さらに大人が使っていたのを真似ているうちに、いつしか「死ね」に変換されてしまったのは子供ゆえの残酷さ、また流行ったものには都市伝説が付きやすい…という理由もあります。
他にも、今まで大人が節度を守ってコメントしているニコニコ動画に子供がコメントを書き込むことで、その子が叩かれる…ということも悲しいことにありました。
「またキッズか」「3DSかよ」といった大人の書き込みに子供が傷つき、幸せになるはずのドナルド動画が殺伐としてしまった時期もあり、このようなこともデマに関係しているのです。
ネット上で広まる「らんらんるー」のデマ
ある動画で、ドナルドに扮した人物が人を襲うといったものが拡散し、あっという間に小学生の間に広まりました。また、映画「IT」のピエロ、ペニーワイズとドナルドがいとこでは?といった都市伝説のようなデマから怖いイメージがついてしまったようです。
公式でははっきりとこの説を否定しています。そもそも「嬉しくなるとついやっちゃう」と言ったセリフを「殺っちゃう」と大勢の人が書き込んでいたこと、ピエロ独特の怖く不気味な雰囲気…
デマであるのは間違いないですが、これらが入り混じり、子供の気持ちとしては人に対するいじめの言葉に変換されてしまったと考えられます。
流行りすぎて「らんらんるー禁止令」が発令
子供は独自のルールを作り出すのが得意です。「○○くん、らんらんるー!」という何気ない1言が「死ね死ね、消えろ」と伝える手段にしてしまった児童が増えてしまいました。その結果いじめに繋がったのです。
当時の親の掲示板では、この言葉を「死ね」と解釈している子がいて困っているという内容が沢山あります。
また、当時小学生だった人たちも、学校側から禁止令が出ていたという書き込みが多数見受けられました。意味を知らず使っていた言葉が、呪いの言葉だったというのはあまり気分は良くないです。
いじめではなくても、ただ何となく面白いし流行っているから使っていた、という人もいて、ドナ ルド人気の凄さを改めて確認できる都市伝説でした。
「らんらんるー」のドナルドって何者?
世界中で親しまれているマスコットですが、作られた由来や初代マスコットがいたことを知っている人は少ないです。
1960年代にアメリカのマク ドナルドが生み出したキャラなのですが、そこには数々の設定や、紆余曲折があり、現在の形となったのです。本来の名前は「ロナルド」なのですが、日本では発音しにくいということで変更されました。
1970年代に登場した彼は、子供向けのCMにて「ドナルド パワー」「ドナルド マジック」で子どもたちの悩みを解決するという役割を担ってはいたのですが、見た目が怖いとあまり現実の子供たちのウケはよくありませんでした。
あの真っ赤な髪形は「見つけてもらいやすくするため」なのに、逆効果になってしまったのは残念な部分です。
「ドナルドマジック」でなんでもできちゃう!
彼はホラーな外見ではありますが、気さくな性格をした魔法使いです。実際に流れたCMは魔法を使って子どもたちを笑顔にするという内容でした。
よくしゃべるキャラでしたが、一時期はしゃべらなくなった時もあります。そしてまたしゃべり出したと思ったら、発した言葉が「らんら んるー」だったので視聴者に大きな衝撃が走りました。
初代ドナルドの見た目はホラー
最初に作成された初代は、私達が想像する姿とは大きくかけ離れています。ピエロという設定は変わっていないのですが、鼻は紙コップ、頭にはハンバーガー セットの帽子を被っていました。
服装もボーダー柄で、アフロというより無造作ヘアー、まゆ毛は「M」と雑に書かれていました。しゃべらないこともあり、完全にホラーでした。
現在のドナルドは2代目だった!
その後、大きな変更があり、現在の姿へとなりました。正直変更後もホラーなイメージがあったのですが、例の動画あたりから気さくな彼の言葉、動きにトリコになる人が続出しました。
まさか「教祖」としてこんなに人気が出るとは企業側は思っていなかったので、嬉しい誤算だったでしょう。(信者はマクドナルドに通い詰めることが義務です。)
ドナルド教祖の海外の反応は?
ニコニコ動画からYoutubeに転載された動画は海外でも多くの反応がありました。アメリカだけではなく世界各国の人からコメントが付いています。
始めは戸惑っていた海外の人も次々と洗脳されていき、その様子を見た日本人は「もうやだこの星」というタグをつけ、人気がどんどんと加速していきました。
普通は「もうやだこの国」と日本だけを自虐するタグだったのですが、意図せずともワールドワイドになってしまうところにこの動画の人気さを物語っています。
実際に書かれたコメントや、再現してみた外人さんがいますのでそちらを紹介していきます。
海外の信者たちのコメント
「全然おもしろくないのに50回みている」「JAPANのMcdonaldのコマーシャルなのか?」「リング(ホラー映画)のようで怖い」「子供が泣き出した」
最初はこれくらいのコメントでしたが、海外の人たちも段々洗脳されはじめ、母国の宗教はいいのか?と心配になってしまうほどのコメントが増えていきます。
「彼はイエスキリストに違いない」「哲学の研究に使いたいと思います」「毎日観ていたら洗脳されてしまった!」「この動画のあらゆるステップを真似してみな!痩せるぜ!」
「この動画を観ていれば世界は平和になるに違いない」「人類史上の中で最も偉大な創造物」こんな感じで海外の人も多くの人が洗脳されたと思われるコメントを残しています。
再現してみた外人も沢山いる!
「M.Cドナルドはダンスに 夢中なのか?」という動画が1番再生数が多いことと、奇妙な動きが何度も繰り返されることから、実際に動きを完全再現してみた外人さんもいます。
日本人はコメントを書き込んだり、大辞典を作ることはよくやりますが、ここまでオープンにはしませんよね。文化の違いを感じます。
今でもYoutubeやニコニコ動画に、「再現してみた外人」シリーズが沢山挙げられています。さらにその動画も日本人が編集しなおし、本家動画と比べてくれている動画もあります。
ユーチューバ―がいなかった時代に、顔出しでダンスを披露をした外人さんたちには驚かされるばかりです。
ドナルドマクドナルドは消えた?
最近のコマーシャルでは彼の姿を見かけません。店舗によっては置いてあった等身大のドナルドもいなくなってしまいました。一体彼になにが起きたのでしょうか。
アメリカと日本では異なる理由で彼を起用しなくなったようです。他のCMの怖い話はこちらをご覧ください。
反・ドナルド騒動が起きてしまった!
アメリカでは、マクドナルドを食べ続けることにより健康被害が出て、その宣伝をし続けたド ナルドを起用するな、という運動が起きました。
食生活は自分で管理すべきことなのに、こんな言われ方は酷いことです。
ただ、騒動が起きた時にはすでにアメリカでもCMに彼を出すのを止めることを考えていました。
CMより、チャリティー活動や子供の身の安全を守る活動を始めたのです。アメリカのマクドナルドは決して彼を否定せず、「愛すべきキャラクター」と主張を今でも続けています。
日本では2007年から使われなくなった
日本では、その反ドナルド運動とは関係なく、CMに彼が使われなくなりました。理由は「マーケティングの方向性が変わってきたから」と述べています。
確かに最近のマクドナルドのCMは子供向けではなく、新商品を積極的に紹介したり、限定品を推しています。
有名人や新商品を宣伝に使った方が売れる、と判断したのですね。ハッピーセットもアニメやゲームのキャラが付いてくるようになりました。
しかし、子供向けの「ドナルド マジック」の魔法を受けた子供たちが大きくなり、その魔法が今も続いているからもう必要ない、と考えると嬉しくなります。
ひっそり活動はしている!
日本でも影に追いやられてしまった彼ですが、今でも活動は続けています。小学校や幼稚園に訪問し、身の安全の守り方、食育、上手に横断歩道を渡る方法…など、警察官が行うようなチャリティー運動をしているのです。
魔法で子供たちをハッピーにしていた彼は、今は現実をみて子供たちの幸せを願っています。
他にも、子供たちと遊んだり踊ったりという活動もしています。なんだか一時期はテレビにひっぱりだこだったふなっしーと同じ匂いを感じます。
営業の方が儲かるとテレビから姿を消した芸人さんとも似ています。テレビに出なくても、彼は現地に訪問してお客さんを笑顔にする活動はずっと続けているのです。
らんらんるーを使ってみよう!
一時期は爆発的な人気を誇ったこの言葉は、怖いウワサのせいで禁止令が出た学校もありましたが、本来はみんなを幸せに、笑顔にさせる魔法の言葉です。
動画を観て元気をもらい、実際にポーズを決めてドナルドが望んだ本来の楽しみ方をしましょう。
フィレオフィッシュの魚についてはこちらの記事をどうぞ
桃の天然水のCMの都市伝説についてはこちらの記事をどうぞ