Googleなどの検索サイトやブラウザにある、検索結果をすぐに表示できるように作られた機能をキャッシュと言います。Youtubeの削除された動画などを含むたくさんのURL情報が残っているのでこれを利用してサルベージします。
YoutubeのアドレスバーにあるURLを少しいじります。削除された動画を表示した時のURLの先頭に「cashe:」を付けてEnterを押すだけです。Youtube上にキャッシュが残っていれば削除された動画もまた見ることができます。
インターネット図書館で探してみる
Youtubeで「この動画は削除されました」と、タイトルすらわからない場合でも、アドレスバーにはURLが必ず表示されているので、そこからインターネット図書館と呼ばれる「Internet Archive」で動画のURLを検索してみましょう。
サムネイルからアカウントまでの情報が閲覧できれば、削除された動画も見ることができるようになるはずです。ただし、本物の呪いのせいで削除された動画はこの限りではありませんのであしからず。
Contents
sm666にはYoutube版や新作も存在する!
sm666がぴろぴと氏によってニコニコ動画に投稿されてから、現在ではYoutube版と新作Another Youtubeも公開されました。どちらも笑う要素は一切排除した、ぴろぴと氏が得意とするシュールなFlashコンテンツの魅力が、恐怖を通じて余すところなく表現されたコンテンツです。
username:666
まずは2008年にYoutubeに投稿されたusername:666。舞台をニコニコ動画からYoutubeへ移してのコンテンツです。Windows・IEのブラウザが妙にリアリティがあります。こちらも操作不能に陥り画面がドス黒い赤になり、畳み掛けるようなラスト前作より恐怖を感じさせてくれます。
Another Youtube
こちらはニコニコ動画に投稿されたAnother Youtube。何故か画面内で閲覧しているのはYoutubeだと言う洒落の効いた作品です。こちらもオリジナルと同じく古いタイプのIEブラウザが泣かせます。内容はやはりすべての操作が無効になり、これでもかと恐怖を煽ってくる作品です。
sm666を生み出したぴろぴとはどんな人?
恐怖の動画sm666を生み出し、シュルレアリスムな作風で知られるFlashクリエイターであり、実に20年近く淡々と活動し、アンダーグラウンドの巨匠とも呼ばれる才能を持ち合わせたぴろぴと氏とは、一体どのような人物なのでしょうか。
FLASH黄金期からホラー系ムービーを作成
2001年頃のFlashアニメーション黄金期から活動を開始し、主にホラー系動画制作でその名を知られ常に第一線で活躍しつつ、現在ではYoutubeや自身のウェブサイトなどで作品を発表し続けている映像クリエイターです。
シュールで不気味な作風が特徴
シュルレアリスムで著名なマックス・エルンストやヤン・シュヴァンクマイエルに傾倒した作風が特徴です。代表作はsm666のYoutubeバージョンである再生回数1220万の「username666」それに次いで139万の再生回数を誇る「DOLL」などが有名です。
怖いだけじゃなく暗喩や示唆にも富んだ動画
2010年頃からは初期のようなシュールな作風からメタファーな作品を多く制作しており、廃墟で撮影した「のろいちゃん」や、改造した空き家と実写のコマ撮りアニメーションを組み合わせた作品を多く制作しています。
動画作りのために自宅も改造!?
動画「ぼくのうちをつくってみた」では自宅を改造しセットとして使用しています。また、空き家となった祖父の家もアトリエとして映像作品「My house walk-throgh」を制作し、インスタレーションとアバンギャルドな表現の実験を行ってます。色彩が初期のFlash作品に代表される色濃いものに戻りつつあるようです。
ぴろぴとはアリが好き?
ぴろぴと氏のYoutubeチャンネルにはペットのアリの飼育日記的な動画「Queen Ant A-chan’s Egg Diary」シリーズが公開されています。あまりにも両極端な動画に思わずほのぼのしてしまいます。YoutubeとTwitterのヘッダー画像もアリをモチーフとしているので相当好きなのでしょう。
ぴろぴとの作品は海外でも大人気!
海外にもその名を轟かせたぴろぴと氏は、フランスで開催された「ショートフィルムフェスティバル」ではシュールな世界観の代表作「DOLL」が上映されており、世界で通用するアンダーグラウンド映像クリエイターとして知られています。
sm666を生み出したぴろぴとの他の作品をご紹介!
20年近くに渡り制作されたぴろぴと氏の作品の数々をYoutube版(一部Twitter)でご紹介します。username666で日本はもちろん海外にまで広く知られることになった、ぴろぴと氏のシュールで耽美な世界観を味わうことが出来ます。
ぴろぴとの作品①「Doll」
2005年に制作された最もよく知られるぴろぴと氏の代表作品のひとつ。女の子が殺され強姦され腐ってハエがたかり死ぬという内容ですゴシックとシュルレアリスムのコラージュは、影響されている寺山修司や表現主義的なイメージが特徴です。自室に大量発生したハエからインスピレーションを受けて制作された陰惨な内容の作品です。
ぴろぴとの作品②「溺れる女」
2007年に制作された画面の枠の中に更に枠を利用するジョセフ・コーネルの作風を彷彿させる作品です。アリの生活をアニメーションにするつもりが何故かホラーエロティック風に変更されました。同じく2007年の問題作品sm666の作中に再生される動画にも使用されました。
ぴろぴとの作品③「ちっちゃなちーちゃん」
ぴろぴと – ちっちゃなちーちゃん@PiroPito pic.twitter.com/RQArnRThl2
— 電子ドラッグ紹介 psychedelic (@ElectronDrug) January 21, 2018
2チャンネルのニュース速報板でも話題になった2006年制作の作品。アンダーグラウンドFlashに関心のない一般客をターゲットにしたイベントで、この動画を上映したために場内は騒然となりハプニング状態でした。アウトサイダー・アートに感化され直球勝負をしかけた意欲作品です。
ぴろぴとの作品④「留守番」
作中で突然雰囲気を変化させる演出にこだわっていた2003年の作品です。耽美的から絵本タッチへの切り替えが極端で興味深いです。このあたりから幼女ものに目覚めたようで、ぴこちゃんというキャラクターが登場し、こちらの絵本風アニメーション作品「ぴこちゃん物語」も制作されました。
ぴろぴとの作品⑤「ありさんのおそうれつ」
「留守番」とは逆のパータンの演出が特徴の2003年の作品です。絵本タッチから耽美的への変化「怖い」がかわいくなるよりも「かわいい」が怖くなる方が嫌だろうな、と考え制作したそうです。1960年の「アンダルシアの犬」1969年の「薔薇の葬列」などの影響を受けた作品です。
sm666以外にも!検索してはいけない動画
都市伝説でも良く耳にするような検索してはいけない動画は、sm666以外にも数え切れないほどあります。リアルのグロ画像や閲覧注意などの悪趣味なものではなく、呪われたり、パソコンにウイルスが侵入する事も無く、ちょっとだけゾッとするような「検索してはいけない動画」をご紹介します。
検索してはいけない動画①「NNN臨時放送」
深夜にテレビをつけると映し出される、ゴミ処理場を背景に「NNN臨時放送」というテロップが流れて、悲しげなクラシックをBGMに大量の人名がスタッフロールのように流れ、「明日の犠牲者はこの方々です。おやすみなさい」と終了する動画です。本当にそんな放送が?NNN臨時放送について詳しく知りたい方はこちらもどうぞ。
検索してはいけない動画②「赤い部屋」
有名なホラー系Flash作品です。ネットを閲覧しているとポップアップ広告に「あなたは好きですか?」の赤いポップを閉じたが最期、その人は殺されてしまうという都市伝説を検証する、という動画です。ダウンロード可能なのでセキュリティを切ってからオフラインで視聴するのがおすすめです。
検索してはいけない動画③「もぺもぺ」
「BMS」の音楽制作イベントに投稿されたLeaf氏の楽曲で、恐ろしいPVはOptie氏による作品です。絵本タッチで進行するほのぼのとした楽しそうな画面が、次第に不穏なイメージに変化していきます。ラストでは辺り一面に、口の周りに手の花びらの花や、空を覆うほどの目が衝撃的です。
検索してはいけない動画④「日本国尊厳維持局」
「日本が戦争などで膨大な被害を被りそうになった時に、被害が及ぶ前に全国民に自決を迫るフィルムが、蛍の光と夕日をバックに流れる」というもの。元々フェイク動画であり、アメリカのクリエイターが投稿したLocal58という動画が元ネタです。
ぴろぴとの完全初見マイクラ実況更新中
サバイバルやブロックを積み上げて建築する人気のゲームマインクラフトを、プレイはもちろん動画視聴経験ゼロの完全所見で初プレイに挑戦する事をコンセプトにした、sm666とはまったく違うぴろぴと氏の実況動画が熱いと評判です。「とりあえず目の前で動くものは攻撃する」方針だそうです。
目の前の羊を素手で攻撃
まったくの情報を排除した形でマインクラフト実況を始めてしまった、ぴろぴと氏が自らの肉声で語りながらマイクラ世界へと飛び込んでいきます。初めてなので勝手がわからず素手で羊を倒し、羊毛と羊肉をゲットしたそうです。2017年の夏から継続してYoutubeチャンネルに更新し続けています。
最新118回目の実況動画が更新
2019年5月にはPiroPito First Playthrough of Minecraft #118 が更新され、メキメキと腕を上げているようです。ぴろぴと氏はどうしたのでしょう?最新作には上手な子供が数人でプレイしているような様子が伺えます。確かにマインクラフトというゲームはシュールな趣があるのかも知れません。
sm666は都市伝説化した恐怖の動画!ぴろぴとの今後にも期待!
呪いの動画ではなく、完成度が高くリアリティのあるホラーFlash動画だった「sm666」日常的に親しみのある動画共有サイトでの緊張感と恐怖感溢れる構成は本当の呪いのビデオのようでした。制作してくれた世界的アンダーグラウンド映像クリエイターぴろぴと氏の今後の活躍にも大いに期待します。
明日の犠牲者がテロップで流れるNNN臨時放送の記事はこちら
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