エンプティカロリーとは
最近では体を気遣った食べ物や飲み物をよく見かけるようになりました。その中で、最近耳にする機会も多くなりダイエットに最適な食品と間違えている人が多いのが事実です。実はその全く逆の意味で、カロリーはあるけれども栄養素が全く含まれていない食品や飲み物のことを示しています。
エンプティカロリーは太らないは嘘
痩せてきれいになりたい、または食べたいけど太りたくないと考えている人の中にはこれらを口にすることで安心してしまうこともあります。
しかしこれは大変危険なことで、空っぽとは言いかえれば栄養素がほとんどないものを体内に取り入れることになるため太らないというのは嘘になります。
エンプティカロリーはカロリーが0というわけではない
痩せたいと思っている人にとってとても敏感になるテーマで、空っぽだと聞くと全く含まれていないということと勘違いしてしまう人が多いです。しかし実はただ単に栄養を含んでおらず、固形脂肪や砂糖のみが残っている食べ物や飲み物なのです。
エンプティカロリーは優先的に消化される
口にする際には他の食べ物からとれるものよりも先に消化されていきます。アルコールなどを飲んだ際に体が急激に熱くなるのは消化されて熱量を発している証拠です。
すぐに消化するからと言って太らないということにはつながらないため注意が必要です。
エンプティカロリー以外のカロリーは後回しに
一緒に食べるものの消化が後回しになり体内に蓄積されてしまいます。そのため結果的に太ってしまう原因となることが多いです。お酒だけを飲んだ場合、肝臓が中性脂肪を蓄えようと働き結果的に脂肪肝を引き起こしてしまう場合があります。
エンプティーカロリーはダイエットどころか太りやすい
どのようなものなのか、どのように体に吸収されるのかを見てきましたが、ここからは具体的に体に起きる変化も紹介していきます。現代痩せたいという願望をもつ人はとても多く、カロリーがないと聞けば食べても大丈夫と勘違いをしてしまいがちです。しかしきちんとした知識がないと体に悪影響を及ぼすことがあるため注意が必要です。
エンプティカロリー以外の消費できなかったカロリーは体に蓄積する
先程説明したように他の食べ物や飲み物と一緒に口にする場合、優先して消化されていきます。しかし体内での消費には限度があるため、結局のところ他の飲食物分は体に蓄積されることになります。これがなかなか痩せず逆に太ってしまう原因となります。
エンプティカロリーの物を食べすぎると栄養不足に
栄養をほとんど含まず、脂肪や糖分のみが体内に入ることになるため、体を動かしたり健康を保つために必要な栄養素が足りない状態を引き起こしてしまいます。健康的に痩せるためには体に最低限必要な分はきちんととらなければなりません。
エンプティカロリーが多い食べ物ばかりだと食欲がより沸いてしまう
体はとても正直なので、食べ物によって自然と正確な反応を示します。栄養不足になると、体が疲れやすくなったり肌荒れや鼻炎などの悪影響を及ぼします。それを改善するために食事をしたばかりなのに強い空腹感におそわれることも多くなってしまいます。
エンプティカロリーの人工甘味料になれるのは危険
人工甘味料は砂糖などとは違い人工的に作った甘味料のことで、体が糖分と判断しないため体内に入ってからも排出されるので太らないと考える人も多いです。しかしこの人工甘味料の甘みは強い依存性があり、ひどいときには吐き気や頭痛、発がん性のリスクを高めるなどのデメリットもあるとされています。
エンプティカロリー1日の目安
現代の食生活では外食が多くなったりお酒を飲む機会も多いため、全くを口にしないということはほぼ不可能です。しかし健康を保つためには体に負担のない程度の量にとどめておく必要があります。ここでは男性、女性の大体の目安を紹介しますので参考にしてください。
エンプティカロリーの摂取目安【男性】
成人男性の1日の目安として2200kcal~2400kcalが推奨されていますが、体重や年齢によっても人それぞれ異なります。その中で体内に入れても問題ないと判断されるための目安としては1日のうち約15%程度におさめることをおすすめします。
エンプティカロリーの摂取目安【女性】
女性の中には常に食べるものを気にしている人が多いです。成人女性の1日の目安は1800kcal~2000kcalが推奨されています。その中で男性と同様に約15%程度に収めることで体に悪い影響を与えることなく食事を楽しむことができます。
エンプティカロリーを多く含んでいる食べ物
現代では様々な食べ物や飲み物が増え、スーパーやコンビニ、レストランやファーストフード店でも新商品が出るなど食を楽しむことができます。身の回りで何気なく気にせずに口にしているものに実は多く含まれているものもあります。ここではその食べ物、飲み物を紹介していきます。
エンプティカロリーを多く含んでいる食べ物①お菓子類
コンビニやスーパーでも気軽に手に入るお菓子なども多く含まれている食べ物です。ポテトチップスやアイスクリームだけでなく、バターやマーガリンにも含まれているため、ケーキやドーナッツにもあてはまります。
エンプティカロリーを多く含んでいる食べ物②油
ジャンクフードといえば気軽においしく食べることができますが、油を多く使っている場合が多いです。この油を多く含むハンバーガーやピザ、フライドポテトにも多く含まれています。
またこれらのジャンクフードはコーラなどの砂糖を多く含む炭酸飲料と合わせることが多くなるため、糖分などの過剰摂取にも注意が必要です。
エンプティカロリーを多く含んでいる食べ物③お酒
代表格としてあげられるのがアルコールです。良く飲まれるビール1杯のカロリーは比較的低いですが、好きな人にとっては飲む量が多くなってしまうため、最終的に高くなりがちです。ウイスキーや焼酎などは強いので飲む量を少量におさえることができますが、これらは1杯のカロリーが高いのが特徴です。また女性に人気のサワーなども注意が必要です。
エンプティカロリーの中でもお酒は要注意
先程も紹介したように、飲んでも太らない、ダイエット中に飲んでも問題ないという情報が流れていることが多いです。しかしカロリーが蓄積されにくいとされていてもその分他の部分で太りやすくなったりと飲み方を考える必要があります。
エンプティカロリー以外にも身体に良くない要素が多い
昔から少量、適度に飲む分には健康によいといわれてきましたが、それは動脈硬化によって引き起こされる病気のリスクを下げることが理由としてあげられます。しかし一方で、世界の研究ではがんのリスクをあげる可能性が報告されています。また依存性も強く、心の病気にかかってしまうケースも多くみられます。
アルコールにより脂肪肝になってしまう恐れがある
蓄積されにくく、優先的に消化されるためこれだけを飲んでいれば太らないという考えは間違いです。肝臓で分解されますが、この際に分解しきれなかったものが脂肪として肝臓に溜まり膨れ上がります。脂肪肝になると、肝臓がんへ進行する場合もあるため注意が必要です。
お酒に含まれる食欲増進効果が危険
飲みに行くと、何かをつまみたくなったり締めにラーメンを食べるなど食欲が増進するケースが多くあります。これは満腹中枢神経が麻痺すること、胃に飲み物が入ることで胃酸が多く出ること、利尿作用により塩分の欲求が増す、肝臓を働かせるために必要なエネルギー源を欲することが原因となっています。
エンプティカロリーと取り過ぎで体に起こる悪いこと
栄養素がほとんど含まれていないため摂りすぎると体に悪影響を及ぼします。その悪影響は実際に実感できることばかりで、きれいになりたい、痩せたい、健康な体作りのためにと考えているのに逆効果となってしまう場合があるのできちんとした知識が必要です。
エンプティカロリーの取りすぎの悪影響①代謝が下がる
優先して消化されると説明しましたが、その際に体の中にある酵素を使って分解していきます。酵素を大量に使ってしまうことが代謝を下げる大きな原因となります。また体内のビタミン、ミネラルも失われていくので、ほかの病気を引き起こす原因となるケースもあります。
エンプティカロリーの取りすぎの悪影響②腸内環境が悪化
先程も説明してように消化分解する際にビタミン、ミネラルも失っていくため食物繊維も不足し、腸内環境を悪化させる原因となってしまいます。腸内環境が悪く、便秘がちになると大腸がんなどのリスクを高める可能性もあるため注意が必要です。
エンプティカロリーの取りすぎの悪影響③太る
食べても太らないと勘違いしてしまう場合が多いですが、エンプティカロリーを取りすぎると太ってしまうのが事実です。その理由は、栄養がないこと物を体内に入れているため体が栄養不足と判断し、脳が食欲を刺激するためついつい食べ過ぎてしまうのが原因です。
エンプティカロリーの取りすぎの悪影響④ロコモに陥る
ロコモとはロコモティブシンドロームの略称で、運動器症候群のことを表します。体に十分な栄養が与えられないことにより、骨や関節、筋肉などが衰えていくのが特徴です。通常は老化が原因で引き起こされますが、早いうちからこの症状にかかりひどくなると一人で歩いたり動くことができなくなるため看護が必要となります。
エンプティカロリーを取りすぎないようにするには?
ここまで体に及ぼす悪影響や原因を説明してきましたが、なかなか食べるのを止めたくてもおいしかったり、気軽に手に入ることから全く取らない生活を送ることは難しいです。ここからはそんな状況で少しでも摂取量を減らしたり、健康できれいな体作りについて紹介していきます。
エンプティカロリーの対処法①適切な調理
エンプティカロリーを取りすぎないようにするにはそれぞれの食材をどのように調理していくかを考える必要があります。野菜や魚、肉などバランスよく食べることはもちろんですが、調味料の使い過ぎで本来の味を消してしまうのではなく、それぞれどのように調理をしたら効率よく栄養素を体に取り入れることができるのかを知る必要があります。