梅川昭美とは？悲惨な過去を持つシリアルキラー
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今も歴史に残るほどの凶悪な人質事件を起こした男であります。1979年の北風が吹きつける1月26日に起きています。ターゲットにしたのは、お金がたくさんある銀行でした。
男は幼いころから大変貧しい家庭で育っており、人一倍金銭の欲求が強く、いつか大きなことをしたいと密かな計画をしていました。
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42時間も立てこもり、無差別に4人の尊い命を奪いますがその反面で、子供と妊婦は人質にいても即解放しています。残忍非道でありながらも優しい性格を持ち合わせてもいたのです。
今回は、シリアルキラーと異名を持つ昭和の悪人の素性と騒動を起こさねばならなかった背景について解明していきます。
梅川昭美の不幸な生い立ちと両親との関係
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広島に住む46歳の父と42歳の母の間に生まれています。今は40代の出産も多くなっていますがこの時代ではかなり珍しいケースでありました。
幼いころから極貧生活をしていて、なぜ自分の家だけが苦しいのかと貧しいことを恨んでいたとされます。彼の極悪な性格はどのようにして形成されたのかを、まずはみていきましょう。
梅川昭美の生い立ち①両親が離婚、父親に引き取られる
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父親はヘルニアとリューマチを患い歩行が難しく定職に就くことが難しかったようです。そのため、しがない生活から逃れられず、母が必死に家計を支えました。
11歳のときに、両親は離婚し家を出ていく形で新生活がスタートします。男親一人で子育ても仕事もしていくことは大変なことです。
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実家を頼り引っ越すのですが、疎遠であった家族との折り合いが悪く、その雰囲気に耐えられなかった彼は、移り住んで1年後に家を飛び出しています。
まだ中学生のため自立するには早すぎます。母親を頼り一緒に暮らすことにしたのです。現在3人に1人が離婚経験者といわれます。
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珍しいことではなくなり、手当も充実しており弱者に優しい風潮になっています。当時は異例であり女一人で育てていくことは大変過酷なことでもあったのです。
社会へ出て金銭を得ることは、今以上に厳しいことでした。
梅川昭美の生い立ち②中学時代から非行に走り、高校は中退
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働かなければ食べてはいけません。寝る時間も惜しんで朝から深夜まで働きづめでした。息子のために必死でありましたが、共有する時間すら全くと言っていいほどなかったといいます。
放置の状態であった彼は、心の寂しさを次第に非行へ向けるのでした。タバコを吸って無差別に暴行しては補導をされています。極めつけはオートバイの窃盗で捕まっています。
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この件で高校は強制退学となっています。貧しいながらも必死で勉学だけは人並みに身につけさせようと入学させた母の願いも叶わず、4カ月の在籍となり一学期だけの高校生活でした。
梅川昭美の生い立ち③両親が復縁するも梅川昭美は独立を選択
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荒れている息子を何とか更生させようと、両親は再度関係を修復させ、家族として向き合おうとします。願いは届かず彼は一人暮らしを始めてしまったのです。ここからが悪夢の始まりでした。
住まいの賃料や遊ぶお金欲しさに、たまたま目に留まった豪邸であった土建会社経営者宅に忍び込み、当時23歳だった罪のない社長夫人を必要以上にナイフで刺し殺しています。
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近くにあった現金と通帳が入っている金庫を持ち、逃げたのですが、あっけなく逮捕されています。凶器となったナイフは鋭い先が折れるほどの力を加えているのがわかっています。
この一連は後ほど詳しく解明していきます。
梅川昭美の生い立ち④少年院を出たあとは真面目に働いていた
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犯行の理由は、邪魔だったこと、そしてみんなは普通に暮らしていけているのに、なぜ自分だけが貧しく苦しまないといけないのかと語ったといいます。山口県に位置する少年院に収容されます。
裁判官に心配されていたのが、病的ともいえる人格が深く形成されているため簡単には更生できないのではないかということでした。
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表に出た後は改心したかのように真面目になり、必死に働いてお金も稼げるようになったのでした。安定してきたのには、20歳から7年交際していた女性がいたことも一因とされています。
自分を慕ってくれる相手がいるということは、気持ちが前向きになり穏やかになれたことでしょう。
梅川昭美は父親の葬儀には参列すらしなかった
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一時期は父子で生活していたのですが、関係が希薄でありました。離婚の理由は父の女グセの悪さと定職に就けなかったことから始まった気持ちのすれ違いでした。
闇貸しへの返済に日々追われ、寝る時間を削ってまでも勤めた母や、自分を苦しめたという怒りにも似た感情がずっとの奥底にあったようです。
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最期のお別れでもある葬儀に足を運ばなかった様子をみると、相当確執を抱えていたことがうかがえます。
梅川昭美の母親に対する尊敬と歪んだ愛情関係
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高齢で授かった息子を溺愛しました。実は彼の前に長女がいましたが亡くなっています。それ故に余計可愛かったことでしょう。
余分なものが買えないほど家計は厳しかったのですが、欲しいものを与えたり本人の意向に沿うようにと甘やかして育てていたといいます。
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女手一つで育てていたころは、育児放棄のような状態から非行へ走りました。尊敬の気持ちはあったものの暴力をふるい、ぶつけようのない心の闇を発散していたかのようでした。
まるで小さな子供が赤ちゃん返りをして愛情を確認するかのような反発にみえてなりません。
梅川昭美が起こした事件①大竹市強盗殺人事件
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遊ぶお金や生活費欲しさに罪のない人を絶命させています。これが悪への入り口でした。幼少期から極貧生活を虐げられていたことで、心までもが荒んでおり、金品に執着しています。
なぜ己の体を動かして稼ごうという意欲にならなかったのでしょうか？盗人を行った一連について詳しく解明していきます。
お金に困った梅川昭美は土建業者宅に強盗目的で侵入
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15歳だった少年が一人で暮らすには生活能力がなさ過ぎたのでしょう。家賃や食料代、まだまだ遊びたい盛りですから交遊費も必要でした。バーでバイトはしていたものの足りませんでした。
現在では副業があったりと働き方のバリエーションが豊富でありますが当時は難しく、やり繰りが出来なかったために犯してはならないことを思いついてしまうのです。
梅川昭美は23歳の女性をめった刺しにして殺害
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社長宅をターゲットとしました。ただその場にいただけの妻を必要以上に刺しています。23歳という未来ある若い婦人は息絶えたのです。
裕福な生活ぶりを目の当たりにして、幼いころからの貧乏な生い立ちが走馬灯のように蘇っていたのでしょうか。ナイフの先は曲がっていたほどの力を加えて刺していたといいます。
梅川昭美は少年院に入るが僅か1年半で退院した
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残虐で勝手な犯行だったため、大人であれば死刑が妥当だという声がある中、まだ15歳という若年がネックとなり少年法で守られています。
裁判官は、彼の行いに対して更生するには難しいという見解を述べながらも、たった1か月半という短さで表に出しています。
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現在ではありえないほどの期間でありますが、当時は少年が犯す騒動は少なかったためといわれています。ただこの期間では、更生するとは言い難く社会へ適応できないでしょう。
梅川昭美が起こした事件②三菱銀行人質事件
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一時期は真面目に働き、安定したかのように見えましたが性分というものは簡単に変えれるものではないものです。強盗殺人をした16年後に、また震撼させる騒動を起こします。
42時間に及ぶ銀行立てこもり事件であり、犯行前にはアフロヘアという奇抜なスタイルにして臨んでいました。この一連についてみていきましょう。
梅川昭美は三菱銀行北畠支店に侵入し5000万円を要求
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30歳になったら、でかいことをしたいと周囲に告げていたようです。聞いていた者たちは仕事で成功を収めて名声を残したいという意味と考えたのではないでしょうか。
まさか今も歴史に残る壮絶なことを犯すとは想像もしていたかったでしょう。ゴルフバックに銃2丁を入れてサングラスをはめて店内に入ります。
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シャッターを下ろして、外部から見えないようにと告げた後、10秒以内にバッグの中に5000万を入れろと天井目掛けて発砲し、威嚇しながら指示をしたのです。
梅川昭美は客と行員30名以上を人質に取り籠城
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突如起こった出来事に周囲は騒然となります。店内にいたお客12人と従業員31人が人質となっていましたが、妊婦と子供を見つけると危害を加えることなく帰しています。
4名は解放されたので、39名が中に閉じ込められ悲惨な時間を過ごすことになったのです。逃走用車両も準備していたことから、目的が済めば逃走しようと企んでいたのです。
梅川昭美は事件発生から3分で3人に発砲
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緊急電話をかけようとした男の行員は、見つかり撃たれました。しばらく息は続いていたものの救出に時間がかかったため出血多量で死去しています。
3分以内に強盗現場から立ち去れば逃げ切れると情報を得ていたのですが、すでに囲まれて予定通りにならなかったことに腹を立てています。
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いきなりの要求にもかかわらず目的としていた金額が集まらなかったことに対して、支店長が悪いと口実をつけ至近距離で引き金を放ち絶命させています。
最も歳を重ねていた男性には生意気だと言い、銃口を向け狙っています。発生から数分で発砲しているのです。自分に不都合が起きると武器を突き付けて荒れました。
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すぐ退散しようと頭では練っていたようですが想像以上に早く、警察がまみれになったため逃げることが出来なくなり、にらめっこが始まったのでした。
事件発生3日目の朝に特殊部隊が突入し梅川昭美を射殺
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女性銀行員を盾にすれば自分は狙われずに済むと考えたのでしょう。裸にし、バリケードを作らせ阻止しています。ただ一人、片親と判明した女性は服を着ることを許されています。
あまりにも長時間で埒が明かないことから、母親が説得にあたろうと電話を掛けますが切られてしまい失敗しています。
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手紙にして息子へ伝えたことで想いが多少伝わったのか、トイレの使用をなどにも服を着ることが許されるなど、動きに変化がありました。ただ容赦ない攻撃は止まりません。
警官に向けて発砲し、被害者は4人になってしまいました。本人も疲れが出始め、知らないうちに寝入ってしまったところを狙われています。目の前での終末は、中にいた人たちにとってトラウマに残る画面となったことでしょう。
犯行の動機は「借金返済」と「母親のため」だった
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早くから自立をしていたため、知人から借りた借金があったため返す目的と、ずっと貧しい生活を強いられていた母のため、遺産として残してあげたかったというのが一番の動機のようです。
バーテンダーとして雇われていた店は、潰れてしまい失職していたのです。自分で事業を始めたものの、軌道に乗らず多くの負債が残っている状態で、どうにもならなかったのでしょう。
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500万を用意させ、銀行従業員に返済先メモを手渡し即刻動くように指示しています。後に盗人行為による完済は、却下され充てられたお金は元に戻されています。
犯罪をして手に入れた資金ですので、許されることではありません。ですが母親想いの息子であったようです。小さいときから一番近くで苦労している姿を見て、なんとかしたいという彼なりの想いが強まったのでしょう。
梅川昭美は射殺前にお世話になった人へ連絡していた
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すでに40時間以上室内に閉じこもり、自分の未来はないと悟ったのでしょうか。親しくしてくれていた人物らに感謝を述べるため電話をかけています。
麻雀仲間であったり、行きつけの喫茶店の店主、スナックのマスターと最後となるメッセージを告げています。支払いが残っている相手には、丁重に詫びてツケの分を会計することを伝えました。
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すでに4人もの死傷者を出し、後には引けない現況は死しかないと思ったことでしょう。母想いな一面や妊婦、子供、片親で育った人への配慮など、社会的弱者に優しくできる心も備えていました。
罪人ではなく、もっと違った方面で活躍するパワーへ変えていけば未来は違ったことでしょう。
狂気！梅川昭美の異常な言動！
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日本中を震撼させた悍ましい騒動は、強盗という行為だけでなく異常な経緯が浮き彫りとなったためです。特定の人物には優しく接することができます。勤務態度も真面目で人当たりが良く評判が良かったようです。
ですが容赦なく悪魔のような裏の顔も持っていました。順番にみていきましょう。
梅川昭美の異常な言動①「邪魔だから殺した」
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少年時代に初めて及んだ犯行のときに発した言葉であります。遊ぶ費用が欲しくて身勝手によそ様の邸宅へ入っていますが、反省の念を述べることなく言い放っています。
6箇所以上の深い傷が致命的となっているのですが、予定通りにいかない人物は全て邪魔という認識になってしまうのでしょう。
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そして貧困がコンプレックスとしてあったので、裕福な家庭像を目の当たりにしたとき怒りのような嫉妬が込み上げてきて、執拗にまで刺したともとれます。
梅川昭美の異常な言動②女性行員を裸にして肉の盾に
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警察から攻撃されないよう対策をとるためバリケードを作っています。裸が見たくて命令したのではなく、自分はお殿様であり家来である人質は、どんな内容であっても従わなければいけないことを証明したかったようです。
