車のほかバイクやバギーでヒルクライムやモーグルを楽しむことが出来ます。料金も5,000円ほどで、手軽に利用することが出来ます。

上九一色村は無くなったが魅力は満載

大変な騒動に巻き込まれ、残念ながら市町村合併により現在は名を残していない上九一色村。しかし、その地区一帯は富士山を代表する豊かな自然に囲まれ、ゆったりとした時間が流れる魅力的な場所です。

一度訪れれば、レジャーにグルメ、温泉と出会いの連続に虜になること間違いなし!新幹線を利用すれば、東京からは約2時間、大阪からでも4時間程度で訪れることができますので、ぜひご家族やご友人と、雄大な自然の中で素敵な時間をお過ごしください。

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