出産のために実家に戻っていた女性が、なんと生後1年半の幼い我が子を残して失踪してしまったという事件です。友人と会いに行く、と家族に言い残し外出したようですが、その後の足取りは一切掴めていません。また、この事件では家族がTVの取材を受けているときに映り込んだ「謎のメモ」の存在が取り沙汰されています。
メモの内容は「洋子の話は信じるな」と書かれたもので、洋子というのは失踪女性の実姉の名前です。失踪当日の状況や、その後の浮気を疑わせるメモの発見など、ほとんどの証言はこの実姉によるものです。また、以前から姉妹の仲が良くなかったため、実姉が知人に依頼し妹に危害を加えたのではないか、という説があります。
日本で起きた未解決怪事件④熊取町若者七人連続怪死事件
この事件は、一つの町で次々と若者がシンナーによる事故死や首つり自殺をした、2ヶ月半以内に起きた一連の事件を指します。死亡していた場所も600m以内の範囲に集中しており、不可解な言葉を残した死亡者もいます。しかし、遺書や自殺の動機も見当たらなかったにも関わらず、警察は事件性ナシと判断してその後の捜査を行っていません。
陰謀説や暴力団説がささやかれる事件ですが、事件発生がバブル崩壊直後であることや、死亡者の半数以上が知り合いであることから、そういうったネガティブな現状に絶望した心理的な要因による連鎖自殺ではないかとの見方があります。負の感情を抱いている人間が、他者の死をみて羨み、後を追うことは決して珍しいことではありません。
日本で起きた未解決怪事件⑤一家五人餓死事件
飽食の時代ともいわれる近代の日本ですが、2000年代に入ってから一家の子供全員が餓死するという不可解な事件が発生しています。近隣住民から異臭の通報を受け警察が家屋に踏み込んだところ、衰弱した家主の女性とその兄、布団の中で腐乱している5人の子供の遺体が発見され、生存者2名はのちに逮捕されています。
この一家の人付き合いは、一家の主である女性がたびたび奇妙な行動を取っていたためか非常に乏しかったようです。事件前にはカルト宗教を立ち上げようと信者を集めており、子供たちも母親のカルト思想に巻き込まれたようです。また、異常な思い込みの強さや思考のひずみなど、母親には精神病統合失調症などの病気の疑いがありそうです。
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日本で起きた未解決事件の真相とは?【強盗事件】
人体にも財産にも危害を与える強盗事件。中には、人質にされていた人や盗難現場に運悪く遭遇してしまった人が帰らぬ人になってしまう最悪のケースもあります。また、現代ほど防犯意識やセキュリティ技術の高くなかった時代には、なんと数億円が盗まれる映画のような事件も発生しています。
日本で起きた未解決強盗事件①三億円事件
犯人逮捕のために公開されたモンタージュ写真が有名なこの事件。犯人は白バイ隊員に変装し、社員のボーナスを積載した輸送車の運転手を言葉巧みに誘導して、現在の貨幣価値に変換すると約10億円にも上る現金を見事奪取したのです。幸い被害者である企業も保険を掛けており、その保険側も海外保険を掛けていたため、国内での損失は0でした。
3億円事件後には、当時現職だった警察官の息子が服毒による自殺をしています。そのため、その人物が実行犯であり、それに気づいた父親が隠蔽のために息子を自殺にみせかけて殺害し、盗まれた紙幣は処分したのではないか、という説があります。盗まれた紙幣は市場に流通しておらず、処分された紙幣についても信ぴょう性があります。
日本で起きた未解決強盗事件②狭山事件
映画「トトロ」のモチーフではないか、という都市伝説な騒がれ方をしているこの事件。被害者は当時高校生だった女の子で、身代金の受け渡しに失敗した後、強姦の末に殺害されています。犯人として逮捕された青年は被差別部落の出身であり、無期懲役の判決を下されています。しかし、これを不当な判決だとして、現在でも冤罪を主張しています。
逮捕された青年は普段から素行が悪く、取り調べ時の態度も悪かったため当初は犯人とする見方が強かったようです。しかし、身代金の受け渡し場所への到達経路や使用人や姉などの関係者の連続不審死など、身内である長兄の財産独占目当ての犯行も疑われています。この事件については、以下の記事で詳しく紹介しています。
日本で起きた未解決強盗事件③八王子スーパー強盗殺人事件
国内でも珍しく、拳銃が使用された強盗事件です。犯行現場の名前をとって「ナンペイ事件」として呼ばれることもあります。閉店後のスーパーで、女子高生2名を含むアルバイト女性3名が、至近距離で発射されたとみられる凶弾により命を落としています。強盗事件とされていますが、金庫に保管されている売り上げ金は無事でした。
売上金の入った金庫にも発砲された痕跡がありましたが、実際には手を付けたような証拠は残っていませんでした。また、財布も無事で金銭的な被害はありません。また、殺害された1人が脅迫文を受け取るなどの嫌がらせを受けていたため、狙いをわかりにくくするためのカモフラージュとして他2名が殺害された怨恨事件ではないかと言われています。
日本で起きた未解決強盗事件④福徳銀行5億円強奪事件
この事件は、犯人が判明しており逮捕まであと一歩だったにもかかわらず未解決となってしまっています。事件の概要としては、現金の輸送車を強奪し積載されている金銭を奪う、というシンプルなものでした。2人組の犯行で、両者とも作業服を着用しており、片方の男は顔に包帯を巻いたミイラ男だという証言がされています。
盗まれた紙幣の通し番号や、犯人の知人による情報提供から暴力団関係者2名を容疑者として捜査が進められました。しかし、うち一人は事情聴取後に自殺し逮捕に至らず、もう一方は海外へ逃亡していたため確保ができませんでした。事件から数年後に別件で逮捕されるものの、時効が成立していたため、福徳銀行の強盗事件は未解決となります。
日本で起きた未解決強盗事件⑤新潟市タクシー運転手強盗殺人事
新潟市でタクシードライバをしていた高齢男性が、売上金目的の強盗殺人の被害にあった事件です。会社に戻らない被害者を心配し、同僚らが捜索していたところ、ハザードランプの点灯した該当車両中で大量の血を流して死亡している被害者が発見されました。売上金はすべて盗まれており、犯人と思われる人物の防犯カメラ映像も公開されました。
その映像から、かなり若い男性が最後に乗車したことがわかっていますが、詳しい身元の特定には至っていません。犯人は清算時に売上金の勘定に集中し無防備になる瞬間を狙ったとみられ、かなり計画的な犯行であることがうかがえます。懸賞金もかけられていますが、事件発生から10年近く経っており犯人の人相も変わり特定は難しいと思われます。
日本で起きた未解決事件の真相とは?【毒殺事件】
ミステリなどのフィクションでは頻繁に登場する毒殺事件。現実の世界でも、不特定多数の人物を狙ったものから、一度に複数人を殺害する目的で毒薬が使用された事件が発生しています。普段何気なく使用している薬品でも、摂取量によっては死に至るものが多々あり、入手の難易度は低いと言えるでしょう。
日本で起きた未解決毒殺事件①帝銀事件
戦後間もない日本の混乱の中、12人もの死者を出した毒殺事件です。犯人は厚生省の所属を装い、近所で赤痢が発生したため服薬してほしいと行員ら16名に毒薬を飲ませます。うち一人が命からがら助けを求めたことにより事件が発覚しましたが、1千万円以上の大金と尊い人命が失われました。
毒薬が特別な機関に繋がりがないと手に入らない可能性のあるものだったことから、戦時中に存在した細菌兵器などを研究していた731部隊の関係者が疑われました。しかし、銀行の支店長と名刺交換をした画家が逮捕、死刑判決を受け獄中死しています。731部隊への疑いの報道がGHQから差し止められたことから、関係者説が非常に有力です。
日本で起きた未解決殺人事件②パラコート連続毒殺事件
この事件は、限られた地域だけではなく日本各地で同様の手口による毒殺事件が発生した一連の事件を指します。南は宮崎、北は埼玉まで、自販機の取り出し口に毒薬を混入したビタミンドリンクを入れて置く同様の手口で行われています。前の購入者の取り忘れではないかと得した気分で油断させ、心理的なハードルを下げる巧妙な手口です。
当時は防犯カメラもなく、一連の事件が組織的な犯行なのか、面白半分の模倣犯なのか、詳しいことは一切わかっていません。しかし、事件の前に発生したグリコ森永事件のように、商品に毒を混入したというような脅迫もされておらず、グ感化された愉快犯によるものではないかと言われています。この事件は、こちらの記事で詳しく紹介しています。
日本で起きた未解決殺人事件③青酸コーラ無差別殺人事件
前述したパラコート殺人事件と非常によく似た手口の犯罪が、該当の事件の7年前にも東京で発生しています。こちらはビタミンドリンクではなく、当時は瓶での販売が主流だったコカ・コーラに青酸化合物を混入するという手口です。死者は2名ですが、大阪でも同様の手口での犯行が1件起きており、関連が疑問視されています。
犯行範囲が狭いものだったため、近郊に住んでいる犯人が憂さ晴らしや、いたずら目的で毒薬を混入したと考えられています。しかし、当時は防犯カメラの普及はされておらず、犯人の特定や容疑者の浮上にも至りませんでした。しかし、この事件を受け瓶の使いまわしを減らし、使い捨ての缶タイプの販売が主流になるなど影響を与えています。
日本で起きた未解決事件の真相とは?【放火事件】
現在の法律でも、有罪になればかなり重い罪状が課される放火事件。炎が燃え広がれば、焼死だけではなく一酸化炭素中毒による二次被害が発生し多くの死者を出すケースもあります。また、凶器の刃物や毒薬を飲ませるなど、不審なものの持ち歩きや行動が必要なく、警戒されずに誰にでも犯行が可能なのが恐ろしいところです。
日本で起きた未解決殺人事件①歌舞伎町ビル火災
眠らない町として有名な、かの新宿歌舞伎町。ネオン輝くこちらの町でも、過去にも死者44名を出す悲惨な火災事件が発生しています。被害にあったビルは麻雀店やパブが入っている、いわゆる雑居ビルです。防災設備は設置されていましたが、使用できない状態だったり建材でふさがれていたりと十分な状態ではありませんでした。
火災の発生前に、ビル内に入っている麻雀店で火災をほのめかすような発言をした男がいましたが、麻雀店の顧客名簿はほとんどが偽名であり、身元の特定はできませんでした。出火元がガスメーター付近であることが分かっているため、麻雀で負けた男が腹いせに放火をした、という説が有力だと思われます。
日本で起きた未解決殺人事件②長崎屋火災
こちらの放火事件も、建物の管理者側が防災を怠ったために被害が拡大した事件です。兵庫県にある長崎屋で、商品であるカーテンが火元となり従業員と客合わせて15人が火災に巻き込まれ死亡しました。防火扉が段ボールなどの雑品で閉鎖できない状況になっており、上階にまで被害が及び一酸化炭素中毒の死者を多く出しました。
放火犯の特定については、店内にいた客数が多かったことや、被害店舗に対する怨恨なども捜査では見つからなかったため一切不明のまま時効を迎えています。放火をした犯人が許されないのは当然ですが、消防署の再三の指導にも従わず防災を怠った管理者側にも重い責任が発生した事件であり、2名が管理責任を問われ有罪になっています。
冤罪発覚により未解決となっている事件
真犯人ではないのに、でっちあげ、捜査ミスなどで罪のない人が捕まってしまう「冤罪」。近年では痴漢冤罪で社会的被害を被ったなど、耳にすることが多くなりました。犯人逮捕により事件解決かと思いきや、捜査を続ける中で冤罪が発覚し、結局未解決のままになってしまっている事件も存在します。
真犯人が見つかっていない事件①東電OL殺害事件
被害者は、大企業である東京電力に努める女性管理職のエリートでした。自宅マンションの部屋で絞殺されているのを発見され、のちに犯人としてネパール人の犯人が逮捕されます。また、被害者は大企業に勤める管理職でありながら、夜は不特定多数を相手に売春をしていたという衝撃の事実でも話題を呼んだ事件です。
逮捕されたネパール人の男性は無罪を主張し続け、のちの捜査によって判決が覆されました。被害者が不特定多数の相手と性的な関係を持っており、金銭のやり取りもしていたことから痴情のもつれによる怨恨殺人の線が濃厚です。しかし、容疑者の絞り込みは難航しているようで、現在でも真犯人確保には至っていません。
真犯人が見つかっていない事件②舞鶴女子高生殺人事件
2008年の京都・舞鶴市で女子高生が顔を中心にひどい暴行を加えられ、失踪翌日に遺体となって発見された痛ましい事件です。こちらも事件発生から約1年後に犯人と思わしき男が逮捕されていますが、証拠不十分として無罪判決がされています。
しかし、その容疑者の男は別件の傷害事件で逮捕、起訴されます。そして、その収監先の拘置所で同室となった人物に衝撃的な告白をします。それは、舞鶴市の事件の犯人は自分だ、という内容の自白だったのです。打ち明けられた人物によれば、容疑者は夜な夜なうなされていたようですが、舞鶴の事件で再捜査されることはなく、獄中死しています。
日本の公訴時効は廃止になった?
「時効が廃止された」という情報を、うっすら覚えている方は多いと思いますが、その詳細については知らない方が多いのではないでしょうか?2010年に、日本で発生した犯罪の時効を廃止する法案が可決されています。しかし、それはすべての事件に対してではなく、特定の事件に対してのみ適用される法案なのです。
可決後即施行された「時効廃止法」
時効廃止法は、通常の可決法案とは異なり可決されたその当日中に施行されました。その可決法案の施行に手間取っている間に、時効を迎えてしまう事件を作らないように、という配慮があったようです。施行後の事件だけではなく、未だ時効を迎えていない過去の事件にも適用され、被害関係者たちの希望となりました。
重罪は廃止、致死罪などは延長
警察の捜査人員にも限りがあるため、発生したすべての事件に対しての公訴時効が撤廃されたわけではありません。放火殺人や被害者数の多い殺人事件など、判決が一番重たいもので死刑になる事件については時効が撤廃されました。しかし、人を死亡させた犯罪でも無期懲役が最高になる致死罪については期間が2倍に延長されます。
まだまだ残る日本の未解決事件とその真相
日本の警察は世界でも優秀だと言われていますが、それでも数多く残る未解決事件。被害者遺族がどれだけ複雑な心境で長い辛い時間を過ごし、どれだけ犯人に対して正しい裁きを受けてほしいと願っているかは想像に難くありません。
時間の経過により、物証は失われ人の記憶も薄れていきます。中には意図的に証拠が隠滅され、解決に至れない事件もあるかもしれません。他人に対する関わりが薄く冷たい時代と言われる現代ですが、一人一人が卑劣な行為は許さない、という強い心情を持って周りに気を配ってみれば、また違った未来が開けるかもしれません。
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