御殿場事件の真相とは?井上さゆりと少年たちの現在は?免罪じゃない説も?

少年達はこの裁判の中で自分たちが犯人ではないという事について理由を話すのですが、その内容がかなり強固なものであり、事件が起きた日にはそもそも友人とお店で食事をしており、注文した内容の記録もあります。

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他にも少年のうちの一人はこの事件が起きた日にアルバイトに行っており、そこでも記録がとられていたことからそもそも事件を行うこと自体が不可能です。しかしこの内容は少女が事件の日にちの内容を変更したことから信憑性がないと却下されてしまいました。

御殿場事件裁判②二審では事件日の天候や現場状況の矛盾が露呈

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2回目の裁判ではさらに少女の話す内容に食い違いが生まれることになります。最初の方は事件が起きた当日の天気について雨は降っておらず、傘を使用した記憶もなく、服も濡れたわけではないと話していましたが、彼女が最初に話した事件の起きた日にちには大雨が降っていました。

この点から彼女が嘘を話していた可能性が高いという事になります。雨が降った事件当日は台風が通過する大雨だったそうで、彼女が少年達に連れていかれた公園もかなりの量の雨が降っており芝生に倒されたという事件内容も服が濡れた形跡がないことから明らかに内容が食い違います。

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さらに事件が起きた現場では工事が行われていましたが、少女が事件の起きた日にちを変更した時には工事自体がなく、少年達は工事が起きていたと話しておりこの点も内容に食い違いがあります。この数々の証言の食い違いからこの事件が少女が嘘を作る為に作り上げた空想の事件の可能性が出てきたのです。

御殿場事件裁判③最高裁で被告人らに懲役1年6カ月の実刑判決

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このように数多くの話す内容の食い違いが明るみに出たりことごとく少年達の話す内容を却下するという不振な展開で裁判が進んでいき、最終的に少年達には有罪が宣告されることとなりました。数多くの怪しい部分を残しながらの判決という点に、今なお疑惑の声が聞こえているのです。

そして判決の内容ですが、主犯だとされる4人の少年達には1年と6か月の服役が課されてしまいます。最も年齢が低い少年のうちの一人にも有罪が認められるなど厳しい判決が下されました。1回目の裁判の中で彼らが話した内容は、少女の話す内容とは打って変わって聞き入れてもらえなかったという点には少しばかり疑問が残ります。

御殿場事件は冤罪説が濃厚

ここまでこの事件の裁判の内容について見ていきましたが、少女の話す内容には怪しい部分が数多くあり、現在でも冤罪だと考えられる意見が濃厚です。ではここからはどうして今回の事件が冤罪だと言われるのか、見ていきます。

御殿場事件の訴因内容が何度も変更され虚言の可能性が浮上

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この事件を疑う理由の一つに彼女の話す内容がかなりの頻度で変更された部分にあります。前述したように中には起きた日まで変わっており、この点は普通ならあり得ないことです。内容を調べていけばいくほど話している内容が具体的ではなく嘘なのではないかと疑惑が強まるようになりました。

しかし捕まえられた少年達が自ら犯人であると話してしまった事やかなり無理やりにではありますが彼らが主張する犯行を行っていない事に関する話が証明されなかったこともあり、この事件は本当に起きたと信じている人も一定数存在しているのも事実です。

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少女は数多くの食い違った証言をしながらも話す内容は全て事実だという姿勢を貫きました。これに関してはもし嘘だという事が分かた場合には少女側が罪に問われる可能性があったからだと考えられるのです。

冤罪説の根拠①コンビニ店員による証言

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この事件が少女のついた嘘だと疑われる理由の一つに彼女が逃げ込んだというコンビニで当日働いていた店員の話があります。それによると彼女は犯人たちから逃げた際に身を守るためにこちらに逃げ込み、ここから親に電話を掛けたのだそうです。

しかしながら働いていた物からの話を聞くとそういった少女はいなかったと話しており、店の中に電話をかけている人はいなかったとしていました。この話を裁判で店員が話した時、一気に周りがざわつくほどの事態になったようです。それほどこの話には彼女が嘘をついているという確証が見えていたのです。

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しかしこの店員の話す内容に関して裁判では犯人と店員が一緒になって話を合わせていると判断し、この内容に効力はないと判断しました。確かにその可能性もなくはないですが、店員がそれを行う利点がないように見え、この判断を下した点には疑問が残ります。

冤罪説の根拠②証言と発信履歴の食い違い

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前述した逃げ込んだ際の電話についても話す内容に食い違いが見られ、彼女によると電話は確かにかけたと話していますが、携帯電話を確認したところ、親に電話を掛けた記録はもちろん少女の家に電話を掛けた記録も存在していないことが調査の結果判明しています。

この明らかな内容の食い違いに対して意見を求められた際、彼女はこれまでのように今まで話した内容を変更し、電源が切れたことで電話はしていないという事を思い出したそうです。流石にその日に電話を掛けたかどうかは覚えているのだと推察でき、これで更に疑いは強まったようにも伺えます。

冤罪説の根拠③事件当日井上さゆりと一緒に居た男の証言

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これ以外に少女には事件が起きた当日にネット内の出会い系のサイトで連絡を取りあっていた男性とあっていたことも分かっており、これに関しては当初知らないとしていた物の後に嘘だと涙ながらに話しています。この男も事件に関して重要な人物だとして裁判に参加し、その中で少なくとも数時間は彼女と一緒にいたことを話しています。

男性はこれに続けて少女と会った時に母親に帰りが遅れたことを聞かれた場合は他人の責任にするとも話していたとしています。彼女の母親の教育が厳しいということもあり、特に男女の関係について特に厳しかったことからも何か言い訳を考えていた可能性は十分に考えられます。

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つまり男性のこれらの話す内容から見てみると、井上さゆりさんは母親に家への帰りが遅くなってしまった事の言い訳として、今回の事件を勝手に作り上げた可能性も浮上したのです。さらに男女の交際に関してかなり厳しかった母親を恐れて男性と会っていた事に関して嘘をついていた事になるのです。

名誉棄損にあたるため主張を取り下げられなかった?

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ではなぜここまでの意見の食い違いがありながらこの少女は意見を嘘ではないといったかですが、恐らくはもし裁判の中で今まで話してきた内容が全てうそだったと話してしまった場合、彼女自身が少年達に対して名誉棄損をしてしまった事になってしまうからではないかと考えられています。

もしこの罪を課せられた場合、彼女は母親に男性と会っていた事に対しての嘘をつくためだけに面識もない少年達を犯人だといったとして、恐らくは世間の風当たりは相当なものになった事でしょう。その為、どれだけ内容がおかしかったとしても性的な暴行を受けたという事を貫き続けたのです。

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